2022年米国株展望、弱気禁物、下げたら買え
2021年12月25日土曜日
メリークリスマス
今年も年末になってきました。
多くの方が来年の米国株の展望を書いていらっしゃいますので私も書きます。
と言ってもインフレなど不確定な面もあるので予想できない点もありますけどね。
1 インフレ対策が最重要にシフトしている
今年まではコロナからの復活がメインの目標でした。
そのために政府は大型予算を組んで、FRBもお金をじゃぶじゃぶ供給しました。
当然ながらそれらはインフレを引き起こしています。日本は別世界ですが。
それらは本来ならこの夏くらいから警戒して手をうつ必要があったのです。
実際FOMCのメンバーでもいわゆるタカ派と呼ばれる人たちは警鐘をならしておりテーパリングの早期の終了と早期利上げを提案していました。
しかしパウエルさんを始めとしたハト派、中道派は「一時的な現象」「来年には2%台に収束する」などど希望的、楽観的な見方で緩和を継続しました。
その方が市場や世の中に受けが良い面も大きいです。
特にパウエルさんは再任が微妙でしたから「タカ派」と受け取られて「超ハト派の民主党政権」に嫌われるのを恐れた面も大きいです。
今回副議長に任命されたブレイナード氏は有力候補でしたがよりハト派で民主党左派寄りです。
彼ら左派は言うことは立派ですが結局はインフレで庶民を苦しめるという点にはあまり関心がないようです。
結果は来年の中間選挙で米国選挙民が民主党を決定的に敗北させることで証明されることでしょう。
もう事実上はバイデン政権はレームダック化しつつあります。
その影響はあとで触れます。
2 インフレが収まるかどうかが最大の問題点
逆に言えばそれ以外の点は枝葉末節です。
ですから例えば利上げによる株価下落などは「買い」の対応でOKです。
3 FRBはインフレ対策の最善を尽くしている
初動はいささか遅れましたがその後の対応は最善です。
テーパリングを3月で終了させて、それも「もう緩和は必要ない」と言い切りました。
来年は3回の利上げが見込まれています。
普通なら「勘弁してよ」「やりすぎでしょ」と市場は反応するところですがFOMC後の下落もS&P500でわずかに一回50日線を割っただけの調整、織り込みで終了しました。
ですから最善の対策でもインフレが収束しない場合がリスクになります。
その場合は景気は腰折れしてかなり長いあいだの低迷を強いられます。
インフレ高止まりは半世紀前のことで近年は例がないので、「過去10年の例では・・・」とか過去を引き合いに出して投資行動をとっても参考にはなりません。
インデックスの場合は「ひたすら保有して耐えるのみ」「余裕があれば買いまし」が最善の投資行動になります。
4 米国株は基本強い
問題は多々ありながらも「金融正常化」にカジを切って市場がそれを受け入れているのですから米国株は基本、強いという意識がいります。
ですから自分の憶測や予想で市場から離れる行為は賛成しません。
安全を確かめているうちに株価ははるかに上昇しているかもしれません。
この12月の相場のように「いつ入るのですか?」
多くの有名インフルエンサーが「買いを」推奨した時点はもうかなり高くなってからでした。
5 12月のパターンが来年は度々繰り返される
下はQQQの日足チャートです。
一番直近の調整では
私が自分も買い、皆様にも買いを推奨したのは大きく下落して50日線にタッチした時点です。
私は翌日に上場投信でナス100を買いました。
当時は、と言ってもたった数日前ですが、オミクロンや来年の利上げで「先安感満載」で買いにくい状況でした。
翌日はさらに下落してバンドにもタッチしてダブルでの買いチャンスになりました。
そして、有名インフルエンサーから「売り推奨」が出ました。
そのくらいプロは悲観していたのです。
しかし今までの逆風が嘘であるかのように、まるで騙しのように翌日から上昇して50日線を突き抜けてもとに復帰しました。
「チンさん、すごい!流石だね、全部予想していたなんて」とか言われますが全く予想していません(笑)
FOMCも無事通過して来年の方針も示されたので「単に織り込んでいるだけ」と思っていたのです。
そして調整はもっと長く続くと思っていました。
あっという間の通過でしたね。
つまり私の予想も外れているのです。実害はないですけど。
そしてプロから買い推奨が出たのは50日線をうわ抜けて安心感が広がってからでした。それから買ってもOKではありますが安くは買えていません。
