長期投資家はVIX40越えでの売買はしないほうがいい理由
半値戻ししたところで悪い数字が出て反落しました。
悪い数字は①3月小売売上高が前月比▼8.7%と過去最大の落ち込み②3月鉱工業生産が前月比▼5.4%とこれも戦後最大の落ち込み,
昨日じゃあないけど③IMFが2020年の世界GDPを▼3%と下方修正。
このうちIMFはいつも甘いですからさらに下方修正がありそうです。
まあ経済が止まっているのですから「当然ですね」
それなのに株価が高いことのほうが異常と言えます。
いくら異常とはいえそれが市場の判断なら「評論家みたいに、けしからん」とか言ってるわけには行きません。
長期投資の場合ここではおよそ3つの選択肢があると思います。
1 大きな2番底の可能性があると思う方は静観する
2 2番底はないと思うが安くなる時はあると思うので静観する
3 2番底はないと思う。これから安くなる時はあると思うがとりあえず一部分で買う
あなたはどのタイプですか?
きっと1、2が大部分だと思います。
だって買ってから「下げられると悔しいですもんね」
だったら「下げてから買ったほうが利口」です。
私は3です。
理由はこれからの下落局面で都合よく「しっかり買える」とは思わないからです。
ならば「高くない今、一部分」を買っておくのは「呼び水」として有効と思っているのです。
将来今より安い時は、今回の買値を「アンカー価格」にして買うことができます。
「ナンピン買い」と似ていますね。
「ナンピン買い」が戒められるのは「買いやすくてついついリスクオーバーになるから」です。
もちろん長期でお計画的な買いは難平買いとは違いますのでお気になさらずに。
しかし「ナンピン買い」が戒められるほど、この方法は買いやすいのです。
前に買った値段が「アンカー価格」になって割安に感じられるからですね。
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わざとアンカー価格を作る作戦
現在多くの方は3月23日の最安値が「アンカー価格」として強くこびりついています
「気にすまい」と思ってもつい気になってしまうのですね。
そんな方は今、たとえ一株でもいいので買っておくことをお薦めします。
今買った値段にアンカー価格が変わるからです。
そうすると現在よりも10%下げたら「安く感じるでしょう!」
ちょうど野球のピッチャーというかバッターが、内角高めを攻められたあとは「外角低め」は打ちにくいのと同じ原理ですね。
S&Pで高値から35%も下落した価格を見せられたあとでは「現在の株価」はかなり高めに感じられていることでしょう。
だから私が「買おうと思う」と言ってますが、多くの方は心の中で「もっと先の安値で買えばいいのに」「きっとチンさん高く買ったと後悔するぞ」と思ってらっしゃるでしょう。どうです。当たってるでしょう(笑)
今度の10%か15%か知りませんが、安値に「何の工夫もしなくてもしっかり買える」と思う方はこんな努力というか小細工は不要です。
しかし「びびってなかなか買えないかも知れない」と思う方は「おまじない」で買っておくのは効果があると思うんです。
→アンカーがあっての買い下がりがしやすいのは「ナンピン買い」にみんなハマりやすいことで実証済みです。
ちなみに昨日からETFを含めた9銘柄にマイナス5%、あるいはー3%の指値をしています。
昨日はさっそくVとMAがあっさり刺さりました。
個別の中では消費の影響を受けやすいので当然といえば当然です。
さらに下げれば、こんどは-10%くらいで買います予定です。
ちなみにー3%はUNH、JNJですが下げる気配がないです。UNHは4.1%の大幅上げ
長期投資家はVIX40越えでは取引しないほうがいい理由
今日のメインテーマが遅くなりました。
昨日VIXはまた40.2と40を越えました。
上下動が激しいと何が問題か?
