チンさん凡人投資家

投資歴40年ですが達人ではないです。特別な才能がない普通人がリタイア後の資産を株式投資で失敗なく確実に作れる方法を発信しています。お金のかからなくて楽しいリタイア生活も発信中。

【大暴落】今起こっていること、私達がすべきこと

1 大暴落を冷静に整理する

(1)NY株式市場 指数は強弱あり

ダウ 2385102ドル ー2013.76ドル ー7.79%

ナスダック 7950.68 ー624.94 ー7.29%

S&P500 2746.56 ー225.81 -7.6%

ラッセル2000 ー9.37%

ここでも下落が大きい順に

ラッセル>ダウ>S&P>ナスダックとなり力関係が鮮明です。

米中小企業は倒産の心配もあり社債は要注意です。

スポンサーリンク

 

(2)ETF 高配当でも下落幅大きい  関心は生き残りに

VYM -7.96% SPYD -10.53% VPU公益 -5.56%

市場は配当より生き残りの確かさに重点が移っています。公益は強い!

(3)原油暴落

WTI原油 1バレル30.48ドルと25%の程度の大幅下落。下は過去5年のチャート(楽天証券)まだチャートに書かれていません。

f:id:tingisuhan:20200310074453p:plain

原油暴落は人災でもある。

ロシアとサウジの強気コンビがどちらもシェアをめぐって引き下がらず、OPEC+のカルテルの枠組みがいったん崩壊しました。

両国とも増産を示唆しており当分価格の上昇は見込めません。

とはいえこの状態がずっと永遠に続くと悲観する必要はないです。

長引くでしょうがやがて回復するでしょう

 

石油株を安易に投げるのは考え直したほうがいいです。

というかすでに相当な安値圏まで突っ込んでいます。

RDS.B 34.42ドルー17.79%、XOM41.86ドルー12.24% CVX 80.67ドルー15.37%

(4)金融暴落 長期金利一時0.3%台で

少し戻して現在の長期金利は0.499%

しかしもう3月のFRBの0.5%の利下げはすでに織り込んじゃってます。

だから利下げによる金融緩和策はもう手詰まり感があります。

NY連銀が資金の供給を表明しています。当面はこれが精一杯か?

 

ついでに今年6月に期限を迎える量的緩和も延長は当然の「コンセンサス」と思います。だから延長がプラス材料にはならないでしょう。

→プラス材料には反応しない!

 

JPM 93.44ドルー13.57% PRUプルデンシャル生命58.24ドルー16.55%と下げがきつい

 

(5)ディフェンシブ銘柄は比較的強いが売られている

リーマンショックではマクドはあまり下落しませんでしたが今回は売られています。

株式市場から無作為に資金流出が起きています。

MCD 186.86ドルー6.03% PG 116.06ドルー4.64% ULユニリーバ53.95ドル-5.67%

NEEネクストらエナジー261.28ドルー3.88%

しかし相対的に下落は流石に小さいです

(6)ハイテク大手は底堅い

不景気、暴落になれば「ハイテクは吹っ飛ぶ」「大幅下落だ」という人が多かったですが事実はそうなっていません。

MSFT150.62ドルー6.78% AAPL266.17ドルー7.91% GOOGL1215.79ドル-6.17%

AMZN 1800.61ドル-5.29% FB 169.5ドルー6.4%

と指数より下落が大きいのはアップルのみです。

 

これは業績の下方修正はあるだろうが「生き残りには問題ない」との安心感が大きいと思います。

→ハイテクは下落が大きいは間違い

 

2 「今までが高すぎた」は間違い

気をつけたいのはこういう歴史的な大暴落が起きると決まって

「今までが理不尽に高すぎたから暴落は起きるべくして起きた」

とさもわかっていたかのように言う人が、しかもプロっぽい人に多いことです。

 

しかし、2月までの高値はFRBの金融緩和によるもので対長期金利からのスプレッドを考えれば当然の価格でした。私の参考記事

高値を買い進んだことを責めるのは間違い

 この1月から買った人は、適正な価格で株というお金を生む資産を買っただけで何も間違っていません。私も買い増ししています。

 

コロナや原油価格のことなどわかるはずもないので自分を責める必要は全くありません。

強めに言えば、そんなに米国の株高が異常で修正されるべきものなら、そしてその信念が確かなものなら空売りでもしておけば、あるいはベア型のETFでも買っておけばしこたま儲かったはずです。

「ぐだぐだ後付けで言う人でそんな行動をとった人を一人でも知ってますか?」

→常に「高すぎる、暴落がくるぞ」という無責任な人は存在する。実践しない評論家!だまれ!無責任者!

