サンダースの目がなくなりUNH劇的に復活!1日で2年分の値上がり!
スーパーチューズデーで懸念のサンダースが消えました!バンザイ!
米企業にとってサンダース候補が躍進することは頭痛の種でした。特にヘルスケア分野は大幅な改革を断行!ということでずっと軟調でした。
中でも医療保険は企業存亡の危機にありました。
サンダースの目がなくなりUNH劇的に復活
最大手のUNHユナイテッド・ヘルスは業績に全く問題がなく、さらに業界内の地位もガリバーの王者として君臨しているにも関わらず予想PERが15を割るくらいに売り込まれていました。
下は6ヶ月チャート
◇4日間の間に245ドルから290ドルと18%の変化をしています。
◇200日平均線を割り込んだ状態から50日線上まで劇的に復活しています。
◇まさにサンダースが株主にとって一番の心配だったことがわかります。私も少し保有がありますから気持ちはよくわかります。奈落の底に落ちる感じでしたからね。
<UNHの投資指標>3月5日現在 モーニングスター
1 株価289.42ドル 28.07ドル高10.74%上昇
2 予想PER15.9 現行PER18.24 配当1.65% 時価総額2722億ドル
ダウ銘柄、医療保険1位
3 株式益利回り 現行PERを使用すると5.5% 予想PERでは6.3%
1 1日で2年分の値上がり、長期投資のメリットが小さく見える!
昨日の値上がり10.7%は実に株式益利回りの5.5%の2年分に相当します。
つまり株式投資本来の利益の2年分を一晩で稼ぎ出したことになります。
これでは「長期投資が有利」と言われても納得できません。
だってうまく立ち回れば先週の金曜日のオープニングで買って昨日のオープニングで売れば18%の荒稼ぎです。
これは3.3年分の株式益利回りに相当します。
「長期投資が一番」と言っている人がちゃんちゃらおかしく見えます。
長期投資家はどう考えてどう反論すればいいのでしょう?
2 自分にトレードが可能なのか?
トレードで成功するためにはそのための才能、能力が必要です。
だからその能力がある人だけが選択できます。
ない場合は、そのケースが90%以上だと思うけど、いくら儲けのチャンスがあっても現実的ではないです。
しかし「自分にトレードの才能がない」ことは何度もトライしてみて「思い知った」あとでないとわからないことです。
「私はトレードはしない」と決めていますが、数え切れない失敗があっての決定です
そうでない方が眼前の簡単な儲けにチャレンジしないのは難しいと思います。
だから株式投資は次の3つにはっきりと区別する必要があります
①本来の投資で長期でリターンを得る
②トレードで利益を得る
③その組み合わせハイブリッドで利益を得る
幸いにも?トレードの才能がない人は消去法で①に限定されます。
だから私のように「トレードをしない」と決めたものにとっては世の中の株式投資の情報の90%以上は不要なものです。
そして株価の変動はわずらわしさでしかありません。
長期投資、永久投資の立場からブログを書いています。だからトレードでの利益を狙う方の参考にはなりません。
では長期投資、永久投資での稼ぎはどんなものなのかをわかりやすいアパート経営を比較相手として見てみましょう。
3 株式は古びないアパート、手放してはならない
株式がアパート経営の場合と大きく違うメリットは
(1)保有に税が不要、修繕費も不要
(2)出口戦略が不要
(3)金利コストがない
です。特にアパートの場合は何年か経つと古びてリフォームしないと周りのアパートとの競合に勝てません。
だからこの費用を月々の家賃収入から積み立てておきます。
さらに古びてくると建て直すかこわして更地として売るか、それともまだ価値があるうちに中古物件として売るかの出口戦略が必要です。
これは株式のトレードと同じく、才能を必要とします。
さらに加えて人脈や運も必要かも知れません。
買い手は常にいるとは限らないからです。
売りに出しても何年も売れないこともあるでしょう。
クリックひとつで売れる株式より忍耐力を必要とします。
株式は保有にコストが不要な点と古びないので保有に期限がない点は生かすべきメリットと言えます。
大した理由もなく簡単に手放してはなりません。
4 アパート経営では永久投資はできない
必ず経年劣化するアパートでは、出口戦略は不可欠です。永久投資はできません。
だから高い値段で買う話がきたらとりあえず検討する必要があります。
高く売れたらその分利回りが上昇するからです。
つまりアパート経営では株式でいうトレードの才能は必ず必要と言えます。
さらに信用、人柄や人脈、人徳も必要でしょう。
変人・奇人では銀行もお金を貸すのをためらうでしょうから。
その代わり、条件を満たせはほとんどを借り入れで運用することができます。
全額を借り入れできればレバレッジは無限大です。
効率の良さは人気のレバレッジ型ETFのTECLどころではありません。
だからアパート経営は株式のトレードと同じく「条件が限られた人」しか参加できないですね。
5 株式の長期投資、永久投資の場合の利回りを計算すると
個別株では個体差が大きいのでS&Pで見てみます
下は2006年からの益利回りと翌年の1月1日の株価の表です。
米国インフレ率は世界経済のネタ帳より