S&P500にいたってはわずか一日50日線を割れただけです。
6 このパターンを来年は繰り返すと予想します
その一つ前の12月の始めの下落、調整も同じパターンでした。
オミクロン流行で「コロナ下落の再来か?」という人まで現れて先安感がパーと広がりました。
この時は私はナス100を250万とS&P500を100万と合計350万の仕入れをしました。
もう今年の仕入れのチャンスはないと思ったからです。
その後もう一回来ましたね。
いかに予測での行動が「意味がない」かがわかります。
とはいえ、安く仕入れたので不満はないです。
私が12月の調整を例に上げたのはこのパターンが来年も度々繰り返される、その1回目だと思うからです。
つまり「悪材料が多くて」「先安感が強く」多くの人が長期の下落を予想するけど、特に意味もわからないまま元に復帰するパターンです。
これは前に書いた「米国株は基本強い」という点を忘れているからです。
7 利上げは「金融正常化」に避けて通れない道です。
それを実行できるということはそれだけ自信があり、軌道を順調に走っていることになります。
利上げは目先逆風だが長期では大切な過程
私は利上げはプラスにとらえています。いつかは通過しなければならない通過点だからです。そしてそれは早いほうがいいです。遅れると景気加熱からの引き締めしすぎからの暴落を招きます。
このパターンは日本のバブルなど一番例が多い腰折れ、暴落パターンです。
リーマンショックもこのパターンです。
引き締めがおそすぎて景気が過熱したことが被害を拡大させました。
8 インフレ進行、急な引き締めはないとは言えないけど心配はしていない
これが一番大きなそして深刻なリスクですけど、FRBもきちんと最善の対応をしているので「失敗にかける」のは「弱気すぎ」との立場です。
ですから業績不振とかのニュースも出てくるでしょうが、それで下げれば買いの立場です。
9 政治的にも理想的な展開 バイデン政権はレームダック化
株式投資の立場でいいますが株式投資の敵はバフェットも言っているように「インフレ」です。しかしその上を行くのは共産化です。
民主党左派の空想的、理想的な環境対策、脱炭素政策は、それ自体は大切ですが性急にことを運ぶと大きなリスクがあります。
現に欧州の進歩的な国のドイツは脱炭素のやりすぎでこの寒い中「停電のピンチ」に見舞われて綱渡りの状況です。
ガスをロシアに牛耳られて、風まかせ、太陽任せでは国民の生活は守れません。
それでもお隣のフランスが原発大国なので電気の輸入が可能です。
米国の巨大な需要を埋められる隣国はありません。
半導体不足が思いがけなく起こっているように、行き過ぎた脱炭素は「電力供給」のピンチのリスクがあります。
このリスクは原発事故のリスクをうまわまわります。
10 急進的な左派の法案が通らなくなるのはプラス
3.5兆ドルという巨大な脱炭素、社会福祉の法案は共和党などの反対で1.75兆ドルに縮小されましたが民主党のマンチン上院議員の反対でさらに縮小の見込みです。
このことを米株式にマイナスとの報道がありますが私はプラスと受け取っています。
今一番のリスクであるインフレを加速させることは明らかです。
庶民の暮らしより自分たちの主張を優先させる民主党急進派、左翼、共産主義者の力がインフレによって失われようとしています。
来年の中間選挙でだれが庶民の味方なのかは米国民が決断を下すでしょう。
民主党ボロ負けを予想します。
つまり議会とねじれで法案は通らなくなり、米国の共産主義化は避けられるというプラス材料です。
私は米国民ではありませんからあくまで株式投資に有利か不利かだけの意見です。
12月頭まで不透明だった霧がすきっと晴れて現在は理想的な軌道を運行中です。
なので米国株に弱気禁物とのタイトルになったのです。
小さな問題点である利上げやオミクロンやその他もろもろの理由でプロが発信して、インフルエンサーが警告して株価が下げる場面は「私は買い行動」で対応します。
いくらおどかしが強くても12月のように復帰する公算が極めて高いからです。
それに万が一長い低迷に突入しても「売らずに保有」していればなんの問題もありません。
インデックスだからできる行動です。
小心者の私でも今年は下落でしっかり仕入れることができました。
来年はさらにお椀の下半分をきれいにすくい取るよう買う計画中です。
ここまで長い文章をお読みくださりありがとうございました。
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