高配当株はコレをチェックして失敗をなくそう!
退職した高齢者は配当収入を好む傾向が強い
労働収入がなくなるので当然ですね。
だから少し前は「毎月分配型投信」が大流行しました。
今は金融庁が規制に乗り出してかなり減ったようです、特に悪質なものは減りました。
毎月分配型の問題点のおさらい
毎月分配金を出すこと自体がシニアにとってそんなに問題なわけではないです。
寿命が限られていれば投資の元本が増える必要はないからです。
寿命が尽きる時に元本はゼロでもなんの問題もありません。
スポンサーリンク
とはいえ「足食い」で元本が極端に減っていくのは健全とは言えません。
もとは1万円で売り出したはずなのに多くの投信が3千円台なのは「分配金の出しすぎ」が原因です。
「特別分配」という名の「元本食い」「足食い」が頻繁に行われるからです。
これは投信を選ぶ時の基準が「分配金がいくら出るか?」になっているからです。
各投信会社がこの高分配金競争に参加したことが原因です。
今では「高分配が不利」なことが広く知られてきました。
しかしリートとか高配当株投資の問題点についてはまだ認識されてないように感じます
今回は高配当株の問題点について考えてみます。
あくまで高齢者の投資としてという視点からです。若い方の場合はその分を考慮して自分に合わせて御覧ください。
退職後の配当金でリッチな暮らしは可能なのか?
アーリーリタイアの手段として「高配当株」をされる方は多いです。
退職者の場合は年金があるので多くをそれでまかなえますからハードルはぐっと下がります。
だからそもそも年金以外で「いくらあればいいのか?」という問題があります。
しかしそれは野暮というもので生活資金としての「配当収入」とは限りません。
余裕というか、年間これだけ配当があるぞ、みたいな面が大きいでしょうね。
ギリギリの生活では夢がありませんからね。
だから高配当株の人気が高いのもうなづけます。
だからそれに逆らうこんな記事は人気がないでしょうから「嫌われるは人気は下がるは」で得なことは一つもありません。わざわざ記事にする私は大バカモノです!
私の経験をもとに皆さんには「失敗してほしくない」!
それでもあえて書く理由はみなさんに失敗してほしくないからです。
私は2016年の10月に米国株に本格的に参入しましたが翌年のリタイアのために初めは「高配当株」で参入した経緯があります。
そして結論から言うとうまく行かずに配当を求めない投資に転換しました。
理由は「私の能力不足」です。
だから私が提示する点をクリアできれば成功率はぐっと高まるでしょう。
逆にクリア出来なければ何とかしてクリアするか無理なら他の投資法への転換がおすすめです。
高配当投資は人気なのでブログ記事や動画は多くあります。
つまり始める、後押しする記事や情報は多いわけです。
反面、それに逆行する記事は不人気なのでよほどのバカ者でないと書きません。
それではニュートラルな判断ができないと思うのです。
だから「高配当株推進派」の方と私の記事を両方を判断すれば「失敗の可能性を消す」ことができます。
「自分の投資法にケチをつけるやつの記事なんか見たくない」という方も多いでしょう
しかし「反対意見」をクリアしてこそ「本物の投資法」といえます。どうぞそのためのリトマス紙としてご利用いただければと思います。
そして反対意見はコメントとしてブログやツイッターでどんどんお寄せください。
スポンサーリンク
高い能力を必要とするがそれに気づかないこと
比較対象としてS&Pインデックスと比べますね。
その1 銘柄選びが難しい
高配当というくくりで選ぶと玉石混交になりやすいのでそのコントロールが大変です。
自分に適した銘柄選びが難しいです。
高配当株といってもそれぞれ目的や能力は違うからです。
ざっと分けても次の3つがあります
(1)本体が値下がりしても気にしないタイプの方
(2)本体は下げてほしくない方
(3)本体は上げてほしいし配当も欲しい方
あなたはどれですか?
その2 下落した時の対応が難しい
高配当株も他の株と同様に値下がりします。
「高配当株は暴落に強い」という意見もありましたが今回の下落では当てはまっていません。
個別株ではありませんが人気の高配当ETFで比べるとよくわかります
下は高値からの下落率です。ここ2日でかなり戻しました。S&Pで一時はー34%だったですが。
3,26 | 高値 | 現在値 | 下落率 | 配当 |
S&P | 3393 | 2475.56 | 27 | 2.1 |
VYM | 94.8 | 67.09 | 29.2 | 3.7 |
HDV | 98.49 | 67.85 | 31.1 | 3.8 |
SPYD | 39.9 | 24.22 | 39.3 | 5.2 |
◇これをみると高値からの下落率は高配当型の3つともS&Pを上回っています。
→つまり下落が小さいことはなかったのです。
特に高配当のSPYDでは下落が大きかったです。最近かなり戻しました。
個別株でみると
高配当株投資で有名な「バフェット太郎」さんの10つを例に取ります。
下落率の小さい順に並べました。高値はこの1年の高値です。
バフェット太郎10 | 3,26 | 3,24 | ||
高値 | 現在値 | 下落率 | 配当 | |
WMT | 128.08 | 109.4 | 14.6 | 1.89 |
VZ | 62.22 | 49.94 | 19.7 | 4.9 |
PG | 128.09 | 100.92 | 21.2 | 3.05 |
JNJ | 154.5 | 119.4 | 22.7 | 3.42 |
PM | 90.17 | 66.07 | 26.7 | 7.8 |
KO | 60.13 | 41.61 | 30.8 | 4.37 |
MCD | 221.93 | 162.98 | 26.6 | 3.65 |
IBM | 158.75 | 105.85 | 33.3 | 6.84 |
MO | 57.88 | 34.78 | 39.9 | 10.71 |
XOM | 83.49 | 37.29 | 55.3 | 11.07 |
平均 | 29.1 | 5.8 | ||
◇全体平均の下落率はS&Pよりは大きいですが上記の高配当ETF3つよりは同じかいいです。
◇予想配当は5.8%と高率です。
問題点
下落の対応が難しい。
XOMはかなり戻しましたが一時は60%以上の下落でした。
また高配当で人気の石油メジャー2位のシェルは75%も下落しました。
原油が20ドル割れになったからです。
これに対応するのは高い能力を必要とします。
私にはその能力はなかったです。
注意! 高配当株発信者は能力が高い人が多い!
