凡人が必ず成功できる株式投資総集編第2回、「個別株はこれから特にヤバい!」
2020年9月18日記述
個人投資家の夢を打ち砕くような不人気の内容にも関わらず多くの方に読んで、視聴いただき、またコメントをいただき感謝しています。
今回も個別株を諌める内容ですが、個別株がダメと言っているわけではないです。
今までの投資でうまくいっている個別株は保有継続で問題ないです。
ただ、これから買う分についてはどうぞこの記事でチェックしてからでも遅くないと思います。
非常時で特に難しくなっている。
なぜなら今は非常時だからです。常時でも難しいのに加えてコロナの非常な事態で将来が読みにくくなっています。
1 前回の補足 一般消費財セクターETF VCR、XLYについて
複数の方からこのETFを推すコメントを頂きました。
(1)ハイテクでないのにリターンはS&Pを大きく上回っていること
リターンのいいことで知られるヘルスケアをも上回っています。
10年で | 10年 | 5年 | 3年 | 1年 | YTD | ||
S&P500 | VOO | 3.8倍 | 13.8 | 13.3 | 12.5 | 13.8 | 5.3 |
一般消費財 | VCR | 5.8倍 | 17.8 | 15.3 | 19.1 | 20.7 | 17.2 |
ヘルスケア | VHT | 4.4倍 | 16.1 | 10.2 | 11.6 | 20.7 | 7 |
(2)構成銘柄上位10社は
1 | AMZN | ||
2 | HD | ホームセンター | |
3 | NKE | ナイキ | |
4 | MCD | ハンバーガー | |
5 | LOW | ホームセンター | |
6 | SBUX | コーヒー | |
7 | BKNG | ハンバーガー | |
8 | TJX | ||
9 | GM | 自動車 | |
10 | LUS | カジノ |
2 ハイテク以外での選択肢になる
VOO、QQQを買おうという私の主旨からは外れますがお読みの方にはいろんなレベル、タイプの方がいらっしゃるでしょうから、達人の方にも多く読んでいただいているようですので参考にあげておきます。
使い方としては
(1)すでにハイテクの割合が多いのでハイテク以外を増やしたい、VOOには35%のハイテクが入っています。
(2)S&P500ではエネルギーとか金融とか当分さえなさそうな分野を含んでいるのでこれらの足を引っ張る分野を外したい。
(3)応用レベルになりますが、選択肢としては有力です。
(4)VOO、QQQといった主要指数ETFではないですがセクターETFなので個別株よりは分散効果はあります。
非常時には分野により天国と地獄の差がつく
S&Pヒートマップをご存知ですか?
銘柄ごとの1日、1週間、1ヶ月、・・・・のリターンがビジュアルにわかるので便利です。リンクはS&P 500 Map
ここでは個別株とともにETFのリターンも見られます。Exchange Traded Funds を選んで期間をYTDに設定します。ETF Map - Exchange Traded Funds Map
そうすると年初来ではS&P500は5%ほどのプラスですが、3分の1くらいは赤い、つまりマイナスの分野があることがわかります。
この中にはインバース型、つまり指数と逆の動きをするETFのSPXSとかSQQQとかがあるのでこれを除きます。
それでもかなりの分野がまだマイナスのことが視覚的に見て取れます。
つまり
S&Pが上がっているからといっても分野で見ると天国と地獄の差
という結論になります。
これは私達にもよくわかりますよね。観光や航空はさっぱりですが影響を受けていない業界も多いです。日本ではハイテクが盛んでないので恩恵を受ける分野の比率は大きくないですが。
コロナでプラスの業界とマイナスの業界とではS&Pでは時価総額で半々になる。
とジムクレーマーさんが言ってました。まかべえさんの動画で見ました。
東証ではどうなんでしょうね?恩恵企業が少ない印象です。
天国の業界のETF
VGT(情報技術)26.3%、QQQ(ナスダック100)31.3%、上記VCR17.2%
