初めから完璧な構成は必要ない、できるところから始める【だれでもできる米国株第34話】
失敗の原因はミスマッチ
株式投資が難しいと言われるのは本人と投資対象、あるいは市場との相性が良くないことが一番だと思います。
例えば日本市場では「個人投資家の9割は損をする」とか言われたりします。
ちょっと極端かなあと思いますがうまくいく人が少ないのは確かです。
ところが米国市場に替えると上手く行かなかった人が嘘のようにうまくいくようになります。
右肩上がりの市場では「買って持っているだけでいい」からですね。
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米国市場で上手く行かないのは個別株を手掛けるから
そんな風に素人・凡人にもうまくいきやすい米国株ですが「うまく行ってない」という方もかなりの割合を占めます。
その原因は「個別株を手掛けたこと」にあります。
手本が熟達者、達人、やり手だから、真似は難しい
その原因は米国株に参入する動機の多くが「うまく行っている方」を参考にするからです
「米国株で資産を2倍にした」
「配当が年間100万円を超えた」
「アップルやマクド、コカ・コーラなど魅力的な会社がいっぱいあるよ」
・・・・
これはまだ地味な方ですが、そんな素敵な話が参入の動機になるので個別株が中心になります。
これはある意味当然なことで「成功者」「カリスマ」の方が凡人よりも何十倍も発信力、影響力が強いですからね。
雑誌なんかでも取り上げるのは成功者ばかりです。
だから「普通の人、達人でない人、凡人の人」が投資しているモデルを知ることが出来ないんです。
これが凡人の私がこのブログやユーチューブで伝えようとしている原動力なんです。
「私がうまく行かなった経験や原因をさらす」ことで一般の方、達人でない方の失敗を少しでも減らすことができると信じています。
実際に「チンさんの方式に切り替えて順調に行くようになった」
「悩まなくなった」「高値でも買えるようになった」「ハイテクが怖くなくなった」・・・などのコメントを多数頂いています。
凡人のわたしがうまくいく方法は若いみなさんには必ずうまく行くのは当然なことです
個別株→インデックスETFで失敗はなくなる
これに「売らない」「永久投資」を組み合わせると失敗する要素がなくなります。
素人・凡人が一番失敗しやすい「売買でのミス」がなくなるからです。
買うのはいつでもOKです。
精神的に一番ラクなのは「ドルコスト法」です。
カリスマたちの方法は魅力的に見える
今まででもそういう記事はあったのでしょうが「達人たち」の強力な魅力の前には地味で、かすんで、魅力のないように見えるのです。
この記事をご覧の方でも「そうだ、そのとおりだ」と思われるのは多分経験者でしょう。
初めての方は「言ってることはわかるけどあんまし興味ないな」と思われるはずです。
それは「達人の実行している方法の方が魅力的だ」と思っているからです。
ある意味やってみないとわからないものなのでしょう。
サッカーなんかも日本で人気が出始めた頃は少年たちはほぼ全員がオフェンスを目指していて、少年チームのコーチはディフェンスの人員を確保するのに苦労したそうです。
テレビでも得点シーンで「ゴール」をアナウンサーが絶叫してましたしね。
しかしワールドカップにも出るようになるとディフェンスの重要性は認識され始めます
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高配当株投資を否定するつもりはないです
経験から「高配当株投資」の難しさを知ったので素直にそう言っています。
しかし私が「高配当株投資に反対している」と思ってらしゃる方はまだ多いです。
そんなことは決してないです。
凡人目線からは「難しすぎる」と言ってるだけです。
そして同じ個別株なら「むしろハイテク株の方がやさしい」と経験を通してその理由もつけて書いているだけです。
だから運営できる方の場合は「高配当株」でも「高成長株」でも「インデックス」でも大丈夫であとは好みの問題です。
すべてをこなされる達人の方も多いですね。
<超秘密の銘柄群の最新構成>
そう言えば少し変化してますからここで簡単に書いときます。
(ETF)VOO、VGT、QQQの3つ
(ハイテク個別株)MSFT、MA、Vの3つ
(非ハイテク個別株)NEEネクストラ電力、UNHユナイテッド・ヘルス医療保険、JNJの3つ
投資の優劣は関係ない
どの投資法が有利か、どの株がいいかが常に話題になります。
確かにどれでもこなせる方にとっては重要な問題です。
しかし能力的にとれる方法が限定されている場合はその議論は無意味です。
いくら有利とわかったところで実行できないからです。
自分にできる範囲で検討すべきです。
私がしている方法は100%みなさんには実行可能です。
だからたたき台にしてください。踏み台かな?(笑い)
易しいところから少しずつ進めていく
上手い人が自分の構成を公開されています。
あまりの完璧さに感心するとともにちょっとあせっちゃいますね。
だけど一気にそんな完璧な構成が組めるはずはありません。
力がついていかないので変動の時に立ち往生してしまいます。
個別株については「どうしてもしたいものだけ」を「限られた量に限定して」投資すべきと思いますね。
インフレ率をカバーできればとりあえず合格!
