チンさん凡人投資家

投資歴40年ですが達人ではないです。特別な才能がない普通人がリタイア後の資産を株式投資で失敗なく確実に作れる方法を発信しています。お金のかからなくて楽しいリタイア生活も発信中。

現預金が「母港」の日本、日米の差とその対策【だれでもできる米国株第19話】

日本人は母港、ベースが現預金になっている

日本人でフル投資をしている方は少ないし、この記事の読者にはいないと思います。

私もシニアのせいもありますが、現預金多め派です。

今回はその原因と対策を考えます。

 

もちろん一気に投資すればいいと言っているのではないです。

あなたの計画通り進んでいますか?という意味です。

 

日本人は、特に計画を立てずに自分の感情に素直にやっていると投資は進まないことが多いです。

 

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原因その1 投資の必要が特になかった

インフレ率の日米の差を比べてみると米国の方が常に高いです。(世界経済のネタ帳)

2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009
アメリカ 3.37 2.82 1.60 2.30 2.67 3.37 3.22 2.87 3.82 -0.32
日本 -0.68 -0.74 -0.92 -0.26 -0.01 -0.28 0.25 0.06 1.38 -1.35
2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019
アメリカ 1.64 3.14 2.07 1.47 1.62 0.12 1.27 2.14 2.44 1.82
日本 -0.72 -0.27 -0.06 0.34 2.76 0.79 -0.11 0.47 0.98 0.99

 ◇リーマンショック以降は米国は2%前後、日本は1%未満になっています。

なので日本では現金のインフレによる目減りが少なかったと言えます。

→現預金で置いておいても問題なし。

原因その2 日本ではめぼしい投資がなかった

1 株式は長期で低迷した

過去35年の日経平均チャートです。

近年ではアベノミクス以降上昇はしていますがかなり上下動が激しく安心して持っていればいいというほどではありません。

「日経平均の長期チャート」の画像検索結果

なので日本での株式投資は保有して長期にリターンを得るというスタイルから「元本の値上がりは期待せずに配当を目的とする」「優待をねらう」独自のガラパゴス化を遂げています。

2 債券投資も旨味が少ない

「異次元の緩和」で長期金利はゼロあるいはややマイナスになっています。

これは10年国債を満期まで保有してもリターンはゼロ、またはマイナスになると言う意味です。

つまりどこかで値動きをみて売却する以外にはリターンを得る方法はないです。

ここまで金利が低下=債券価格は上昇したのは、国内の金融機関が運用難に至っているという事情があります。

プロが運用益を出すのが難しいのですから素人にはチャンスは難しいです。

上下動を嫌って「元本保証」の個人向け国債がありますが、金利は0.05%でインフレ率をカバーできていません。

 

債券は現預金と変わらない水準と言えます。

3 不動産投資は場所・条件が非常に限られる

株式、債券と並んで3つの投資の柱である不動産も日本では非常に限定的です。

度々日米で比較して恐縮ですが、米国の不動産が、不利な地域を除けば基本的に「住宅は値上がりするもの」「中古住宅の価値が非常に高い」のに対して、日本で買値より高く売却できるケースは東京の一部とかに限られます。

 

だから米国ではローンを組んでも自分が住むなら、そして悪くない地域なら住宅は「割の良い手堅い投資」であるのに対して日本では一部の不動産の達人以外には「投資」とはなりません。

 

不動産を取り巻く、税金、取引の慣習、イメージもハンデを大きくします。

 

まず米国では富豪は中古、それも古い家を好みます。

茶道具の茶碗は古いほうが値打ちがあるのと同じ感覚です。

 

特に家の周りの大木は大切にします。大木は短期間には育たないからです。

また落ち着いた街は教育レベルが高くいわゆる民度も高いために環境自体に価値があります。だから家の周りの森も含めて、芝生、プール、家具、全てに価値があります。

芝生や植木の管理、家の中のインテリアすべてに気を配るのも「再販価値を高める意味」もあります。

♧私のカルフォルニアに住むおばは築100年近い家に住んでいましたが手狭で売却して別な土地に新しく建てました。古い家が予想以上に高く売れたと喜んでいました。

しかし、しばらくして買った人が前の2倍ほどの値段で再販売したことを知って驚いていました。古い家の人気は根強いのです。

 

一方日本での不動産取引や税金の実態はみなさんご存知でしょうから省略しますね

 

とにかくここで重要なのは、米国では東西海岸地域、テキサス、フロリダ、ハワイといった地域の不動産は「十分に投資対象」だということです。

家のローンは債券金利より高いので家を買った人は現預金はすべてはたきます。ローンが終わるまでは手元に現金はありません。

 

一方日本では住宅変動金利ならローンは1%を切るのも多いので1%以上の利回りなら急いでローンを返す理由はありません。

 

いかに日本には有利な投資先がないかの証明でもあります。日本国内には「おいしい話」はないと考えるのが自然です。

 

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その3 米国では現預金で置く意味はない、損になる。

だから米国で投資チャンスが、株式、債券、不動産とあるので現預金の形で保有する理由がありません。インフレ率分だけ確実に目減りするからです。

 

「投資しなきゃあマイナスになる」という意識がベースにあります。

みんながそうなので、そして奥さんの井戸端会議でも投資の話はご法度ではないので現預金で大量に保有している方はかなりの「変わり者」と言えます。

 

つまり米国ではお金は投資あるいは楽しみのためのもので現預金として保管する意味もメリットも、風潮もないことです。

だから米国では母港は市場なり不動産、最低でも債券になります。

私達は根本から意識を変える必要がありそうです!