地獄の業界ETF
XLF(金融)▼19.7%、XLE(エネルギー)▼45.7%
◆ここでの結論
1 米国でも業界により天国と地獄の開きがある。
2 それらをうまく選択できる自信と実行力がある→分野ETFは有力
ない→手を出さないのが賢明
3 もっとも私が押しているQQQは分野ETFではないですがトップクラスのリターンをあげています。なので特に分野ETFを買う必要はないかもです。
♣ここでのポイントは米政府やFRBはもっとも苦しい分野、会社に合わせた政策を取ることです。大幅な金融緩和などです。日本のGOTOキャンペーンもそうですね。
なのでS&Pが上昇しても金融緩和などの支援政策は続けられるわけです。
一部の人が言うようにバブル→暴落の過程に入っているわけではないです。
さらに言えばFRBは株式市場が少しくらい歪んでも弱小企業を救うことを優先していますし公言しています。つまり極端なバブルにならない限り引き締め政策には入らないわけです。期限としては2021年中は緩和継続が表明されています。
個別企業はもっと大きな差がついている
好調なハイテクの中でも大きな差がついています。どうぞヒートマップで確認ください
S&P500の企業でS&Pと比べると、VOO5.5%
(好調組)
アマゾン66%、アップル53%、NVDA112%、MSFT30%、HD29%
(不調組)
JPM▼28%、エクソン▼46%、GE▼40%、BA▼49%、MOアルトリアタバコ▼16%
などです。
いずれも代表的な優良企業です。しかしリターンにはこれまた天地の差がついています。
また好調のハイテク内でもマイナス組も存在します。INTCインテル▼16%シスコ▼16%
同じく通信株の巨頭のT▼25%なのにVZは▼2%と大きな差がついています。TMUSは+42%。
これは年初来の現時点での差ですが今後はまた違った動きもあるかも知れません。
何しろ非常時ですから何が起こっても不思議ではありません。
結論
これからの個別株の変化にうまく対応できる能力、自信、実行力がある→個別株OK
ない→個別株NO
いかがでしょうか?
あなたが立ち入ろうとしている個別株の世界は巨人たちが、怪獣たちが死闘を繰り広げる戦場なのです。
ただしうまく立ち回れればS&PよりもVOO+QQQよりも高いリターンは得られることでしょう。
その割合は達人、プロを含めても多くはないと予想します。
凡人の場合は10%以下なのは確実です。かくいう私も個別株部門のパフォーマンスはVOO+QQQを軽く下回っています。まさに凡人(笑)
その2 株価を構成する要素が不安定
あなたはテスラを持っていますか?
時価総額でトヨタを上回ったことが話題になりましたね。
適正価格はどのくらいだとおもいますか?
私にはさっぱりわかりません。なので持ってません。
テスラやズームといった会社は利益はまだ出してないか、少なくて、なのでPERは判断基準になりません。売上に対する株価、PSRで見ますが、ズームで70倍とかの数字です。
つまり将来期待がほとんどです。サッカー選手の卵の天才少年みたいですね。
大きく見方が分かれます。ロナウドやメッシみたいになると思う人もいれば、怪我するかもしれないと見る人もいます。
結論から言えばそのような「買いにくい」銘柄がナスダックを大きく牽引しています。
だからピンポイントでテスラを買えなくてもQQQを買っていれば間接的に保有はできます。(テスラはS&P500への採用は見送られました)
ピンポイントで買いにくい銘柄を買う→個別株OK
買えない→QQQなどで間接投資
ここで悩ましいのは個別株投資をした場合のリターンのデータがないことです。
能力が90点の人がハイテク株投資をしたら半年で平均でQQQを5%上回ったなんていうデータが存在しないのです。
宝くじでは何億円という高額当選者も出ますが、トータルでは配当率は50%以下です。
だから確率的には「買わない」のが一番金持ちになれます。
有名な広瀬隆雄さんやダンさんもリターンのデータはありません。
有名な方でもデータがないのですから凡人のデータがあろうはずはありません。
私自身の結果ではここ3ヶ月ではVOOにも負けています。
