チンさん凡人投資家

投資歴40年ですが達人ではないです。特別な才能がない普通人がリタイア後の資産を株式投資で失敗なく確実に作れる方法を発信しています。お金のかからなくて楽しいリタイア生活も発信中。

現金比率は気にしないでいい【だれでもできる米国株第30話】

素人・凡人にとっての3つの投資の課題

今までに2つを解消して結論を得てきました。まとめと確認をしておくと

1 投資対象をどうするか?

◇イデコ、積み立てNISA→先進国株式インデックス、米S&P、全世界株から

迷ったら先進国

◇自由投資→S&P500ETFで、ドル建て、円建ては問わないが将来の配当を考えるならドル建てしかない。

選ぶ理由は分散が一番優れている。リターンも優秀で完全に丸い投資だから。

他を選べば「分散面」では必ず劣る。

部分的に組み入れるなら、順調に伸びる「順張り型の高成長株ETF」のQQQ、VGTがやりやすい。

2 お金の入れ方

◇いつ買っても大丈夫

長期投資、特に20年以上の長期投資、永久投資では基本的にいつ買ってもOK。

最高値でも全く問題ない。

ただし精神的な負担を考えると一気に投資するのは後悔しやすいので、時間をずらすのが無難です。

◇ドルコスト法はコスパに優れた鉄板投資法

定期的、機械的に設定できる「ドルコスト法」は精神的負担も入れると素人には「鉄板」でもっとも「コスパ」がいい。積極的に利用したい。SBIではドルでのETFの積み立てもできる。

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最後に残っている大きな問題はどれだけの割合を投資したらよいか?

です。これは様々な本や記事で論議されています。今回はこの問題について「素人・凡人目線」で考えます。

 

例によってシンプル化を試みます。

1 米国人なら問題はシンプル

以前の記事とダブります。以前の記事はこちら→現預金が「母港」の日本、日米の差とその対策【だれでもできる米国株第19話】 - チンギスハン米国株永久投資

 

米国人なら現金は手元にほとんど残りません。

1 住宅ローンの支払がある

住宅も割の良い投資なので家を買った人はお金はまずない。

さらにローン金利は債券金利より高いので債券に投資するメリットよりも住宅ローンの返済に当てた方が有利

2 奨学金、学生ローンの支払いがある

問題になってますね

3 生活費が高い・パーティーをよくする

・・・

2 バフェット氏は10%を短期債券で残りをS&P500への投資を推奨している

なのでよほどの高収入でないと現金が余る割合は小さいと思います。定期的なボーナスの制度もないですし。

だからほとんどを投資するのは適切です。

とはいえ、何があるかわからないのが株式投資なので、10%を現金=短期債券で保有するのが最適なのでしょう。

生の現金で保有するとインフレ率の2%だけ目減りします。だから短期債券でとりあえずその分を補うわけです。

 

3 日本人は立場がちょっと違う

日本人は堅実な国民性もあり貯蓄率が高いです。

また国内ではめぼしい投資もないので現金比率が高いのはある意味仕方ないです。

(1)ドル建てで考えてシンプルにする方法

アメリカ人と同じように考えられればシンプルです。

必要分だけを、10万円とか20万円を日本円で残してあとはすぐにドル転して、SBI住銀だと0.04円の手数料です、とりあえず短期債券、BSVとかMMFを買うのです。

BSVで現在金利が2.3%です。税金をひくと1.8%あるいは1.6%になってインフレ率を下回りますがカバーはできます。

そして株式に転換する方法です。

これだと円から投資するよりも心理的負担は少なそうです。

 

日本で簡単な投資が見つからないことを考えると心理的な面をクリアできる人には有力でしょう。

(2)円高に振れたらどうするんだ?

という質問というか、懸念が常につきまといます。

これは投資家だけでなく、日本全体の懸念ですね。

だから日本の「金融緩和」は米国より常に大幅で、現在長期金利はゼロか少しマイナスの状態です。

日本の力からすると明らかに「緩めすぎ」と言えますが、日本の世論でしょう。

 

だから通常は「円安」に振れていることは想像できます。

リスクオフ(景気後退期)ではそれが逆に振れるのですね。

 

だから見かけ上は円高になる。

見かけ上と言ったのはどこが真の値かはわからないからです。

 

しかし為替を考え出すときりがないので考えから除外して米国への株式投資は有効です

米国の企業が高い利益を稼いでいることは、そして将来もそうであることは明白だからです。

 

長期間でみると為替の上下を乗り越えて高い確実なリターンを生み出します。

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4 リスクオフで得をしようというスケベ心持たない方がいいと思う

現金比率を保ちたい、日本円で保有したいという人の目的の中にはリスクオフ時にしっかり買いたい、という人も多いでしょう。

 

リスクオフ(景気後退)では米国株も2シグマでS&Pで下限で24%下がります。

しかし同時に為替が10%ほど円高に振れればその下落率は34%に下がります。正確に計算すると31.6%の下落ですが。

とにかくこの下げ幅は「この機会に仕込みたい」という心を刺激するには十分です。

 

これが悪く作用すると「投資を先延ばし」する原因にもなっています。

 

そしてリスクオフ時に適切に投資できる素人・凡人はほとんどいないことを考えると「先延ばし」は不利な作戦です。

 

5 「リスクオフ時の買い」は期待しない。と割り切る

株価が大幅下落するのは市場がそれだけ悲観的になっているからです。

みんなが「買いたくない」「売りたい」と思っている時にムードに逆らって「買い行動」ができる人は素人ではほんの数%です。

 

