チンさん凡人投資家

投資歴40年ですが達人ではないです。特別な才能がない普通人がリタイア後の資産を株式投資で失敗なく確実に作れる方法を発信しています。お金のかからなくて楽しいリタイア生活も発信中。

アンケートでは米国株は割高が60%だが私がまだ適正だと思う3つの理由

多数派は割高と感じている

米国株の割高水準についてみなさんはどのように捉えておられるのかツイッターでアンケートをお願いしました。

その結果はこちら

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割高、やや割高で60%を占めて、適正・許容範囲の17%を大きく上回りました。

みなさんのご感想はいかがですか?

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では割高と感じる理由を考えます

1 上昇が急ピッチだった

下はS&Pの過去5年のチャートです

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2019年からの上昇が大きくepsの伸びを上回っていますから心理的に「上げすぎ」と感じられますね。

2 PERが高水準にある

現在S&Pの予想PERは20くらいで2019年初めの17台と比べると高水準です。

PERが高いのは割高感を感じさせます。

3 11年も上昇相場が続いてきた

いくらなんでもそろそろ下落もあるだろうという心理もあります。

 

しかし私はまだ適正範囲で買おうと思っています。その3つの理由は

1つめの理由 長期金利の水準が違う 債券も高値圏

現在1.58%とリーマン以前の5%超とは全く違います。

また近年で見ても過去3年の長期金利の推移は(SBI証券)

チャート

20%ほどの大きな下落があった2018年の秋の3%越えから1.5%も下がっているのです。

長期金利の見方はいろいろありますが、これは家賃が下がったみたいな感じと思っています。

ここで気をつけたいのが

「株は高いから債券なら割安だろう」と思ってしまうことです。

債券価格は長期金利と逆比例と考えればいいので現在

債券も最高値圏なのです!

→インフレ懸念で金利が上昇すれば下がるのは株だけでなく債券もです。

株式の長期金利への上乗せスプレッドは適正水準

これは昨日も書きましたが長期金利への上乗せで見ると適正の範囲にあります。

2月14日時点で

S&Pへの上乗せは3.4%で平均の3.6%よりは高い水準ですが(逆になります)

3%から4%の適正水準(決まっているわけではない)の範囲内でしかもまだ中程です

 

長期金利から見た「株式投資の有利性」はまだ十分にあります。

 

3 予想PER20、益利回り5%は問題なし

これも以前の主張と同じです。

年間益利回り5%はインフレ率の2%を除いて実質3%あり十分と言えます。

 

以上で素人目線から見た場合現在の株価水準は許容範囲と考えます。

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したがって買うのをやめる必要もないと思っています。その理由は

理由その2 長期金利の予想はだれにもわからない。

現在の株価は長期金利の先安感を織り込んでいます。

現在の米国債の金利は3ヶ月物が1.57%で10年ものが1.58%とほとんど差がなくなっています。

本来は長期の方が金利は高いはずなので、これは将来の金利の上昇はないと市場は見ているわけです。

市場の見方でいうと上記のようにスプレッドは3.4%で適正の範囲にあります

 

将来金利が上昇すると見れば株価は割高と言えます。

 

しかし勝手に将来の金利を予測するのはスべきでないと考えています。

どちらかに賭けることになるからです。

 2018年10月からの下落は当然だった

長期金利が急上昇して3%を超えた2018年の10月から株価が急落したのは当然です。さらに金利は上昇すると見られていたので、そして景気は腰折れする可能性が高いと見られていました。下はS&Pの2年チャート

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だから株価のスプレッドは開いて3%の長期金利+スプレッド4%なら合計7%になり適正PERは14.3にならねばなりません。

 

確か一番安いときは予想PERが14を割ったと思います。相場は常に行き過ぎますから

 

だから後でチャートを見て「あの時買っておけば良かった」と思うのは間違っています

 

長期金利の上昇が行き過ぎたとわかっていればともかく普通はわからないからです。

 

だからあの時買うのも今買うのも、将来が見通せないことではイーブンと思います。

 

