過去のリターンを確認してみよう!【だれでもできる米国株第9話】
株式は毎日動くが長期ではリターンは安定する
投資での目標を立てる前に前知識として過去のリターンを確認しておきましょう
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<過去10年の各投資のリターンをみてみる>
下は株式、リート、債券に投資した場合の2010年から2019年までの年率のリターンです
米ドル | VT | IVV | VEA | 作成 | VWO | RWR | BIV | |
全世界 | S&P |
米以外 先進国 |
先進国 | 新興国 | 米リート | 中期債券 | ||
配当 | % | 2.32 | 1.84 | 3.05 | 2.32 | 3.24 | 3.36 | 2.75 |
リターン | 10年 | 8.73 | 13.31 | 5.34 | 10.12 | 3.23 | 11.24 | 4.77 |
1万ドルは? | 23953 | 36030 | 17506 | 28620 | 14597 | 30285 | 16042 |
1 配当は各ETFの年間のリターンです。
2 作成とあるのは「先進国」というETFが米国にないからです。
米国60%+米以外先進国40%で作成しました。
3 10年のリターンは米国が飛び抜けて良かったです。
ここ10年で資産は3.6倍になっています。
4 だから新興国とか米以外の先進国、例えば日本だけへの投資は格段にリターンが下がっています。
5 リートの日本で売られている海外型は70%が米国ですので米国のリートを見ることでほぼわかります。
過去10年は出来すぎだった!?
10年リターンだけを見ると「夢の世界」に思えます。
何しろS&Pを買って置くだけで3.6倍になったのですから、過去に戻れるなら全額投資したいですよね。
この表にはないですがナスダックETFのQQQでは実に5.3倍になっています。
しかしこれは10年をまとめて均して見たものです。
単年度で見ていきましょう。VUAは米以外先進国
VT | IVV | VEA | 作成 | VWO | RWR | BIV | |
全世界 | S&P | 先進国★ | 先進国 | 新興国 | 米リート | 中期債券 | |
2010 | 13.1 | 15.1 | 8.4 | 12.42 | 19.5 | 28 | 9.14 |
2011 | -7.5 | 1.9 | -12.3 | -3.78 | -18.8 | 9 | 11.13 |
2012 | 17.1 | 16 | 18.6 | 17.04 | 19.2 | 16.9 | 6.8 |
2013 | 23 | 32.3 | 21.8 | 28.1 | -4.9 | 0.9 | -3.58 |
2014 | 3.7 | 13.6 | -6 | 5.76 | -0.1 | 31.8 | 7.27 |
2015 | -1.9 | 1.3 | -0.4 | 0.62 | -15.8 | 4.1 | 1.04 |
2016 | 8.5 | 12.2 | 2.7 | 8.4 | 12.2 | 6.4 | 2.98 |
2017 | 24.5 | 21.8 | 26.4 | 23.64 | 31.5 | 3.5 | 3.65 |
2018 | -9.8 | -4.5 | -14.8 | -8.62 | -14.8 | -4.4 | -0.18 |
2019 | 26.8 | 31.3 | 22.6 | 27.82 | 20.8 | 22.7 | 10.34 |
合計 | 97.5 | 141 | 67 | 111.4 | 48.8 | 118.9 | 56.6 |
これを見ると道のりは平坦ではなかったことがわかります。
順調だったここ10年ですら、マイナスの年があります。
特に新興国は4回もマイナスで受難だったことがわかります。
全世界で3回、米国は1回だけですね。
なだらかな富士山も実際に登ると険しくゴツゴツしているのと似ています。
遠くで見るのと体験するのでは違います。
「方針」がしっかりしていないと途中で手放した人も多いでしょうね。
あきらめて売る場合以外では「下げる前に手放してさらに下がったところを買う作戦」もあります。
しかし全員がうまくいくわけではありません。
この記事は素人・凡人対象なのでこの方法はとてもオススメできないです。理由は下にありますが再度買う確率は低いからです。
2017年、2019年と格別上昇が大きかったですね。
2017年はトランプ大統領による「減税」「公共投資」による押上げです。
「減税」がいかに効果的かわかります。
チャートでみるとこんな感じ。
2019年は米国の中央銀行であるFRBが金融引き締め→金融緩和にかじを切ったことによる上昇です。今も上昇は継続しています。
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あとからチャートをみると「投資したもん勝ち」に見えるけど
そして「売らずにずっと持っていた、市場にいるのが」正解とわかります。
しかしその場に現在進行形でいる人達には富士山と同じで別の景色があるのです。
市場を信じてずっと保有を続ける、永久保有ができるためにはいくつかの工夫が必要です。
さらにここ10年は順調でしたが、そうでない時期も当然ながらあります。
もう少し長い期間で見てみましょう。
下は1983年からのNYダウのチャートです。38年間ですね
35年間で配当を入れて25倍になっています。
しかしそれは結果で、数字で見た場合のことで実際の投資は平坦でなく、荒々しい岩山だったことがわかります。
上記の2010年からの成績はちょうど谷底からの上りばっかりだったので格別成績がいいのです。
今後も年率13%超のリターンを期待して株式投資を始めるのは期待しすぎと思います
ではどのくらいのリターンを見込むか?