だれかのブログや動画を見て「よし自分もできそう」と誰もが思います。
しかし発信者とあなたの間には大きな能力の差があります。
例えば私のブログには2名の方のブログリンクがあります。
1人めは「正直者」さんです。この方はインカムゲイン一筋、インカムゲインのアイコンのような方です。年間配当も300万を越えておられてさすがの腕前です。
シェルの保有が多いですが、正直者さんならびくともされないでしょう。
しかしあなたは75%マイナスに平然と耐えられますか?
2人めはご存知「もみあげ」さんです。この方は幅広い投資をされます。米国シカゴ在住でその情報のはやさ、詳しさ、的確さは群を抜いています。
ブログもですがツイッターで数多く発信されていますからツイッターのフォローまだの方はおすすめです。私も毎日チェックしています。
ブログを御覧になれば両名の能力が抜きん出ているのが一目瞭然でしょう!
お二人と同じ銘柄にしたとしてもその後同じように対応できる保証はありません
バフェット太郎さんと同じように運用できますか?
上記のようにバフェット太郎さんの銘柄は優秀です。年間のリターンはS&Pより劣っているとブログに書いておられましたが「高配当」という目的から考えれば十分です
とはいえ、太郎さんの銘柄や方法をトレースする方をあまり見ないのはなぜでしょう?
これだけ有名な方なのにね。
でも考えてみればそれは当然かも知れません。
ブログやユーチューブを見れば彼が卓越した能力を持ったカリスマなことは1分でわかります。
たまたま高配当株投資をされていますが、他の方法でも成功されることは明らかです。
高配当株投資をされているのは「たまたま」「ねたづくり」「みなさんのための実験」といえます。貴重な資料を提供されています。
→高配当株発信者と能力が同じとは限らない、失礼ですが。
その3 下落した時実際どうするのだろう?
しつこいですが私はここがクリア出来なかったので掘り下げますね。
(1)インデックスならそのまま保有で問題なし
私は現在これです。永久保有で何の問題もありません。
(2)グロース株なら損切りだろう
またグロース株「売買される場合」は逆指値を設定するかどうかは別にして自己ルールでの利益確定売り、損切りが基本でしょう。
損切りなら10%、8%、6%でしょうか。小さくなるほど上達者向けです。
利益確定ラインはミネルヴィニさんは20%を推奨されています。
売りたい時は10%でしょうか。
ともかく持ち続ける選択は「売買される」タイプではないです。
永久保有タイプならありです。
(3)高配当タイプの方の売りルールは見かけない
とするとそのまま保有の方が多いのでしょう。
しかし上記のように大きな下落の銘柄の場合に心理的に耐えられることが条件になります
→高齢者には精神的に負担が大きすぎる
またタバコ株のように長期的に下落傾向なものへの判断も必要です。
何のルールもなしに持ち続けると「ゆでガエル」状態になる恐れがあります。
→これも高齢者には負担が大きすぎる
いかがだったでしょうか?
あなたがシニア、またはこれから退職に向かう方の場合はこの点をクリアされてから取り組まれることをお薦めします。
あと「高齢者は注意」としたのは若い方と違って「失敗する」と取り返しがきかないからです
せっかくのリタイア生活を「株で心配」でつまらなくしたり、精神的ストレスを感じたくないでしょう!
それではあなたの投資の成功を願って記事を〆ます。
追伸 今日の「たぱぞう」さんのブログに「インカムゲインとキャピタルゲイン」の記事があります。
キャピタルゲインを求めるのか、インカムを求めるのか - たぱぞうの米国株投資
さすがタパぞうさんです。「アドバイスはこのようにするものか」と関心させられる
レベルの高い内容でした。どうぞ御覧ください。
ユーチューブのご案内
https://www.youtube.com/channel/UCwkX4TPq0Iwrzbi6UhU0riw/
割とゆるーくユーチューブやってます。コメントもお願いします。
お願い 今回の記事が役に立ったと思われたら下をクリックして応援よろしくお願いします。
スポンサーリンク