下落の可能性はいつでもある

最高値を更新していると「下落した時困るな」と思いますが、下落の可能性はいつでもあります。

今に限ったことではないです。

<今投資した時の下落の下限の見込みは>ドル建て

標準偏差シグマの2倍で95.4%をカバーしますから、2シグマを下限に想定すれば大丈夫です。

S&Pはシグマ12 したがって-24%が下落の下限になります。

QQQはシグマが15なので-30%

VGTはシグマが16で-32%です。

1年後の下落の下限はこれに期待リターンの6%を加えて(インフレ率込)

S&Pが-18%、QQQが-24%、VGTが-26%になります。

 

これに今までの「含み益」が援軍で加わります。

 

売買せずに長期投資なら下落は怖がらなくて良い

短期的には下落して含み損を抱える可能性があります。

しかし、下落時に売らないなら、精神的に耐えられさえすれば問題ないです。

 

VOOやQQQなら下げても保有に不安は感じないでしょう。

 

だから目先の下落を恐れる必要はないと思います。

 

下げるまで待って買いたいというのは現実的でない

安い時期に買いたいとだれしも思いますが下げたから買いやすいことはないです。

上記の2018年の10月から12月の状態がそうでした。

 

現在よりも買いやすかったとは思いません。

 

だから今後の下落で買いやすいとは思えません。

 

理由その3 投資の目的は「投資をすすめること」で%を競うことではないこと

現在の投資が希望の割合に達している方を除けば「投資の途中です」

つまり投資をすすめることが大事です。

 

現在の価格に納得がいけば「進めていく」ことが優先します。

 

投資利益の%を競う大会なら買わないほうがいいかも知れません。

アクシデントや将来の悲観が台頭したときに仕入れる方がコンテストに入賞しそうです

 

しかしそんな「理想の買い時」がくる保証はありません。

 

過去5年ではコンテストに有利な買い場は上記の5年チャートをみると2018年の2月と2018年の10月から12月の2回だけです。

 

果たしてその時みなさん買えているでしょうか?

そして買えたとしても「十分な量」を買えているでしょうか?

 

もちろんいらっしゃるでしょうが、その方々は「やり手」「達人」です。

凡人にできるとは思いません。

 

買うには独自のルールが必要だからです。

 

直近高値から10%の下げで買うとかの自己ルールです。

 

いくら立派な%を叩き出しても投資自体がちっぽけなものではリターンは限定的です

今の投資も将来は立派なリターンを生むこと

現在より10%、20%安い時に仕入れた投資が20年後にしっかりリターンを生んでいるように、現在の投資も同じようにりっぱなリターンを生むことでしょう。

 

計算上は過去の安い時期の方が少し有利でしょう。しかしそんなことを言っていると10年前、20年前に戻らなければなりません。

 

その時はその時で「高く感じたり」「買いにくい事情」があったことでしょう。

そういう「買いにくさ」があるのが株式投資なんだと思います。

 

だから長期金利よりも3%、4%高い利回りとさらに将来の上昇の可能性も与えられているんでしょう。

 

今日のまとめは

1 最高値で心理的に買いにくいけど割高とは思わない、許容範囲と思う

2 過去が買い時だったように今も買い時だと思う

3 長期投資では投資をすすめることが大事なのでリターン%にこだわらなくていいと思う

♡今買わないほうが%は高まるだろうが投資は進まない。どちらをとるかの選択

4 将来下げる可能性はいつでもあるので計算して想定する必要がある

5 長期投資・永久投資では売らないので一時的な「含み損」ができたとしても耐えられれば問題ない

それではみなさまの投資が順調に進むことを願って記事を〆ます。

 

長期金利と株式との関連はもみあげさんにも記事があります

【米国株】チキンレースから逃げちゃだめだ!10年債は最低水準! - ”もみあげ”の米国株投資-お金で幸せになる!-

 

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https://www.youtube.com/channel/UCwkX4TPq0Iwrzbi6UhU0riw/

 

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