レバレッジ型投信は有利か?数値的に見る。
みなさんごきげんようです。
2月22日(月)記述
実は私今まで質問されながらちゃんと答えて来なかったことがあるんですよ。
それは「チンさん、レバレッジ型とかしてるんですがどうですかね?」
というものです。
私はしたことがないのでわかりません。とだけ返事してきたのです。
この際ちゃんと調べることにしました。
上手に使って「すごく増えてる」とか「問題ないです」という方が多いので使ってない人も気になっている方も多いでしょう。
どんなものがあるの?
【SPXL】はVOOの3倍型です。年間管理費は年1%ほどでVOOの0.03%よりはるかに高いです。
【TQQQ】は日本の証券会社からは買えなくて、QQQの3倍型です。年間管理費はやはり1%ほどです。
大和アセットから出ている「ifree Nextナスダック100レバレッジ型は2倍型です。
年間管理費はナスダック100の0.5%の2倍で1%ほど。
レバレッジ型の特徴 基本です
◇指数の動きに連動するように作られた「デリバティブ商品」です。
◇2倍とか3倍になるのは「その日1日」の動きです。
→したがって複数の日数では2倍、3倍にはなりません。
例えば本体が1%上昇すると2倍型ではその日は2%の上昇。
次の日も1%上昇すると本体は1.01X1.01になります。
2倍型は1.02X1.02になります。
ややこしい計算は置いといてどこかの動画を見ていただくとして
(1)上昇相場では2倍、3倍以上の成績になる。
(2)下落相場では本体の二倍、三倍よりは小さい下げになる
(3)ヨコヨコにジグザグに動いて結果として本体が+ーゼロでもレバレッジ型は数%のマイナスになる。
→つまり「上昇」が前提の投資になります。
まあ、すべての投資が空売り以外は上昇をあてにしていますけど。
激しい上下動を無視すれば長期ではすごい成績になる。
QQQを保有してのリターンは10年で1万ドルが67313ドルになっています。2月21日現在
ところがその3倍型のTQQQでは1万ドルが683397ドルになります。
なんと68倍
本体が6.7倍ですからその3倍の20倍ほどよりも断然成績がいいです。
このことは「投資塾」のゆうさんも動画にされていましたね。
「じゃあおれも今日から始めるぞ」となりますが「ちょっと待った」
です。
激しい上下動に耐えられるかはともかくおいておいて「そんなに有利な投資なのでしょうか?」
シャープレシオは本体の方が成績がいい
結論から先にいうとそうなりました。
10年でのシグマ(標準偏差)とシャープレシオを調べると
VOO | SPXL | QQQ | TQQQ | |
年間経費率 | 0.0003 | 0.0101 | 0.002 | 0.0095 |
10年シグマ | 13.6 | 43 | 15.6 | 49.8 |
シャープレシオ | 0.96 | 0.79 | 1.22 | 1.05 |
◇S&PもQQQも本体の成績が勝ります。
5年、3年でも同様に本体の成績が勝ります。
ただしその差はご覧のようにそんなに大きくはないです。8掛の感じですね。
リターンは当然レバレッジ型が勝りますが、シャープレシオで見るほうが適当でしょう。
結論
資金に余裕があるなら「通常型」の方が対標準偏差に対しての成績はいい
となります。
したがってレバレッジ型を選ぶのは
「資金に余裕がないけどより高いリターンを求める場合」に限定されます。
普通人の多くは「まだ投資が不十分」でしょうから、この時点で悩む必要はないです。
では逆に使用するとしたらどんな使い方があるでしょう。
もう使ってらっしゃる方には釈迦に説法でしょうが。
1 超マインドが強い方の場合は長期保有もありかもです。
長期上昇トレンドが続く限りレバレッジ型の方が論理的には有利です。
2 期間を限定して、下落相場の前には利確しながら使うのが一般的と思う。
3 「よこよこは不利」との意識が強すぎると「早すぎる利確」になりやすいかも。
そうでなくても素人投資家は「利確が早すぎる」傾向、投資家心理が指摘されています
4 資金の一部で運用するのが一般的と感じる。
その場合は通常型は「永久保有」、レバレッジ型は「出入りあり」との位置づけになるだろう。
5 手数料的にも「そんなに不利」ではないのでメンタル的に大丈夫な方で「資金をフルに活かしたい方」には「あり」の投資法と思う。
6 QQQなんかに自信があれば「個別株」との比較になるけど、レバレッジ型の選択もあると思う。
個別の場合は「銘柄選択を間違う」と悲惨になりますから。
レバレッジ型では上下動が大きい以外の選択ミスはないです。
自分がしていないので抽象的になってごめんなさい。
レバレッジ型といっても2倍、3倍なので先物のように「強制決済」される心配はないです。
また「空売り」でもないので「値動きが大きい」=標準偏差が高い
以外は許容範囲と思う。
ショート型の使用は通常状態ではオススメできない。
ロング型が安全度が高い。
今回は以上です。
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