買わないミスの原因と対策【だれでもできる米国株第14話】
「なかなか買えない」というのもミスの一つと思います
投資機会を逃すわけですからね
素人・凡人では特にその傾向が強いと思うので記事にしました。
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原因その1 安く買おうとするから
日本株は1989年のバブル崩壊以降、経済も苦しみ株価も低迷が長く続きました。
30年以上経つのに未だにバブル期の最高値を抜けていません。
同時期では米国株は10倍になっています。
下は過去10年の米国株チャート。S&P500インデックス
経済と株価が低迷した日本では少しでも安く買おうとしたのは当然でしょう。
しかし上がり続けた米国株で安く仕入れようとすると「買いそびれ」が多発します。
「安値を待ってしまうんです」ね。
そうするうちに株価が上昇して余計に買いにくくなる。
その繰り返しです。
だから「安値でばかり買う」方式では米国株ではしっかり投資できないことになります
今回はその原因と解決策を考えます。
原因その2 チャートを見て判断するから
しかしチャートを見るのはだれもがすることで当たり前ですね。
それのどこが問題なんでしょう?
「はいそれは過去の株価と比較してしまうからなんです」
具体的に例を出しますね。
みんな持ってるクレジットカードのMAマスターカードです。
特に順調に伸びているので、出来すぎなので、誤解を与えるかも知れません。このような株を探せと言っているのではないですよ。
S&Pインデックスでも同じ理屈なのですが説明がしやすいので。
とりあえずこの10年のチャートです。
10年前の2010年1月25日の株価は26.26ドルで現在321ドル、実に12.2倍値上がりです。いわゆる10倍株ですね。PERは37
このチャートをみてどんな感想を持ちますか?
「10年前に戻れたら買いたいなあ」
「しかしここまで上がるともう買えないなあ」
「ちょっと上がり過ぎじゃあないの?」
といろいろな感想があるでしょう。
「10年前に戻れたら買うのになあ!」「せめて5年前に」
本当にそうでしょうか?
5年前は、10年前からみると3.5倍に上がっています。
「何が言いたいの?」
「はい、つまりチャートを見ていたら買えなかったろうなあ」と思うのです。
過去の株価が気になりますからね。
そこに大きな誤解があります。
それを今日は解きほぐしたいと思います。
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原因その3 去年の会社と今年の会社が同じものだと思うから
違うものなのにチャートを見て同じ会社だと思っているところに誤解があります。
ごめんなさい数字を出します。これはマスターカードの決算書から抜き出したものです。といっても楽天証券のサイトからですが。2019年、2020年は予想です。
MA | 2014 | 2015 | 2016 | 2017 | 2018 | 2019 | 2020 |
売上十億ドル | 9.44 | 9.67 | 10.78 | 12.5 | 14.95 | 16.87 | 19.1 |
対前年比% | 2.4 | 11.5 | 16 | 19.6 | 12.8 | 13.2 | |
純利益 | 3.6 | 3.8 | 4.1 | 3.9 | 5.9 | 7.1 | 9 |
対前年比% | 5.6 | 7.9 | -4.9 | 51.3 | 20.3 | 26.8 | |
EPSドル | 3.1 | 3.3 | 3.7 | 4.5 | 5.6 | 7.7 | 9.0 |
対前年比% | 8.4 | 10.1 | 21.4 | 23.8 | 39.2 | 16.7 |
1 トランプ以降は2桁の売上増が続いています。
2 純利益が2017年がマイナスなのはトランプ減税の影響で翌年に繰り越した格好です。
3 注目すべきはEPSです。これが会社の稼ぐ力です。1株で1年に稼いだドルです。
順調に増えていますね。
→つまり会社のパワーは増しています。
2019年は会社の価値が39%増したと言えます。
いかがでしょうか?
私達はつい株価の変化にばかり気をとられますが、肝心なのは会社の価値が増えていくことです。
それは数字では①売上が増えているか②EPSが増えているか
で見ます。
なぜ純利益でなくEPSで見るのか? 自社株買いで株数が減るから
epsは一株当たり純利益のことですから純利益と同じ意味に取れます。
少なくとも日本ではそう取っている人が多いです。
しかし自社株買いが盛んな米国では、自社株買いによって株数が減るので純利益よりもEPSの上昇の方が大きいことが多いのです。巨大な自社株買いをしたアップルなんか
自社株買いは配当とならんで株主への還元でしたね
配当は現金なのでわかりやすいですが、自社株買いの方は詳しい人でないとわかりにくいです
しかしepsの変化を見ることで自動的に会社の価値がわかるんです。
そうすると上記のマスターカードでみると2014年の3.1ドルから2019年は7.7ドルへと2.5倍も会社の価値が上がっています。
だから会社の価値をあらわす株価がそれにつれて上がるのは当然なことです。
その間に株価は80ドル→300ドルへと3倍以上に上がっています。
epsの伸びより株価の伸びの方が大きいですが、これはいろいろな他の条件が絡むのでepsに株価が全く比例するわけではないです
ここで言えるのは
チャートを見ているだけでは会社の成長に気づかない
ことです。
会社の価値が増大しているのに以前の株価まで下がるのを待つのは理屈にあいません
虫が良すぎます!
なのにそれを待っているから「買いそびれる」のです
どうすればいいか?
安値を待って買うのは言い換えれば
自分が買いたい=価値を認めている
けれども、他の人達がその価値を見放す時期を探る
ことです。
理屈っぽくなりますが
「他の人が価値を見誤るという過ちを犯すのを待つ」作戦と言えます。
つまり世論が「この会社にそこまでの価値はないぞ」という時期にあなただけが「いやこの会社にはそれだけの価値はある」と行動するわけです。
カッコいいです! バフェットさんなんかしそうですというかしてきました。
しかし素人・凡人にそんなことができるでしょうか?
「できる」と思う人はその方法を探すことになります。
一方、「自分にはそんなことはできない」と思えば方法はより簡単です。
市場が決めた価値、つまり世論にしたがってその時の時価で買えばいいのです。
そうすれば長期的にはその会社のepsの上昇分は取り込めます。
市場=世論は時々の事情によって会社の本当の価値を見誤り、株価はそれにより上下します。安すぎたり高すぎたり。
しかしそれは期間を長期にとって、時期をずらして買うことで解決できます。
ドルコスト法といわれる方法ですね。
同額、同間隔でなくても買う時期を分散することで解消できます。
また投資期間が十分に長ければ何も気にせずにお金がある時に買っていっても問題はないです
多くの人が見放した時に自分だけが世論に逆らって買い行動するのを目指すのは人間の行動心理に反しています。
それができる人もごく少数、多分1%くらいいるでしょうが、そんなことをしなくても上記のようにepsが上昇している会社、あるいは米国市場全体に投資すれば長期では十分な恩恵を受けられます。
「自分の分を知って行動する」人に市場の神が恩恵を授けるという、イメージを掴むための方便としてですよ、言い方もできるでしょう。
買わない、買いそびれる、投資の機会を逃すことがミスだと思うなら参考にしてください
今回は「買いそびれる」ミスについてでした
今回の動画はこちら→https://youtu.be/A3wi_qdBLc4
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