チンさん凡人投資家

投資歴40年ですが達人ではないです。特別な才能がない普通人がリタイア後の資産を株式投資で失敗なく確実に作れる方法を発信しています。お金のかからなくて楽しいリタイア生活も発信中。

暴落を避ける作戦は凡人にはメリットなし【だれでもできる米国株第11話】

株式は高いリターンが見込める代わりに暴落がある

先進国株式で平均リターンが6%が見込める代わりに株式市場は時たま暴落を演じます

21世紀では2つの大きな暴落がありました。

ITバブルの崩壊とリーマンショックです。

ITバブルの崩壊は長く続きました。

リーマンショックは信用不安から、まれに見る谷の深さでした。

下はS&P500の1995年からのチャートです。

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ITバブルは山が高く回復までに7年くらいかかっています。そして次のリーマン・ショックが来ました。

このようなチャートを見せられるとちょっと株式投資に対して引け腰になりますね。

いくら長期リターンが・・・とか言われても波が大きすぎると感じてしまいます。

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一つの答えはより標準偏差が小さい投資資産を組み込むことです。

例えば債券です

下は2004年からのS&Pと総合債券ETFのAGGのチャートです。

債券のほうはほとんど変動がありません。

現在配当は年2.7%でインフレ率に0.7%加えた水準です。

配当が低いですからつまり債券価格は高値圏にあります。

15年リターンが4.03%、10年リターンが3.59%と株式に比べるとかなり低いです。

 

インフレ率に1.5%か2%足した感じです。

為替リスクをとって日本円から投資スべきかは悩むところです。

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つまりリターンをとるか変動をとるかの2者択一です

投資期間が20年以上ある若い方には株式100%をすすめるのはそういう理由なのです

期間が長くなれば変動はだんだん小さくなりますから。

リターンが高いほうが魅力的になります。

 

投資期間が短い人ほど、債券も検討すべきですね。私なんか特に!

 

債券投資については別記事にするとして今回は債券に頼らずに株式で解決することを考えます。

暴落の前に売って避難しておく作戦はどうか?

上記のようなチャートを見れば10人中10人がそう思いますね。

だってわざわざ下落に突っ込んで行くなんて馬鹿げています。

愚か者のすることです。

下落の前に売って避難しておけば簡単に解決します。

 

しかし結論からするとその作戦は凡人が採用すべき作戦ではないです。

理由は2つあります。

1つ目の理由は実行が難しいこと

私達は結果を知っているので暴落がわかりますが、その時代を生きている人には将来は見えません。

現在から過去を見るのと未来を見るのでは違うのです。

 

多くの人が暴落を避ける方法に取り組んできました。

 

一つはそのことは株式売買を仕事とする人にとっては死活問題だからです。

他の人がうまく逃げたのに一人だけ取り残されているとクビになってしまいます。

職を失うのも痛いですがその前にプロとしての自尊心の問題でもあります。

 

数々の方法についてはここでは取り上げません。

興味のある方はご自分でどうぞ。

私が読んだ中では、マークミネルビニの緑の本「株式トレードの基本と原則」4180円

が一番売りについての考察が精度が高いように思います。

機関投資家の心理と動きをチャートと出来高から読み解く方法です。

一昨年10月の下落も当ててましたね。

とはいえ、私は本に載っている例題を見てもわかりませんでした。まさしく凡人です。

 

「だまし」も数限りなくある

下落と見せかけてもとの上昇トレンドに戻ることはしょっちゅうあります。

昨年の8月9月もそうでしたね。

だから熟達者の多くがここで株を売っています。

売りどきに見えたのです。

プロ・熟達者は売っても買い戻す能力がありますが、素人・凡人は売ったままになります。そうするとその後の再度の買いがとても難しくなります。

買いが難しいのは株価が上昇しているからです。

 

下げたら買おうと思っているうちに上がってしまい、ますます買いにくくなります。

 

つまり素人・凡人にとっては「市場から退場」してしまったのです。

 

売りの技術や再度の買いの技術を磨く選択肢もあります。

 

しかしそんなことをする必要はもともとないのです。

 

そうです!