過去100年の米国株のリターンは9.6%とかの数字もありますが、もうすこし控えめに、そして米国だけではないので5%から6%を見ておくのが現実的で、手堅いと見ています。
それも20年を越える長期投資でです。
10年くらいの期間ではマイナスはないでしょうがリターンは時期により上下すると思います。
ちょうど上記の10年はいい時の10年を切り取ったのですね。
一番悪い時を切り取ると、例えばITバブルの2000年ころの株価は10年経ったリーマン後にはほぼ同じか少し下にあります。配当があるのでマイナスでは無いでしょうが年率のリターンはとんとんより少し上という程度です。
この悪い時期だとむしろ着実なリターンがもらえる債券の方が有利だったでしょう。
だから株式投資は
1 期間が長くなるほどリターンが安定する。
2 短い期間だと(10年以内)債券のリターンを下回る場合がある。
といえます。
株式は年率6%のリターンでも複利で増えますから12年で2倍になりとても優秀です。
5%だと14.4年で2倍。
短期間で10倍とかの株を見つけるという分野も株式投資にはあります。
また売買を繰り返して何億と稼いだカリスマも紹介されています。
「できるだけ長期の投資で安定したリターンを得る」
同じ株式投資とはいえ、それらと長期投資は別の世界、ジャンルと思います。
さらに、仕事はリタイアしても投資はリタイアはありません。
何歳になっても投資対象が適切であれば持ち続けることが可能です。
その間にも毎年安定したリターンを上げ続けています。
♧ここで注意 利益確定は長期的には損!凡人は永久投資が得!
リターン=配当と思っている人が多いです。
配当はリターンの一部です。投資中の株式は立派な、現金以上に立派な資産です。
現金化されたものだけが資産だと思う習慣からは早く脱しましょう。
この習慣が残っていると「値下がりする前に売って利益を確保しよう」という行動につながります。
「利益確定の売り」と呼ばれているものです。
短期的には利益を得られてもそのお金はまた再度投資することになります。
「高く売って安く買えれば」多少効率はアップしますが何度も繰り返すといつもうまくいくとは限りません。
売ってそのままになっていると大きな「機会損失」になります。
下はみんな持ってるクレジットカードのMAマスターカードの10年チャートです。
(おれはビザ一本だという人もいますね、成績はまあ似たようなもんです)
配当は0.5%ほどで大したことないですが本体、元本は10倍ほどになっています。現在320ドル。
こんなのを一時的に売って利益を確定したとしても、いつ売っていても、その後を見れば悔しさいっぱいでしょう!
一旦利確した人がさらに上昇した株を再度購入する確率は高くありません。
「昔すげなく振った恋人に、再度交際を申し込むようなものです」から。
本当は同じ株を買うほうが理にかなっているのですが別の株を買う人の方が多そうです。
恋人の方も「気まずさ」から別の人に切り替える人の方が多そうです。
そんな話はともかく「割高」に見えても「手放さないこと」が長期的には最善ですね!
具体的な目標設定と方針は次回にしましょう!
それではあなたの着実な投資の成功を願って記事を〆ます。
なんとかがんばって「誰でもできる米国株」シリーズをそれなりの形にしたいと思っています。ある程度の量になったら書き直して保存型別ブログ「チンギスハンの安心の資産運用」に掲載予定です。
今回の動画はこちら→https://youtu.be/0qObzdF2TWg
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