長期投資では10年20年という年月をかけてやっと「平均して年間6%ほどの利益を得ます」
利益のもらい方には「株の値上がりや配当の違いはあるものの基本は同じ」です
しかし昨今の株価の動きは6%くらいは一晩で上下します。
1年分が一晩です。2日下落が続けば2年分がパーです。
「バカらしいったらありゃしない」ですね。
こんな時は「トレードできる」人がやたら羨ましく見えます。
実際自分がやるとそんなにうまく行かないのですけどね。
だから3月の下落は高値から35%でしたからほぼ「6年分が飛んだ」わけです。
現在は高値から18%ですから「3年分」ですね。
もっとも最高値から比べるのも適当ではないかもしれませんね。
数値を取るなら過去1年間の平均とかの方が適しているかもしれません。
そうすると下は2年チャートで赤い線は52週線です。
コレで見ると昨日のS&Pの2783は7%下にあります。
年数で言うと1年ほどですね。
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1年の辛抱が1日でフイになるのは心穏やかじゃあない。
3月の下落では35%も下落しましたから6年分があっという間に吹き飛んだのです。
そんな時期に、平穏な気持ちで売買できる方は少ないでしょう。
だからVIXが高い時の売買はミスが出やすいのですね。
売りも買いもという意味です。
「買いはいいんじゃあない?」と思う人が多いと思いますが
下は3ヶ月のチャート
暴落のあとの上昇で「嵐は去った」と買った人は4月初めの下落で「耐えられた人の方が少ない」と思いますね。
現在でも「2番底来る派」の方が圧倒的に多いですね。
4月の初めはそれこそ「全員が2番底」の存在を信じていました。
私もです。
私は現在は「2番底来ない派」ですがそれは先週のFRBの方針を確認してからのことです
だから買えるとしたらVIXが40を割った昨日くらいからとなりますね。
それでもたった一日でVIXは40オーバーに逆戻りしちゃいました。
実は「トレード派」「売買派」の方が買いは遅くなる
売買益を狙う人のほうが「早めに買いに入るイメージ」がありますがそうではないです
「逆張り」の人はそうではないでしょうが、「順張り」の人は上昇トレンドを確認してから買いに入りますからかなりあとになります。
事実私は買い始めていますが「トレード派」「順張り」の方で買いの指令をあまり知りません。特定の個別株は知りませんがね。
でもいたら教えて下さい。
長期投資派の方は損ぎりするわけではないので、早めに入って、2番底が来ても、「売らなければ」長期的には報いられます。
しかし、そんな人は少数派なので、多数派対象のメデイアによる「暴落がまた来るぞ」「2番底あるぞ」の大宣伝でなかなか気持ちが強く持てませんよね。
♣今でも多数派は「2番底ある派」だと思います。
そんなことも考えるとVIX指数が40未満になるまで「じっとしている」のは長期投資家にとっては「最善」と思えます。
→長期投資では長期移動平気線あたりで買っても何の問題もない
という事実もありますね。
長期投資家にとって一番マズイのは「買えなくなること」
つまりVIXが40以下になるまで待ってから買いに入っても「実害」はないです。
よりマズイのは「早めに入ってトラウマになること」
安心して買ったのに「下落に合った」時の気色の悪さは経験した人しかわかりませんね
十分トラウマになる気持ち悪さです。
その時たとえ辛抱して「売らずに耐えた」としても次の買いでは「慎重になりすぎる」ことは間違いないです。
たぶん盗塁を2回同じキャッチャーに刺されるときっと「3回目の盗塁」のスタートは切れないのと同じでしょう。私の経験ではないですが。
つまり早く、安く買うメリットよりトラウマを抱えるデメリットの方がうんと大きいと言えます。
今でも私が買い始めたことに対して「違和感を感じている」方が大多数でしょう。
その理由は「下落が見えているのにバカなやつ」です。
私も「下落が来ない」と思っているのではないですよ。
むしろその時にしっかり買えるように「今買っておこう」と思っているのです。
20年の保有でカバーできない下落はない!
暴落は株式投資をするものにとっては最大の難敵です。
しかし20年以上の長期投資をする人にとっては最大の「仕込み時」ともいえます。
1年で平均6%のリカバリーをするとすると、20年では120%のリカバーになってしまいます。
いくら暴落でも株価はマイナスにはなりませんから、20年の長期投資を超える暴落は1929年の大恐慌のような事態以外はないわけです。
やはり長期投資の威力は絶大ですね!
無理やりまとめをしておきますと
1 長期投資家は「買えない」トラウマが一番厄介
2 VIXが高い時期にフライングしてトラウマになるのは避けたい
3 しっかり買える自分なりの作戦を用意しておく
自分の場合は今買って「アンカー価格」をつくること
4 アバウトに長期平均線あたりの買いはすべて報いられる
5 長期投資の威力を信じる!
6 メデイアや世論は「暴落こわいぞ」論調に傾きやすい→インパクトがあり売れるから。ダン高橋さんもそう言っていました。「なるべく煽った記事にしやすいと」
ブルームバーグとかSNBCとかMSやGSの投資銀行のレポートも。
長くなりました。それではみなさんの投資の充実を願って記事を〆ます。
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