「売らなければ何もしなくていいのです」

技量を磨く必要は全くありません。

 

プロに混じって難しい技を競う必要などないのです。

 

素人でもできる人はいるかも知れませんが全体の5%より少ないことは確実です。

 

またそのように苦労しても果たして効率がよくなるというデータもありません。

素人の技量の幅が大きすぎてデータは取れないでしょう。

 

一方持ち続けた人がうまく行った例は多く象徴的に語られています。

 

アマゾンの創業者のベゾスさんのご両親は愛する息子のために1994年の創立時に2800万円程を投資しました。

25年ほどの間にそれが3兆円以上になっているそうです。12万倍以上です。

ご家族だから売らなかったのですね。

 

これは極端な例ですが数兆円稼ぐトレーダーは少ないので、やはり「保有は神様」です

 

♧ここで経験者の方なら「逆指値しとけばいいんじゃね」というでしょうね。

高値から例えば10%下に逆指値をしておけば、それを割った時に自動的に売れて利益を確保できます。

永久投資を狙わないんなら優れた方法だと思います。

 

しかしずっと投資するつもりなら「だましで手放す可能性」もあります。

例えば100ドルだった株が90ドルで売れてその後、再び上昇すると買い戻すのが難しくなります。

 

それにこの記事は素人・凡人対象なので売り買いがうまくできる方はもっと違う記事を読んでいるはずです。

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2つ目の理由は「する必要がない」こと

「いったん売って」というのは長期・永久投資の方針ではありません。

 

なぜなら長期投資の目的は「長期に保有してリターンをある値、たとえば6%とかに近づけること」です。

昨年のように1年で31%上昇して喜ぶわけにはいかないのです。

目標リターンより高い年もあれば低い年もある

それなのに高いリターンだけ選んで得ようとするのは、長期投資の神の逆鱗に触れることでしょう。

いちごショートケーキの、いちごだけ選んで食べるようなものです。

となりの人はいちごなしの「苺ショートケーキ」になっちゃいます。

 

長期投資家が売るのは「投資対象」が適切でない場合だけです。

その場合はより適切な対象に直ちに時を置かずに入れ替えるべきです。

 

ふつうはこんな時も高く売って安く買おうとするのが投資家の習性だからです。

 

暴落中も積み立てはやめないこと

これはなかなか実行が難しいですね。

理論的にわかっていても。

 

えっ?理論的にもわからない?

 

それは暴落中は安く買えるので同じ金額でより多くの株が買えるからです。

これがドルコスト法が有利な根拠とされています。

 

とはいえ、リーマンショックの時は多くの人が株を手放し、追加投資なんかする人はいなかったのです。

やはり「持ち続ける」という簡単なことを実行するのにも努力が要ります。

 

体の芯から理解することだと思います。

 

長期投資・永久投資は他の投資とは「違うものだ」と思おう!

長期投資は持ち続けるという特徴があり、他の投資法とは別物です。

「売って避難する」「高い時は利確する」方法をとる人から見れば「愚直で」「冴えない」「愚かな」「効率が悪い」とみられるでしょうが知ったことではありません。

周りの人100人が売っても売るべきではないです。貫かないと意味がなくなります。

 

インデックスが80%以上の個別株のリターンを上回るように、愚直でシンプルな投資はイメージ以上の破壊力があります。誰もがベゾス両親ほどでは無いでしょうが。

もう一つの理由は現金を過信していること

「えっ?理由は2つと言わなかったけ?」

ですが、これは付け加えです。

 

現金を絶対と見ていると「売りたくなります」

 

しかし現金を標準偏差がゼロで期待リターンが-1%の資産(日本の場合、インフレ率分減価する、米国なら-2%)と思えばよくわかります。

 

株を売るのは長期で6%以上のリターンが見込める「増える資産」を手放して、リターンがマイナスの資産にわざわざ替える行為です。

馬鹿げていると思いませんか?

 

下がるとの予測に基づいての行動ですが、その予測が当たるとは限りません。

 

もし標準偏差が自分には高すぎたと思うなら、一気に下げなくても1段階下げるだけでいいかも知れません。

標準偏差の序列は高い方から

個別株>分野ETF>インデックスETF>債券>日本円

です。

ハイテク個別株を売って一気に日本円というのはいかにも極端でしょう!

まずは1段階下げて例えばQQQで頑張れるかを考えるべきだと思います。それでも大変だったらVOOで検討する。

 

♧その考えでいくと株式が買いにくい時はとりあえず債券を買う選択はありそうです。

 

今回は以上です。

それではあなたの投資の成功を祈って記事を〆ます。

長い記事をお読みいただきありがとうございました。

 

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