その中に入る時点でもう「凡人」とは言えないのでこの作戦は選択肢からは除くべきです

 

むしろ「売らない」「ドルコスト定期買いを続ける」ことで十分に合格と思います。

それができれば「不利益」は免れるからです。

 

新規の「一気買い」が出来ないからといって不利益が生じるわけではないです。

「より大きな利益の機会」を逃すというだけです。

 

しかしこれは本道から外れた「スケベ心」とも言えます。

 

そんなスケベ心をすっぱり諦めることで、逆にいい結果になるように思います。

それは

1 大幅下落時でない通常の時の投資がしっかり進む

凡人にとって一番の課題は「投資が進まないこと」です。

これが解決できれば大きな成果です。

2 大幅下落時の対応を悩まなくてすむ

つまり永久投資の保持を第一目標として、それ以外の優先順位は低いわけです。

 

楽に構えていれば、しかも下落の底を狙わないならかえっていいタイミングでしっかり買える可能性は高いです。

欲がないと楽に行動できますからね。

 

6 現金比率・投資比率は意識しなくていい

下落時に「買出動」しないとなるとスッキリします。

「投資のための現金」は残しておく必要がないからです。

 

年寄りはよく「いざという時のため」と言いますが、病院の支払いも一定以上は要らない日本では、そんなに「いざという時」があるわけではないです。

 

社会的によからぬことを抱えている人は別です。

不倫とかしているとバレた時の費用は「いざという時」かも知れません。

 

となると「残しておく現金」は不要になります。

 

じゃあフル投資ですか?

 

と聞かれそうですがそうではないです。

現金比率を気にせずに「自分のペースで無理なく投資をすすめる」という意味です。

 

最初に投資比率を決めてしまうと、リタイア付近の方によくありますが、自分の許容度を越えてしまい、精神的な負担を抱えてしまうからです。

 

将来の経済的、金銭的なストレスを無くすために投資を選択しているのに、それがストレスになるのでは「本末転倒」と言えます。

 

比率に従って無理に投資をする必要は全く無いです。

 

退職金を持って銀行などに相談に行くと「比率優先」「投資ありき」で決めさせられるので本人には「不本意な」「自発的でない」投資になりがちです。

 

投資対象が不適切なことに加えて、本人の許容度を越えた投資は大きな負担になります

 

7 含み損の計算・・・自分の許容度を決める

<100万円をS&Pに投資した時の1年後の下落幅の範囲>

2σ使用、95%カバー

◇ドル建てでは

 期待リターン6万円ー2x12X100万円=ー18万円です。

前から投資していて「含み益」があればこれにプラスします。

◇円建てではこれに為替の変動幅が加わります。5%の円高では

マイナス23万円です。

 

◯円での投資を強いられるイデコや積み立てNISA以外はなるべくドル建ての方が負担が軽く見えますね。見かけ上はですが。

 

売るわけではないので単なる数字の問題です。

だから見たくない人は、積み立てなどを自動で設定しておいてリスクオフ時は証券会社のサイトに入らないという対策もあります。

 

8 自分の許容度が許す限り投資していく

許容度については人それぞれなのでここでは論じません。

「売らない」「永久投資」と決めたら許容度は大幅にあがるのではないでしょうか?

 

その残りが現金比率になります。

9 日本での投資はしなくてもOK

その理由は

1 日本では有望な永久投資が見つけられない

見つけられた方がするのは問題ないです。

2 わからないものに手を出すと負担になりやすい

バフェット氏は「わからないものには手を出すな」といいました。

また「10年保有出来ないものは1日たりとも保有するな」とも言いました。

 

バフェット氏の言葉を守るなら日本での投資は難しいです。

昨年大幅上昇のリートも10年保有できるか?と言われればわかりません。

利回りが高い「インフラ投資ファンド、太陽光」も10年先まで見通すのは凡人ではむずかしいです。不動産より安定はしてそうですが。

 

10 米国株という鉄板の「勝ちパターン」だけで十分だ!

私達は「勝ちパターン」「成功の方程式」を手に入れています。

それは米インデックス投資です。

 

凡人が万能選手を目指すのは「負担」が大きく「コスパ」が悪いです。

 

ここは日本円の減価は甘んじて受け入れるのが「失敗しない」策と思います

手を出さなければ失敗もないです。

1%弱の目減りはありますが、米国株で十分にカバーできます。

日本債券があるのでは?

最後ですが、こういう質問がありますね。

JPMの2020年の60資産期待リターンの表では

https://www.jpmorganasset.co.jp/jpec/ja/topics/2019/pdf/pressrelease_20191216.pdf

日本国債の期待リターンは0.32%で標準偏差シグマは2.02になっています。

これは1年後の下限が 0.32-2x2.02=ー3.72%であることを示しています。

下落の可能性の幅の割にリターンが少なくメリットがないように私には感じられます

 

オフェンスは米国株にまかせてデフェンスは日本円現金で問題ない

と個人的には思いますね。日本債券だって上記のように変動はありますから精神的な負担はあります。

付け加えると、長期金利がマイナスの日本では10年国債を保有してもマイナスなわけで長期投資のメリットはないです。

 

長くなってしまいました。ここまでお付き合いくださいましてありがとうございます。

それではみなさまのより充実した投資を願って記事を〆ます。

 

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