大人気の高配当株投資の長所と短所は同じ場所にある!【だれでもできる米国株第7話】
さて、初心者向けのこのシリーズも第7話まで来ました。
前回まででイデコとつみたてNISAによる土台作りはできます。
具体的な投信の紹介が残っていますが、それは各証券会社によって投資商品の制約があります。
<過去10年のリターンをざっと紹介すると>
イデコ、つみたてNISA用にざっとご紹介しておきます。
とはいえ数値ばかりは嫌でしょうから最小限にとどめました。
詳しくはこれにリスクが必要ですが20年を越える長期では気にする必要はないです。
全世界→先進国→米国S&Pの順に尖って行きます。
その代わりリターンは逆になります
10年でのリターンは丸い方から順に並べると(先進国はVEAとIVVで作成)
上段が10年リターン(年率)
下段が1万ドルが10年後に何ドルになったかを示しています。
2020,1,12 | 全世界 | 先進国 | 米国 |
10年リターン% | 8.73 | 10.12 | 13.31 |
10000ドルは10年で | 23953 | 28620 | 36030 |
◇米国のリターンが大きいです。
◇世界には米国が55%先進国には61%の割合で入っています。
◇逆に言えば米が入らない例えば新興国に投資するのはリターンが良くないです。
期待リターンでは高い数値を見せられますが過去10年ではそうなっていません。
未来はわかりませんが。
<外国リートは?>
前回ちょっと触れた(25%まで組み入れるのはOKとしました)海外リートですが70%が米国なので米リートの資料を出しますと米リートETFのRWRです。
10年リターンが11.24%1万ドルは30285ドルと上記の先進国と米株の中間に位置します。
過去15年では時期が悪く7.7%のトータルリターンです。
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さて数値がこのところ続いたので今回は相方の(仮にBくん)に登場してもらい第一人気の「高配当株」の一面を考えます。
どうぞ連休のひとときをお楽しみください。
では第7話のはじまり、はじまり
「Bくんて配当大好きだよね?」
「もちろん好きだよ、とうとう高配当株やってくれることになったんだ、わーい」
「そうだよ、でもほんの一面だけね」
「奥が深いから一回でササッと言うわけにはとても行かないんだ」
「今回は高配当をやっている人がわりと気づきにくいところを突いてみようと思うんだ」
「えっ、得意の嫌がらせ! 高配当に敵意は持っていないって言ってたじゃん!」
「嫌がらせや悪意はないよ。逆だよ。普段長所と思っている裏側も見とかないとね。注意して万全を期して欲しいんだよ」
「あとでわかると、何で先に言わないのさ!っていうだろ?きっと」
「そりゃあ、言うさ、先に経験した人はあとに続く人に経験を、失敗したことも含めて言うのが礼儀、やさしさだと思うね、おじさん!」
「はいはい、じゃあいくね」
「高配当株の最大の魅力って何だい?」
「そりゃあ配当がもらえることだよ」
「じゃあそれは長所と思っているんだよね」
「当たり前だよ、お金もらって嫌な人はいないね、この世の中に」
「配当命のBちゃんは特にね!」
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配当をもらう代わりに失っているものはなんだろう?