私が凡人の平均値だとすれば凡人はやめておいたほうがいいですね。
データがない理由は同じ銘柄を手掛けても、売買が伴なうので、時には何回も売買されるでしょうから人によって大きくパフォーマンスが異なることもあるでしょう。
お金が伴わないコンテストなら小心者のワタシでもテスラとかズームを思い切りフル投資もできますので驚異的な数字が叩き出せるかも知れません。余談でした。
株価を構成する要素を細かく見ると
1 会社業績 好転期待
全体として・・・好転が期待される
個別の会社として・・・さまざま
現在のところ安定した業績が見込める大手ハイテクなどに資金が集中している。
2 環境 良い
FRBや政府がしんどい業種に合わせた政策を継続するので金融相場継続
→全体としては今後も強気
3 需給 拡大
世界中で国債がばらまかれています。お札も刷られています。
一定部分は株式市場に流入するので時価総額は今後も増えることが予想されます。
→全体としては市場拡大
またロビンフッドなどの個人投資家が増えているのでお金の流入は拡大しています
個別の会社でみると
→ロビンフッドで人気の銘柄が買われます。高いものはより高くなる傾向ありです。
金利でみると株価は適正水準にある
フジトミさんのサイトで長期金利と株式益利回りとの関係を確認します。
1 S&P500
過去6年の平均スプレッド(長期金利への上乗せ%)2.77%
現在 2.85%
結果 0.08%平均より割安水準にある。
予想PERでみると25ほどと割高に見えるがそうではないことがわかる。
2 ナスダック
過去の平均 1.81%
現在 1.64%
結果 0.17%平均より割高水準にある。
適正範囲が1.5%~2.5%と思われるので、適正範囲に収まっている。やや適正範囲の上限に近いですが。
結論
1 リターンは個人の能力で大きく乖離する、データはない。
2 VOOやQQQを上回るにはどのくらいのレベルの能力が必要かのデータはない。
サッカーや野球よりもアバウトで遅れている(笑)
要注意
平常時よりも難易度が格段に上がっている
コロナによる産業構造の変化が急激に進んでいます。産業革命ですね。
とはいえ上記のように米国市場では「行って来い」でうまく均衡がとれてむしろプラスに働いています。効率化が進むからです。
働いている個人の立場からみれば嬉しいことではありませんが株式市場としてはプラスです。
どの会社が有利かの判断は非常に高度です。
有利と見られる企業はテスラやズームのようにすでにはるか上空まで買い上げられているからです。
伸びている会社を買う順張り、グロースにしても
逆に割安に放置されている株を買うバリューにしても
どちらも難易度がアップしていることは間違いないです。
今はしてませんが「強風、大雨の中でのゴルフ」みたいなものです。
下手っぴゴルファーはOB連発でスコアになりません。ボールの消費が凄まじいです。
対してハンデゼロくらいの上級者になると多少スコアは落ちるものの「相対的」には固いゴルフになります。雨の日ゴルフでは優勝者は上位者ですね。
風で曲がらない球が打てるからです。
現在の状況はそんな大荒れの天候と言えるのではないでしょうか。
逆に言えば1年で資金を100倍にしたみたいなカリスマも出る環境ですね。日本では聞きませんけど。
以上凡人目線で現在の市場と将来について書きました。
個別株投資を考えられている方はどうぞチェックにお使いください。
今回は以上です。「ちょっと、結論は?」
そうですね、忘れてました。
結論
1 市場全体は適正価格であり今後も成長の可能性が高い
2 投資を減らす必要はなく、むしろ着実に拡大したい
3 個別株投資の難易度が非常時よりも上がっている
4 VOO、QQQなら「好調、不調の企業」を相殺するので悪天候の影響を受けることなく投資を拡大できる。また買いにくい成長株もカバーする。
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もれなく書いたので長文になりました。
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