投資が進むと下落への抵抗力が増す!【だれでもできる米国株第26話】
ツイッターでのアンケート結果は?
下落の支えとして含み益、配当その他でどれが有力かを聞かせてもらいました
結果はこちら、10時間ほどの時間でしたが727名の方の回答をいただきました
結果は配当の回答が一番多くて人気でした。その他では
1 現金比率を高める
2 米国株の過去の実績
3 過去に暴落を乗り越えた自分の経験
4 配当のワクワク感
・・・でした
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それでは一つづつ考えていきましょう
1 含み益が多いと下落に強くなる!具体的計算
私はこれが一番多いと見ていたのですが違いましたね
株式投資は最初が一番難しく、辛抱がいると言われる理由がこれです。
ごちゃごちゃ書いてもわかりにくいのでここではS&PとナスダックのQQQで考えます
もちろん個別株でも同様ですが、例を出すのが難しいのでETFで代用します。
<トランプ以降の2017年初めに投資した場合>
2016年11月にトランプ政権が誕生して今回の上昇が始まりました。
減税と公共投資の期待感です。
ここでは大ざっぱに2017年初めの投資にします。
VOOのトータルリターンは2017年21.8%、2018年ー4.5%、2019年31.5%
QQQは2017年32.7%2018年-0.1%、2019年39%です。
そうすると複利計算で
VOOは52.7%の上昇、QQQは84.4%の上昇です。
これが含み益です。
そうすると前回の標準偏差を使っての下落下限の計算は
VOOがσ12QQQがσ15を使います、2シグマで95%をカバーすると
VOOは 期待リターン6%ー2X12+52.7%=34.7%
QQQは 6-2X15+84.4=60.4%
大幅下落でも十分すぎる余裕があります。
去年の初めからでも大丈夫だった!
しかしもっと言えば昨年の初めからの投資でもVOOが13.5%QQQが15%の余裕を持っています。
これからわかる含み益がある時の下落に対する耐性は
十分な含み益があれば大幅下落も心配にならない!
と結論できます。
さらに言えば伸びが大きいQQQの方が下落に対する耐性は高い!
という事実です。
一般に「ハイテクはいい時はいいけど下落がくるとひどいよ!」
という人が多いですが含み益を十分に持っている場合には全く当てはまらない誤解であることがわかります。
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♧こういうことを書くとチンさんは「ハイテク推し」「QQQ推し」とかいう方がいます
しかしこのシリーズは「素人・凡人」としての最適な投資を探るものでそのような意図はありません。
ただし「たぱぞう」さんの最近の記事にもありましたが米国株が高い伸びを示している原動力が米国企業が「イノベーション」を成し遂げつつあることも事実です。
その中核であるハイテク分野にQQQなどで投資することは決して「単にハイリターンを求める」ことではなくて根拠に基づいているという認識も必要と思います。
その投資としてETFのQQQは「選択肢として有力」と述べているだけです。分散面では弱くなるのでトータルで判断されるのは皆様です。
含み益を支えにする時の問題点
2019年は格別リターンが良かったですが、いつもそうとは限りません。むしろまれでしょう。
だから投資して含み益がない、あるいはマイナスの場合でも投資を続けられるメンタルなり、別の方式も用意しておく必要があります。
S&PのVOOの場合では普通の場合はトータルリターンを6%とすると2Xシグマの24%を相殺するには4年かかります。
順調でない場合はさらに多くの年数がかかります。
またマイナスリターンの時期が2、3年続く事態もあるでしょう。
とにかく短期間で「含み益」を積み上げるのは期待しすぎです。
長期戦の覚悟が必要です。
そのあとで下落に耐えうる「含み益を持てば」気持ちにゆとりが生まれます。
それは自分の証券口座を見ればプラスの%が大きいというビジュアル、視覚的証拠で確かめられる面が大きいです。
精神の弱い面をカバーしてくれるわけです。
2 配当が下落への支えとなる
高配当株は下落しにくいという特性
これは食品などのディフェンシブな対象を扱っているという事情に加えて「債券」的な要素を持っていることと関係があります。
景気後退期には金融緩和で金利は大幅に下げられます。つまり債券価格は上昇します。だから債券的な高配当株も上昇まではいかないにしても下落幅は小さいのです。
過去3年で見ると含み益も十分にある
高配当株あるいはディフェンシブ銘柄ETFも十分な含み益を出しています。
過去3年のトータルリターンを配当再投資、複利で計算すると
S&PのVOOの52.7%が基準
高配当の代表的なETFのVYMが36.3%、SPYDが29.7%
ディフェンシブな分野のETFでは
生活必需品のVDCが29.6%、ヘルスケアVHTが59.4%、公共分野VPUが46.6%です
S&Pよりは下回りますが過去3年でのリターン=含み益は十分です。
ちなみに配当はS&PのVOOが1.9%、VYMが3.1%、SPYDが4.6%
VPUが2.7%、VDCが2.5%、VHTが1.9%でした
株価の下落が小さいこと、含み益も得られることでこれらの分野やETFへの投資は下落への対応として有力と言えます。
アンケートで人気があったのも納得です。
問題点
1 S&Pと比較すると過去3年はヘルスケアを除き含み益はやや劣る
→証券口座で現れる数値には配当は含まないのでビジュアル的な安心感はやや劣る
2 配当が得られた分を自分できちんとメモして管理する必要がある
→ずぼらな方には向かないかも
3 分散の観点からはS&Pより劣る
ちなみに標準偏差シグマは
VOOが12 VYMが11.4 SPYD12.3 VDC11.1 VPU10.2 VHT13.7
でヘルスケアはやや高い、リターンもいいけど
高配当VYMと生活と公共は低い
リターンと標準偏差のバランスはS&Pとともに公共のVPUがいいようだ、知られてないけど
すべてのバランスが一番いいのはやはりS&Pインデックスと思う
リターンが上位で標準偏差もトップクラスで分散はトップであるS&Pインデックスはもっともバランスが良く下落への備えとしては素人・凡人には最適であると思う。
他もそれぞれ良さがあるので利点をよく理解して取り入れたい!
今回は以上です
それではみなさまの下落に強い投資計画づくりが進むことを願って記事を〆ます。
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