「マネーボックス」の誤解。大きくするのが正解!勘違いすると大きな損
2020年6月25日(木)
先日も出しましたが中田敦彦さんのユーチューブ大学は初めて米国株に投資する人のことをわからせてくれました。
その中で彼も配当収入、マネーボックスについて出していました。
これには多くの誤解があると思いますが彼も同じような誤解をしていたので教材として使わせていただきます。彼みたいな賢い人が誤解するのだから多くの人が誤解するのは当然なので。
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誤解1 米国株は高い配当収入が魅力だ
誤解している点
1 高配当を出す会社もあるしそうでない会社もあるが株主としては有利さにはほぼ関係ないこと
配当は会社が株主に報いる一つの形でしかありません。
米国の会社は日本の会社のように内部留保はしないので大きく分けて3つの還元をします
(1)現金配当
(2)自社株買い
(3)研究投資、他社買収など
そして基本的にはこの3つに優劣はありません。細かく会社ごとに見るとありますが。
それなのにそのどれかだけにフォーカスして会社を見ることは色眼鏡で見ることになり間違いにつながります。
みなさんは当然このことはご存知でしょうが、新規参入される方がくぐり抜ける最初の関門ですね。
そして配当に注目した投資が「高配当株」投資になります。
この場合の問題点は
1 会社を高配当でソートして選ぶことになり高成長企業への投資を逃す。
2 低成長、成熟企業が多く含まれるので扱いが難しい。
株価の下落も起きやすい。
3 配当の再投資に手間と税などのコストが発生する。
高配当投資を否定するわけではないです。熟達者や大きな資産の方には魅力のある投資です。
しかし一般的な会社員の場合は向かないです。
ツイッターや動画のコメントで高配当株投資から転換してうまくいくようになったという報告を多数いただきました。
一方「高配当株投資をしているがうまくいっているという意見は今のところゼロです」
この間違い、誤解がなぜ起こるのか?
これはマネーボックスから現金、配当、分け前を得ようとしたことにあります。
私達が投資しているマネーボックスは安心できるもので早めに現金を引き出す必要はありません。
働いているわけですから、退職までは給料以外の現金収入は不要なはずです。
そもそも給料以内で暮らしていないと投資するお金も貯まりません。
だから投資が出来ていること自体、収入>支出なわけです。
それ以上の所得は不要です。
必要がないものを得ようとするのは合理的ではないです。
誤解その2 マネーボックスは大きくするのが正解!
マネーボックスはお金を生む続けるマシンですから大きいほうが優秀です。
そのためには①入金する②引き出さない③より効率的なマシンにする
ことが大切です。
せっかくのマネーボックスからお金を引き出す行為はとことん我慢すべきです。
そしてなるべく早くスムーズにマネーボックスに手元のお金を入れることも重要です
重要なのはマネーボックスが大きくなることで、現金配当を出すかどうかではないです
都合よく話をすすめるのでは?と思われてもなんなので例を出して見てみましょう。
対抗相手は私のオススメの「VOO+QQQ」または「VOO+VGT」で見ていきます。
ただし、VOOは歴史が10年にちょっと足りないので同類のIVVを使用します。
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データ検証 過去10年でボックスはどれだけ大きくなったか?
税、手数料、インフレ率は除く、配当は再投資
1 バフェット太郎十種では
年間利回り平均8.72% 1万ドルは22800ドルに成長
2 S&Pでは
年間利回り 13.3% 1万ドルは34700ドルに成長
3 QQQでは
QQQ年利回り19.5% 1万ドルは59200ドルに成長
4 そのミックスでは S&P+QQQ
年間利回り 16.4% 1万ドルは46900ドル
5 高配当株ETF VYMでは
年間利回り11.2% 1万ドルは28200ドル
6 連続増配ETF VIGでは
年間利回り12.1% 1万ドルは34000ドル
結果
配当にフォーカスしないS&Pのほうが大きなリターンになっている。
VOO+QQQでは2倍のリターンになっています。
参考資料
各ETFの年間管理費と配当は
VOO 0.03%配当2.2%
QQQ 0.2%配当0.7%
VYM 0.06%配当3.4%
VIG 0.06% 配当1.8% 配当がVOOより低くなっている不思議。
これは過去の数字で未来を保証するものではありません。
しかしデータ的には配当にとらわれることがボックスを大きくすることには寄与しない、むしろ邪魔をした結果になります。
→ハイテクが好調なここ数年ではこの傾向はますます強くなっています。
3月の底以来は特に顕著です。
誤解その3 マネーボックスの中身はいつでも現金化可能
不動産などの資産と違って株式、ETF、投信はいつでも現金化が不利なくできます。
足元を見られて買い叩かれることはないです。
また売りに出して数ヶ月も売れないなんてことはないです。
手元に現金を置く必要はないですから、マネーボックスはそのまま肥大化させるのが最適解です。
つまりボックスから現金を引き出し、税金を払って再度株を買うというプロセスは省けるものなら省きたいです。
→日本円で投信を買うと手間はなくなる。
VOOはスリムやSBI
QQQはアイフリーで
ここまでの結論
1 配当のことは考えないほうが投資の効率はいい、過去のデータでは
2 マネーボックスから現金配当をもらわないほうがボックスは肥大化しやすい。
3 現金化はいつでも可能
4 マネーボックスを大きくすることに専念すべきだ!
なぜこのような誤解が生まれるのか?
1 株価は上下するので「資産」の上昇として認識できにくい
2 直接現金が手に入らないので「実感」がわかない
3 利益がちゃんと使われて株主の価値の増大に貢献していることが感じづらい
あるいは信用できない
今回はみなさんには周知のことばかりでつまんなかったかも知れません。
しかし、こういう例を通して自分の方針を強化、確認するのは大切と思い上げました。
最後に
すべてわかってあえて高配当株投資をされている方も、富豪を中心にいらっしゃいます。だからこの記事は私達一般人対象です。
昨日はかなり下げてます。現時点でチャートをみたらQQQは異常なし。S&Pは中短期ともにやや弱気転換でした。(一目均衡表で)
短期的には下落もあると思いますが、中長期的には金融相場の継続がメインシナリオと考えて下落が止まれば買いの方針でいます。
それではみなさまの投資の充実を願って記事を〆ます。
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