チンさん凡人投資家

投資歴40年ですが達人ではないです。特別な才能がない普通人がリタイア後の資産を株式投資で失敗なく確実に作れる方法を発信しています。お金のかからなくて楽しいリタイア生活も発信中。

素人的には長期的に成長が見込める会社は予想PER50でもOKだけど・・・

今回の内容の結論から

1 PER15が適正と信じていた人はここ何年も買えなかった

2 PER15の理由と現在の適正基準の考え方

3 プロの立場での適正株価の限界

4 素人の立場ではインフレ率2%が確保できれば合格

5 素人の立場では長期での成長性があればPER50までならOK

6 ハイテク大手はその基準を満たしている

7 株価はプロや売買する人の都合で激しく上下する

だから彼らの目線も理解する必要あり

8 QQQやVGT、VOOで簡単に取り込める

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ナスダックが高値を更新しました。

2.1%高の9468になりました

コロナでの安値で買おうと目論んでいた方は、私もですが、全く予想外で当てが外れた格好です。

今後はまだわかりませんが。

さてこの絶好調の米国株に、特にハイテクに対して

「高すぎる」「バブルに違いない」と思っている人も多いことでしょう。

 

何しろ米国株が高すぎるというのは最近では2017年の春からずっと言われ続けてきたからです。

◇予想PERが16とかで15を超えていて高すぎるという意見

◇バフェット指数から見て高すぎるという意見

が大きな論拠でした。

 

ところでこの記事は「米株はまだ安いから買おう!」

と勧める目的はありません。

またよく言われますがハイテクを勧めるものでもありません。

 

1 PER15にこだわった人が多かった

私もですが、この株の本に書いてある基準を信じていて、買えなかった人は多いと思いますね。

そうすると予想PERが15以下の株を買うことになり、石油だったり、金融だったり、通信だったり、タバコだったり、電力だったりしたわけです。

 

それでどうなったかというとJPMを除いて金融は冴えず、電力は伸びましたがほかも株価は冴えていないのが多いです。

 

一方PERが20を超えて割高とされたハイテク大手はその後大きく上昇しています。

 

どうしてこうなったのでしょう?

 

「PER15が割高の基準」が間違っていたと言えます。

適正株価はその中身が重要で15という数字自体には意味はなかったのです。

 

マイクロソフトは確かPERが22くらいで「もう高すぎる」と言われていました。

現在31.6ですが、その間にepsも大きく伸びていますから株価は2倍以上になりました。

予想PERを金科玉条のように信じていた私のようなものは買えず、もっと柔軟で賢明な方が買ったのです。

 

そして割安と思って買ったタバコなんかはさらに下落して今日に至っています。

 

2 PER15を超えれば高いという根拠は何だったのか?どこがおかしかったのか?

過去がそうだったというものです。

しかしそのことがおかしいと気づかせてもらったのはバフェット氏の発言でした

かれは

「金利水準が低い現在では米国株は高いとは言えない」

と当時「割高説があった」米国株について割高を否定したのです。

 

そこで金利とPERの関係を調べることに

 

簡単な原理だったのです。

このことは以前も書いたので、ご存知の方はスルーください

 

以前は長期金利は5%以上ありました

下はその長期のチャート

「米国長期金利の長期の推移」の画像検索結果"

その状況では株式は債券に対して変動が大きいのでプレミアムを求められてそれが1.5%だと

5+1.5=6.5%の年利回りが適正になります。

これをPERで表すと15になるのです。

 

ならば現在の長期金利を当てはめると

1.6%+1.5%=3.1%の年利回りになります。

これをPERに当てはめるとPER32になります。

 

そこで私はマイルールとしてS&Pの適正水準を予想PERで17~20にしました。

数字に特に根拠はありません。

PER20なら年利回り5%になって長期金利より(当時2.5%くらい)2.5%も上乗せされていて余裕、クッションは十分だと思ったからです。

素人ですから余裕幅を大きくとったのです。

 

それでも「ずいぶん強気ですね」とか言われた記憶があります。

まだPER15説が根強かったのです。

 

PER15が根底にあるとPERが20以上のハイテクは買えなかったと思う

PER15が基準を信じていた人たちは、私もですが、MSFTのPER22は高く感じられたのです。過去の数字だけで根拠のないものを信じて好機を逃したのです。

そしてそれは今も続いています。

プロの立場で見ると

機関投資家は顧客から預かった調達コストを上回って運用すればOKです。

そのコストはFF金利が基本になります。現在は1.5%~1.75%

♧実際には金融機関同士でやり取りされる金利だけどここではシンプルに

そして一番シンプルな運用先は債券です。

 

そこで10年国債の金利、長期金利が一つの基準になります。

現在は1.6%ほど下は長期金利の過去10年チャート(SBI証券)

f:id:tingisuhan:20200205064800g:plain

かれらは株式投資は1.6%に何%かのプレミアムが付けば運用する価値があります。

仮にそれが以前のように1.5%だとすると

PERは32になります。

上乗せがどれだけが適正かはわかりません。さらに現行PERなのか予想PERなのかも微妙です。

 