1 低いところから小さな階段を登る
私達の目標は将来の資産形成です。
最終的には株式多めの構成で安定した高いリターンを得るのがいいと思っています。
20年以上の長期投資なら、株式投資の変動の大きさを均してくれるからです。
一般に変動が大きいほどリターンが大きいです。
変動の大きさは標準偏差シグマで表すんでしたね。記事はこちらです。
逆にいうと株式は変動が大きくて投資には抵抗があります。
各投資対象の標準偏差を見てみると
1 短期総合債券 BSV σ1.4 配当2.3%
2 中期総合債券 BND σ3.1 配当2.6%
3 S&P500インデックスETF VOO σ12.1 配当1.9%
4 ナスダック100ETF QQQ σ15.1 配当0.7%
5 ハイテクETF VGT σ16.0 配当1.1%
です。個別株の標準偏差はETFより大きいと見ていいでしょう。
そうすると変動が少なくて投資しやすいのは「短期債券」です。
配当は税をひくとインフレ率の2%に届きませんがかなりカバーします。
BNDだとカバーできますね。
1 ドル資産はまず短期債券で運用するのは手堅い
ドル建てで考えるとインフレ率をカバーできれば通貨の目減りは相殺できます。
だからまず短期債券で運用するのには抵抗が少ないです。
これでインフレ率をカバーして、よりリターンの高いVOOに転換するのです。
いくら株式が有利といっても一気に転換するのはストレスがあります。
短期債券:VOO=1:1くらいになれば平均4%のリターンですからインフレ率を引いてもさらにリターンが勝ります。
2 無理のない階段を少しずつのぼる
標準偏差の低い順に並べると
現金→短期債券→S&PインデックスETF→QQQ→VGT
個別株はETFよりは一般に高いです。
だから初めから個別株ばかりに投資するのは心理的にも無理があったのです。
階段を上ってS&Pに到達すればとりあえず目標達成です。
それ以降に進むかどうかは個人次第です。
これを見ると米国株をはじめるのにいきなり達人たちの構成を真似るのは階段の初めの方を飛ばしているのがわかります。「合わない」と感じる人がでるのは当然に思います
それではみなさんの投資計画が順調に進むことを願って記事を〆ます。
ユーチューブのご案内
動画ではブログとは違う内容もあります。またながら聴きもできますのでご利用くださいhttps://www.youtube.com/channel/UCwkX4TPq0Iwrzbi6UhU0riw/
追伸 OGAさんより予想PERの数値についてコメントを頂きました。
予想PERはサイトにより若干数値が違います。自分はモーニングスター、SBI証券、WSJを使用しています。WSJでは現在S&P500が現行25.74予想19.37
ナスダックが現行29.15予想24.25になっています。他にあれば教えて下さい。
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