そう思うならショートでもベアでもしこたま自分で仕込んでから言え!と言いたいです

ちょっと感情的になってますね(笑い)

スポンサーリンク

 

3 今起こっていること

つまり今回の暴落は純粋にコロナの脅威とそれに伴う業績不安!

高すぎた調整なんかではないのです。下はS&Pの5年チャート

f:id:tingisuhan:20200310081807p:plain

確かにS&Pで2019年の31.5%の上昇はEPSの1.2%の伸びに対しては大きすぎます。そのことをもって「高すぎた」という人がいますが(プロで)じゃああなたは金利を無視して株価を考えるのですか?と問いたいですね。

何回も言いますが「高すぎる」と唱える人は2017年の春からは株は買えていないはずです。

 

金利が下がれば株は上昇するのは昔から「金融相場」としてだれもが知っている常識だからです。

 

さらに言えば現在の閉塞感は長期金利が0.5%しかなくて下げの余地が乏しいこともあります。FF金利は1.0%から1.25%ですが、もう利下げは織り込んじゃってます。

もうFRBに武器がないことが不安にさせています。

 

4 私達はどうすればいい?

1 今はコロナで業績の下落がどこまで大きいかがわからず逃げ出している状態

あっさり言えばそうなります。

だから私達の保有している株式が、会社が、ETFが確かなものなら売る必要は全くありません。

売りが殺到しているのはまだ値段がついているうちに投げ出そうとしているからです。

それは理性的ではなく危機回避の本能に基づいた感情的な行動です。

2 混乱していて株式の価値がだれにもわからない状態

今年、来年の企業のEPSは正確にはだれにもわからないでしょう。会社のCEOやCFOにもわからないでしょう。

コロナという不確定なものが相手だからです。

だから確証をもって「安い」とか「高い」とかの価値を勝手につけることは問題ありです

 

3 心理的に悲観して実体以上に安くなるだろう

正確な当面のepsはわからなくても長期的に伸びる会社が割安になれば買いのチャンスです。

心理的なマイナスの極点はどこかという問題はありますが、相当悲観的になっていることは確かです。

4 長期投資の原点を確認する

私達の目的は将来に備えて株式資産を拡大、充実させることです。

一時的な目先の損得に惑わされるべきではないです。

<具体的に何を狙うべきか?>

ここからは私の個人的な意見が濃厚です。

(1)永久に保有出来ないものは目先有利でも買うべきではないと思う

例えば国債です。現在猛烈値上がり中です。

しかし長期金利の低下の余裕はあと0.5%しかありません。

現物の米国債を満期まで保有する覚悟ならいいですが、ETFなんかだと将来下落もありえます。長期国債ETFの標準偏差は思いのほか高いです。

ETFのVGLTでシグマは11.58とS&Pの12.0とほぼ同じです。配当は2.15%と魅力はありますが流行で飛びつくのは危険があります。

 

だからやはり株式ETFがいいと思います。

(2)当面はepsの下落が小さい公益などが安全だが

epsの下落が少ない電力、水道なんかの公益は当面は相対的に有利と見ています。

(3)本命はハイテク

一時的な業績悪化は避けられないとはいえハイテクは相対的に有利と見ています。

具体的にはQQQとかVGTのETF、個別株ではMSFT

V、MAもいいけど消費が戻らない間は厳しいと思います。その消費の行方は全くわかりません。

(4)落ち着けばS&PのETF

S&Pは当面後回しにしようと思っています。

金利の行方がわからず金融などの業績がブレやすいからです。

金融はS&Pの12.6%を占めています。またエネルギーや小売など当然ながらすべての分野を抱えているので、ハイテクのほうが影響が限定的でシンプルと思うのです。

5 買いそびれても大丈夫

はっきりとした方針が定まるまで動かないことが大事と思っています。

方針があればその範囲で買っていくのはもちろんOKです。

 

たとえコロナが急速に収まって株価が復調したとしても、売買で儲けるわけではないので長期投資計画に影響はないです。

 

以上取り急ぎまとめました。

それではみなさんの冷静で合理的な投資の充実を願って記事を〆ます。

 

ユーチューブのご案内

https://www.youtube.com/channel/UCwkX4TPq0Iwrzbi6UhU0riw/

動画もご利用ください。いいねやちゃんねる登録、コメントもお願いします。

 

今回の記事が役立ったと思われたら下をクリックして応援よろしくお願いします。

にほんブログ村 株ブログ 米国株へにほんブログ村 米国株ランキング

スポンサーリンク