とにかく機関投資家の立場で、かれらの都合で市場は大きく上下します。

 

2018年後半はFRBの引き締め方針で長期金利は3%を越えてプレミアムをつけるのが難しいと判断されて株価が大きく下落したのはご存知のとおりです。

下は過去2年のダウのチャート

直近高値から15%以上の下落をしました。

FRBが緩和にかじを切り、しかも緩和を続けると方針を決めたために現在までの上昇が続いています。

→プロの立場では

長期金利+いくらかのプレミアム=株式の年間利回り

ですがこのプレミアムには会社の長期の、10年とかの、成長は見込んでいないように感じます。

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素人の立場からは

私達素人はプロとは全く立場が異なります。

預かったお金を運用するわけではないからです。

だから調達コストはありません。

 

そのかわりの基準は米国のインフレ率です。

これは大体で2%程度

 

途中を飛ばして言うと

「インフレ率を上回れば問題ない」

と言えます。

とりあえずの目減りは補えているからです。

つまり「負けはない状態」

 

そうすると株式利回りは2%でもOKになります。

 

むしろ感心はその会社が将来、うんと長期的な将来成長するかどうかです。

その観点からは

 素人の方がぷろより有利と言えます

理由はとりあえず4つあげました

①超長期で投資ができること

②他の投資との比較をされなくて済むこと

③決算期ごとの収益を上げる必要はないこと

④S&Pとの比較をされないで済むこと

 

別の言い方をすると

「素人的には将来が期待できるなら現在の利回りはインフレ率をカバーすれば十分」

となります

 

素人の立場からのギリギリの水準は?

「早く結論を言え」と言われそうですので

年間利回りはインフレ率の2%でOKなので予想PERで50がその水準です。

 

そして投資対象は「長期で成長が見込めるかどうか」の一点だけです。

 

とすると将来を見通せないとすると現在成長している分野が最有力となります。

 

素人目線では昨年の伸びが49%と大きかったハイテクはとりあえず一番単純な候補です

<今決算での主なハイテク大手の売上と利益の伸びを見ると>

本当はEPSの伸びを知りたいのですが、SBIのページには出ていないので、そして調べるのが面倒なので純利益の伸びで勘弁してください。ほぼ似ているでしょうから。

♧違うことも多いので気になる方は調べてください(SBI証券)

<今四半期決算状況>

MSFT 売上13.7%純利益38.3% 予想PER31.6

V 売上10.0%純利益 9.9% 予想PER32.1

MA 売上 15.9% 純利益133.6% 予想PER 40.8

GOOG 売上 17.3% 純利益 19.3% 予想PER27.0

FB 売上 24.6% 純利益6.8% 予想PER22.2

AAPL 売上 8.9% 純利益11.4% 予想PER23.7

 

上記の素人目線ではどれもPERが50を下回っており合格になります。

あとは将来的に成長するかどうかだけが判定基準になります。

現時点では成長は各社ともに十分です。

QQQ、VGTなら取り込める

どの会社が伸びるかわからなければ、あるいは不安があればハイテクを67%含むナスダックETFのQQQが一番無難です。VGTでもいいですがグーグルやフェイスブックやアマゾンは入っていないので気になるかも知れません。

 

ハイテク以外でも将来伸びれば大丈夫、合格

なので相当に対象は多そうです。

ただしそれには目利きの力が要りそうです。

その力がない者には、たぱぞうさんのブログにもありましたが「イノベーション」の中核を担うハイテクは一番シンプルな対象になります。

 

こんなことを言うから「ハイテク推し」と言われるのでしょうね(笑)

 

プロ目線や売買する人で株価は激しく上下する

素人目線からはほぼすべての株は合格になりますが、プロや売買を激しくする人からすると違います。

「成長が鈍化する」「目標に届かない」ことは「決算ミス」とされて激しい売りを浴びます

そしてかれらの存在感は市場では大きいので株価は激しく上下するわけです。

→素人目線だけで買っていくと下落にあう

 

いくら10年とかの長期では大丈夫とは言っても激しく株価が下落するのは嫌です。

決算をミスしない実績の会社を買っていくのは一つの方法です。

MSFTとかVとかMAですね。

FBやグーグルは今回決算が良かったにも関わらず、そして将来性も期待できるのに当面の見通しが下回って売られています。

 

この考えでいくと将来にハイテクも「成長が鈍化」が予想されて大きく下落した時はいい仕込みのチャンスと言えますね。実行するのは難しそうだけど。

 

適切な対象を選ぶのが難しいと考えるとQQQやVGTが精神的に楽ですね。

またS&Pでも33%はハイテクを取り込めます。

またハイテクを考えなくても米国の会社は将来の成長が見込めます

 

いかがだったでしょうか?

素人の立場の方がプロよりもより有利なのですね。

どっしり構えて長期的に投資をしていきたいです。

 

それではみなさまの着実な投資を願って記事を〆ます。

 

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