S&P500 | 株価 | 実績P/E | 益利回り | インフレ率 | 実質利回り |
2-Mar-20 | 3,089.98 | 23.25 | 4.3% | ||
1-Jan-20 | 3,278.20 | 24.67 | 4.1% | 1.8% | 2.2% |
1-Jan-19 | 2,607.39 | 19.6 | 5.1% | 2.4% | 2.7% |
1-Jan-18 | 2,789.80 | 24.97 | 4.0% | 2.1% | 1.9% |
1-Jan-17 | 2,275.12 | 23.59 | 4.2% | 1.3% | 3.0% |
1-Jan-16 | 1,918.60 | 22.18 | 4.5% | 0.1% | 4.4% |
1-Jan-15 | 2,028.18 | 20.02 | 5.0% | 1.6% | 3.4% |
1-Jan-14 | 1,822.36 | 18.15 | 5.5% | 1.5% | 4.0% |
1-Jan-13 | 1,480.40 | 17.03 | 5.9% | 2.1% | 3.8% |
1-Jan-12 | 1,300.58 | 14.87 | 6.7% | 3.1% | 3.6% |
1-Jan-11 | 1,282.62 | 16.3 | 6.1% | 1.6% | 4.5% |
1-Jan-10 | 1,123.58 | 20.7 | 4.8% | -0.3% | 5.2% |
1-Jan-09 | 865.58 | 70.91 | 1.4% | 3.8% | -2.4% |
1-Jan-08 | 1,378.76 | 21.46 | 4.7% | 2.9% | 1.8% |
1-Jan-07 | 1,424.16 | 17.07 | 5.8% | 3.2% | 2.6% |
見方
◇実質PERは前年度分
◇2006年の実績PERが17なので益利回りは5.8%です。それからインフレ率の3.2%を引いた2.6%が株主の取り分です。
◇株主の取り分は①配当②自社株買い③設備投資、企業買収
の形で還元されます。
◇平均すると2%から4%くらいが株主の取り分です。近年は実質利回りは低下気味で3%以下
これからわかることは
1年の実質利回りは株価の変動に比べるとずいぶん小さい
ことです。1日でも2%くらいは動きますね。
→長期投資のリターンはとても地味
→トレード派からはバカにされても仕方がない小ささです。
才能があってトレードで稼ぐ人からは「憐れみの対象」かも知れません。
6 成長分は利回りには入っていない
上記の計算ではその年に企業が稼いだ分の分け前です。
企業の成長でのepsの増加とそれに伴う株価上昇分は入っていません。
それを合計するとトータルリターンはさらに大きくなります
インフレ率込みで 2020年3月5日現在 morning starより
S&P500・・・15年で年率8.4% QQQで年率13.1%です。
インフレ率を除いても十分な数字です。
わかりにくいので整理しますね
1 アパートでは劣化するので本体の値段は下落、家賃もそうは上がらない
その代わり毎月現金収入が入る
2 株式を長期投資すると
毎年インフレ率を除いて2、3%のリターンがある。しかしこれは配当以外は現金収入ではない
平均すると毎年家賃は上がる。本体価格も上がる。
したがって2010年1月にS&PETFを買った人の利回りは2019年では株価の上昇により実質6%ほどになっている。
これには本体の値上がり益は入っていない。
7 長期になるほど株価の動きは問題なくなる
株式は「金のなる木」なので手放さないことを前提に考えるとスッキリします。
つまり大きく変動するけど売らないので関係ないと考えるのです。
アパートと比較するのでちょっと大きく3千万円の株式投資を例に計算しましょう。
実質益利回りを3%とすると
現在の取り分は 年間90万円です。
20年後に本体が1億になったとすると
年間の取り分は 300万円です。
全部が現金で入るわけではないですがとりあえず取り分です。
20年後の取り分は明らかにアパートを上回るでしょう。
つまり株式の場合は期間が長くなるほど有利になります。
20年後も本体は毎日1%以上も値動きしますから計算上は資産の額は毎日大きく上下します
しかし売らないのなら何の関係もありません。年間の利回りの総額だけがポイントです
長くなりましたので結論です
1 「トレードをしない」と決めれば長期投資・永久投資しかありえない。
2 長期投資の利益は値動きに対してとても小さい
3 長期になるほど有利になるので売ってはならない
4 仕入れた時期により利回りは多少違うがそれぞれが着実に稼いでいる
5 本体を売ることを考えなければ、そして売る必要もないので、長期になるほど年間のリターンの総額は増えていく
→仕入れ価格の多少の高い安いは全体として見れば影響は小さい
→長期投資では投資が進展することが最も大切、質より量!
ここまで長い記事を読んでいただいてありがとうございます。
それではみなさまの長期投資の実現を願って記事を〆ます。
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