凡人が必ず成功できる株式投資総集編第3回、「高配当株は当分考えない方がいい」
2020年9月19日記述
今回はリクエストにお答えしてです。
私自身はもう高配当にこだわってはいないので視界の外ですが「凡人を対象にするならぜひ高配当株のわな」についても触れるべきだというご意見をかなりいただきました。
例によって結論から書きますね。
高配当株投資というか配当の要素はここ当分は考えないほうがいいと思ってます。
理由は
第一は そんな余裕はないと思うから
現在は非常時であり過去の定説や常識が当てはまりません。
マネーの供給がまだ増え続けるので株式市場全体は膨張を続けます。
だから株式市場全体は伸びると予想されます。
市場全体に投資するインデックスは報いられます。
ただし市場の一部分を切り取って特定の分野を取り出すことはその成長を「取りこぼす」恐れがあります。
「高配当」という条件をつけて投資することも特定の分野を買うのと同様に偏った投資です。
わざわざ偏らせてしかもリターンがいいという証拠、実績がありません。
♣ハイテクの場合は過去の実績があるし、今後の見通しもある。
あるのは目先で現金を受け取れるという「株主への利益還元」の方法を選ぶだけです。
2 減配の可能性があるから
今後の経済活動が不明ですから配当も出せない企業も出てきます。
減配ですね。
高配当株は減配には敏感に反応します。
それを目的に買っている人が多いからです。
各企業の今後の利益については見通しが立たない企業が多いです。
企業の今後の業績見通しや配当の推移を見分けるのは凡人の守備範囲を超えています。
凡人だと泥沼にはまって抜け出せない可能性もあります。
補足 配当は株主が得る利益の一つの形でしかない。
企業は株主に①現金配当②自社株買い③投資での自社の株価の上昇
で報います。トータルでのメリットで考えるべきでどれかだけにフォーカスするのは妥当でないと考えます。
さらに詳しく書きますね、くどいけど
1 産業革命の恩恵を逃す点
現在ハイテクを中心に「新しい世界」への競争が熾烈です。
今までのような人の動き、物の動きが変わった世界での産業のあり方、社会のあり方に適合した社会づくりです。
それはリモートでの勤務だったり授業だったりします。
第2回で書いたように、米国S&P500では時価総額ではその変化で恩恵を受ける企業が半分に達しており、産業革命の進展は市場全体には明らかにプラスです。
だからS&Pを買うことで恩恵を受けられる仕組みです。
しかしマイナスの業界もありさらにその業界の中でもプラスマイナスがあります。
なので業界を選ぶ、企業を選ぶと、選び方によっては「産業革命」の恩恵を受けられない場合があります。
また高度なテクニックとして、注目されていない「バリュー株」投資があります。
非常に高レベルの投資になります。
何しろ注目されていない銘柄ですから、傷があります。
それを見切るにはバフェット氏のような確かな目が必要になります。
しかしその天才バフェット氏をしても近年はそのパフォーマンスはS&Pを下回っています。また残された奥さんやお子さんの投資先として「S&P500」を指名したのは有名な話です。
2 過去の定説が当てはまらない点
有名なシーゲル博士は過去を研究して「株式投資の未来」のなかで高配当株への投資によりS&Pを上回ることができたという発表をしました。2003年ころまでのデータです。
しかし近年のデータではそれが当てはまっているとはいえません。
結論としては
凡人が難しい高配当株を選択する理由は一つもありません。
バフェット太郎氏は今だったら高配当株はすすめないだろう!
天才的なブロガー、ユーチューバーにバフェット太郎氏がいます。
ユーチューブでも人気ですね。
この方のすごいところは知識、見識がすごいところです。
そしてもっとすごいのは読者、消費者、視聴者のニーズに応えて記事が書けることです。
そこで当時もっともニーズが高かった高配当株投資を「バカでも稼げる米国株投資」という本で出されて今でも書店に並んでいます。
バカどころか達人でも現在となっては稼げないのですが、それはともかく大変な目の付け所です。「稼いでいる」という方はコメントくださいね。
高配当株ブームもそのパフォーマンスの低さが嫌気されて最近下火になっています。
バフェット太郎氏はソフトバンク問題や日本株、金まで幅広くカバーしてその才能を発揮しておられ、ユーチューブの視聴回数は大変なものです。
つまり、かれは「発信の天才」なのです。
だから現在書くとしたら高配当株については書かないでしょう。
もし現在彼の本を読んで高配当株を始める人がいれば「お気の毒さま」としか言いようがないです。
しかし投資は自己責任なのでバフェット太郎氏を責めるのは筋違いです。
彼自身は投資の効率がベストでなくてもブログや本やユーチューブの収入でしこたま儲けたそうですからウハウハのことでしょう。
バフェット太郎十種の年初来リターンを計算すると
というわけでバフェット太郎氏の十種は過去の産物で現在は決してすすめることはないでしょうから、これは「遺跡発掘」のようなものなのですが参考までに年初来リターンをあげておきます。9月18日現在
XOM | 石油 | -45.8 |
MO | タバコ | -18.1 |
KO | 飲料 | -8.7 |
IBM | ハイテク | -6.8 |
PM | タバコ | -6.6 |
VZ | 通信 | -1.3 |
JNJ | ヘルスケア | 0.9 |
PG | 生活必需品 | 10.1 |
MCD | 外食 | 12.6 |
WMT | 小売 | 15 |
-48.7 | ||
十種 | 平均 | -4.9 |
VOO | 4.3 | |
QQQ | 27.1 | |
平均 | 15.7 |
1 -4.9%とマイナスです。
2 S&Pの4.3%、QQQの27.1%を大きく下回っています。
もちろんリターンがS&Pより低くても本人の目的にあっていればなんの問題もありません。
しかし、多くの方の株式投資の目的、目標が将来に備えての資産の拡大でしょうから、その点ではわざわざインデックスを下回る投資法を選択する意味がわかりません。
♣過去のデータはそうでも今後傾向が変わるかも知れないがそのための根拠はなんでしょうか?
結論
1 今後の株式市場の成長を取り込むのにインデックスだと取りこぼしがない。
2 高配当株投資は今後の成長の恩恵を受けられない可能性が高い。
3 今年のリターンはS&Pを大きく下回っている。
4 凡人としてはメリットもないのにわざわざ難しい投資法を選択する理由はない
→ただしうまくいっている銘柄については売却の必要はない。
勝手なことを書きました。
リクエストして頂いた方の要望に応えられましたかしらん。
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