 

なぜなら米国株という日本では得られなかった有利な投資が可能になっているからです

 

これを生かさない手はありません!

 

今までの常識を捨て去り、原点からお金、投資を考える必要があります

対策1 投資の有利性は立場により異なる

現金ベースの考え方では株式投資は「一時的に投資するもの」ですから大きなリターンを生みません。確率も悪いです。

しかしそれがデフォルトだったので、「なんかいい株知らない?」というノリだったのです。それが昭和のわたしたち、そして平成のより若い世代の方の大多数です。

もっと大多数は「株なんかしない」という主流派です。

 

彼らを「レベルが低い」と見下げることはできません。みんなまだ「発展途上」だからです。

米国株のブログ・サイトでも「投資スタイル」の違いから過去には「言い争い」がありました。高配当、インデックス、ハイテクのいずれが有利かというものです。

 

現在は争う人は見かけませんね。当たり前です、お互いの立場や状況が違うのに「絶対的に正しい、有利」な投資など存在しないからです。

株式がいいか債券がいいか不動産がいいかはその人の立場次第でしょう。株式投資であっても同じです。その最適解は人それぞれです。

 

何億ものお金を低利で簡単に借りられる方と、普通の人では不動産投資へのアプローチは天地の差があります。

 

また債券投資も、他人のお金で「インフレの目減りがなく」調達コストがゼロに近い金融機関と個人では見方は全く違います。彼らは調達コストを0.1%でもうわまればそれでOKなのです。

 

そうやって考えると立場のハンデがもっとも少なく、1株から投資できる「米国株」はだれにでも優位性が受け取れる投資と言えます。長期になるほど有利ですが時間はだれも「平等に、公平に」持っているからです。

 

対策2 時間の武器を最大に生かすためには投資の量がポイントになる

わたしたちがだれも平等に持っている時間を投資で最大限に生かすには、その投資の量が大事です。

ところが年功序列の日本では若い方は総じて所得が低くて投資に多くのお金が回せていません。

さらに株式投資への「信頼感」が不十分なために量が足りないのがより大きな原因です

 

投資は「無理のない程度に」「おこづかい程度」でするものなのか?

日本のお金のアドバイザーが株式投資に対してのアドバイスにこの典型を見ることができます。

「将来に備えて株式投資をしたい」という相談者に対して

「株式投資はリスクがあるので無理のない範囲で少しずつしていくのがいいでしょう」

「おこづかいを増やす感覚でしましょう」

・・・

という答えが多いです。

 

株式投資の本質を理解していてそれを伝えたいなら

「有利で安心な対象に全力投資しなさい!」というべきでしょう。

付け加えるなら「レバレッジをかけるのは長期投資には無理があるのでやめましょう」

くらいでいいはずです。

 

なぜでしょう?

 

それは回答者自身が株式投資に絶対の「信頼」と「自信」を置いていないからです。

だから「インデックスなどに少しずつ分けて投資しなさい」という答えになります

 

私なら「VOOかIVVに全額投資しなさい」といいます。

一時にという意味ではなくて全額は目的地ですね。

とにかく「おこづかいの範囲で」なんて言いません。

 

だって「手心を加える」「遠慮する」必要は全くないでしょう?

 

労働収入があり毎月の収入があるのなら、そして日本では雇用は安定していますから、手元の現金は限りなく小さくていいはずです。

 

そして今の手元の1万円は長期投資すれば6%の利回りで30年後には5.4万円に40年後には9.7万円になります。

 

だからできるものなら「将来の労働収入」も前もって投資したいくらいです。

 

それは不可能なのでせめて、自分が自由になるお金は洗いざらいすべて投資に回すべきなのです。

 

また回答者が使う「リスク」という言葉も意味不明です。

変動の大きさという意味なのかそれとも投資対象を間違う可能性のことかがわからないのです。単に株は怖いものと言っているようにしか聞こえません。

 

変動の大きさは期間を長期にすることで、投資対象はS&Pインデックスや先進国インデックスを買うことで解決できます。

「単にリスクがある」というのは責任逃れか自信のなさにしか聞こえません

 

対策3 レベルを高めあって意識を変えるしかない

日本全体にまんえんする「株は怖い」「リスクが高い」「損をする」「投資するなら少額で」を打ち破るには私達が強くなる以外に方法はありません。投資法の違いで言い争っている場合ではないのです。

 

情報や意識を共有しあい、励まし合ってより強くなることが普通の素人が投資を成功させるカギだと思ってます。

 

いくら長期間の時間があり、S&PインデックスETFのVOOやIVVがあっても本人の意識が高まらないと「母港を市場」にすることは難しいからです。

 

以上長い記事をお付き合いくださいましてありがとうございます。

あなたの素晴らしい投資の成功を願って記事を〆ます。よー、パン!

 

今回の動画はこちら→https://youtu.be/YuiVWNabAe0

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