「何だと思う?」
「いや、何にも失っていないよ。もらうほうだもん」
「見た目的にはそうだよね」
「でもほら、物事は相手方からも見なさい、って言うじゃない?」
「相手方? 配当を出す方は会社だけど? それがなにか?」
「会社が配当を出していけば、会社から出ていくよね?」
「するとどうなると思う?」
「配当は株主のものだからどうもならないと思うね」
「いや株主に配らない分は、自社株買いとかするんだったよね?」
「そうすると株があがるんだったよね?」
「うーん、なんかそんなこと言ってたよね」
「配当しか興味ないんだよね、自社株買いとか見えないし」
「株価を見てみようか」
米長期社債ETFのVCLTと高配当ETFのVYMとS&PのVOOを比べると
5年チャートです。上からVOOで59.6%の伸び配当は現在1.8%、2番めがVYMで36.2%の伸び配当は3.03%、ピンクが長期社債で6%の伸び、配当は年3.84%
配当を加えたリターンはVOOが68%、VYMが52%、長期社債が25%と差は縮まります
「これ見てどう思う?」
「債券とかあまり興味ないんだけど、配当がもらえるだけでしょ」
「まあそうだね、チャートの形を見てなにか思わない?」
「長期社債はだいたい水平でほとんど上がってない」
「そうそう、債券ETFは月ごとに配当を出すんだ、小刻みにね」
「それで組み込まれている債券についている利子、クーポンを配当で吐き出すんだ」
「だから本体は株式ほどには上下しない」
「株についても同じことが言えると思わない?」
「高配当株は、ここではETFだけど、配当を出している分伸びは緩やかだよね」
「でも現金でもらっているから問題なしでしょ?」
投資規模を維持するためには「再投資」が重要!
「配当をもらって使ってしまったら、キャバクラとか行って、その分投資は減るよね」
「そんな無駄遣いしないよ!大切に貯金するね!」
「えっ、貯金より株式の方が有利だって前やったよね」
「そうだったね、貯金はだめなんだ。じゃあもう一回同じの買います!」
「そうそうそれが大切!再投資っていうね」
「はい配当もらったら、必ず再投資するよ!」
「そうするとその分の配当ももらえるからね、ダブルで得ってこと、フフフ楽し!」
「だけど、忘れちゃだめだよ」「おじさんはずぼらだからそういうのダメなんだ」
「そういう人はこの投資法だと問題だね!ダメおじさん!」
そう、このチャートだと最近はハイテクがよく伸びたから差がついたけどもっと長期だとあんまり差はつかない。
10年でざっと見てみるとVYMが148%+配当3.3%で181%
IVVが195%で配当1.8%で213%と差は小さい。配当を再投資するとさらに複利効果で差は小さくなる。VOOは新しいETFなので10年のデータがないです、代わりにIVVで。
しかし「再投資」をしないとやはりトータルリターンは劣ってしまう。
だから
「高配当投資」ではこまめに「再投資」をしよう!
「ここでちょっとした問題があるね、VYMは現在93ドルだから50ドルとかだと1株も買えないことになって、貯まるまで待たなくちゃあいけない」
「小口の投資だと手数料も含めてロスが出る可能性がある」
「そうか、忘れる以外にも再投資できない理由もあったんだ」
配当を配らなくても株主にいいこともある
「えっ、売らないなら、永久にメリットないんじゃあない?」
「そんなことはないよ」
「含み益になるからね」
「上の例でわかるようにS&PのVOOとかIVVを買っておけば配当以外でも10年で3倍になっているからね!」
「VYMでも2.5倍になっているからすごいね」
「この2つの場合はほぼ互角と言えるけど、配当は多くても株価が横ばいとか、逆に下がると困ったことになるね」
「配当をもらえるからいいんじゃない?ずっと持っておけば」
「それは人によるよ、配当があるから下がっても平気な人ばかりじゃあない」
「むしろ配当はなくても株が上がっている方が安心できる人もいるよ、私もそうだけど」
「なるほどね、性格や考え方によるってことね、それなら納得」
ここまでをまとめると
<高配当株投資>→株主に配当、現金で還元→嬉しい
デメリット その分株価の上昇が緩やか→それでもOKな人向き
<低配当株投資>→配当では還元しない→その分株価が上昇しやすい
配当より「含み益」が嬉しい人に向いている
「だから何もかも有利という株はないね」
「どれかを選べば他の何かはガマンしなきゃあいけない」
「投資資金を確保しようと思えば、キャバクラばっかり行ってちゃダメってことね!それならわかる」
いかがだったでしょうか?
「ふざけている」と思われると立つ瀬がないんですが、楽しんでもらえたらうれしいです。
それではみなさんのさらなる投資の成功を願って記事を終えたいと思います。
今回の動画はこちら→https://youtu.be/VOgA9StvHkg
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