リタイア後に配当で収入を確保する方法+オススメのプラン
年金で十分だった時代が続いた、投資には関心が薄かった
今の高齢者は資産形成にあまり関心がありません。年金で十分な人たちが多かったからです。
しかし若い世代になるにしたがって年金額は減ります。これは以前も書きましたが日本が「賦課方式」という年金制度を取っているために「自分の払った」分を受け取る方式ではないからです。自分たちの掛け金は上の年代の年金に使われます。
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<現在の年金の額>現在40歳の方の目安では
現在国民年金と厚生年金を合わせた現在の平均受給額は月額15万円です。
また40歳の方の将来の目安では、40年間加入の場合国民年金が月額6.5万円、
厚生年金が平均月収35万円で10.5万円、平均月収40万円で12万円です。
厚生年金の場合は合計でそれぞれ月額17万円、18.5万円となります。
これで十分かどうかは意見が分かれます。
住居があるかどうか、住む場所によるといえます。
しかし余裕があるとは言えません。さらに
現役時よりも収入が減るのは心理的に痛い
面が大きいです。
おそらく半分以下になるでしょう。
だからそれを補う収入が少しでもあれば精神的に安定します。
家賃収入、株式の配当などが考えられます。
中でも1株から買える米国株は大きな魅力です。
リタイアに向けて配当を増やしておられる有名なブロガーもたくさんいらっしゃいます。高い能力で運営されています。
とはいえ、だれにも応用できるわけではないので、今回は、安全で、ハードルが低く、能力に関係なくだれでも取り組みやすい「配当戦略」を考えます。
リタイア後の理想の形をイメージしてみる
計画通りに資産づくりが進んでいればリタイア時は「十分な、余裕ある」資産形成ができています。量が確保できていれば次は質に目が行きます。
1 最も安心で配当も得られる構成は?最も丸い構成
リタイアしてからは特別なリターンを求めないとすれば全世界を対象にすると「最も丸い」構成になります。
米国ETF | 年報酬% | 配当% |
VT | 0.09 | 2.29 |
VOO | 0.03 | 1.95 |
VEU | 0.09 | 2.95 |
構成比 | 55 | 45 |
VOO+VEU | 0.057 | 2.4 |
♣VEUは米以外全世界でVXUSもほぼ同じ。VXUSのほうが銘柄数が多い。
1つならVTです。2つを組み合わせると米国+米以外となります。
しかし年間経費等は2つの組み合わせが最強です。
配当は年2.4%あります。(税込み)その頃には外国税も撤廃されているでしょう。
手取りで2%弱。
イデコを年に28万を40年運用すれば3千万を越えていますからこれと退職金で5千万ほどの投資で
5000X2.4=120万(税込み)が新たに得られる配当収入です。
税を除いても月に8万ほどになり大いに余裕が持てます。
イデコの受け取りには一時型と年金型があります。どちらが税制上有利かは個人によりますのでその前に税理士や税務署にご相談ください。
イデコについては「株式の乗り換え」ですから今までの継続と考えて「一時期」での投資もOKと考えます。年金型ならその都度。
退職金については新規投資になるので3ー5年掛けてドルコストで買うのが無難です。理論的には退職時に全部買うのが一番有利です。
これに「つみたてNISA」と「自由投資枠」部分が加わります。
つみたてNISAについては変更がありました。「いつ始めても20年間有効」です。
また普通のNISAについても期限の延長が決まりました。ここらへん変更が激しくわけがわかりません。
若い方は「つみたてNISA」で問題ないです。
制度自体が流動的です。延長も大いに可能性があります。
しかしどうなっても期限がくれば上記のVOO+VEUに乗り換えればこれも問題なしです。これも一気に乗り換えOKです。
こちらは年40万円20年の運用で1300万になります。
受け取り配当額は
1300X2.4=31.2万(年、税込み)です。月に2万ほどですね。
しかし上記と合わせるとこれで月に手取り10万になります。
自由枠投資での配当はどう考える?
これに自由枠が加わります。
皮肉なことに「自由枠投資」の方は乗り換えなくても勝手に配当がついてくる投資が始めからできます。
あとはその割合が「高い方がいいか普通でいいか」の選択です。
上記のようにリタイア時周辺で乗り換えできるので急ぐ必要はないと言えます。
しかし人間の心理としてその前段階で「配当収入」を確保したほうが安心という面もあります。
2つのパターンで考えます。
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配当収入が多くなるように投資していくには?
◇個別株では?
最も人気がある「高配当株投資」なんかですね。
ただし個別株で高配当投資をするのは大変むずかしいです。
高配当だから株価が下落しないなんてことはないからです。
だから株価が下落した時の対応ができる、会社の業績・決算がチェックできるという個別株投資で必要とされる条件をクリアする必要があります。
♣「高配当株」だから大丈夫だろうと参入して、思わぬ下落にあい、痛い目にあって初めて「難しさ」を知る人が実に多いです。
難しさを知るのは若い時期の方がいいです。
リタイア近辺で退職金などの大金を「個別株」に集中投資して動きが取れなくなるより損害がはるかに少ないからです。
♣私が「高配当株戦略」に否定的と思っている人もいるみたいですが違います。「難しい」と言っているだけです。だから上手く行っているなら全く問題なしです。またリタイアして最大限増やす必要がなくなれば高配当は意味を持ちます。
◇ETFを使う方式では
他の個別株同様に高配当株を扱うのは難しいのでETFを使う方法もあります。
米国ではVYMヴァンガード高配当株ETFが有名です。
VYM91.27ドル年間経費0.06%配当3.13%(12,2現在)
<重要>成長期にはインデックスよりリターンは小さい
これを自分で納得して織り込んでおく必要があります。配当抜きの5年の比較チャートは下のとおりです。(たぱぞうさんの記事にもありました、いつもながらくわしくわかりやすい記事でした)米国高配当株と米国ETFの使い分け - たぱぞうの米国株投資
上からハイテクETFのVGTで125.6%上昇、紫がナスダックで84.1%、S&PのVOOが55.5%、VYMが35.4%です。
VOOとの配当の差の6%を足しても42%でS&Pにかなり劣ります。
これはここ5年が景気がよく上昇相場だったからです。
ここでの結論
ETFで高配当を目指すとインデックスに劣ることが多い
→こればかり多く持つのは若い方はふさわしくないと思う
働いて収入があるので配当収入は特には不要だからです。
したがってリタイア時にVOOから乗り換えれば済みます。
2 配当は意識せずに最適を目指す方法
まずは「資産づくり」に焦点を当てる方法です。
これでも米国で買っていれば自動的に配当はついてきます。
3 経験を積むのにオススメの割合は?
リタイアが遠くて経験を積むことも加味すれば、私がオススメの構成は
オススメ1
インデックス60% VOO+VGTなんか
個別株40% 成長株20%高配当ディフェンシブ株20%、5%ずつ8銘柄
オススメ2 より攻撃的に
インデックス50%、個別株50%配分
さらに攻撃的にもできます、自己責任で。
♣イデコやつみたてNISAはインデックスになるでしょうから自由枠で個別株を買うことになりますね。
この構成の効用
8つの個別株を扱うことによりその特性と難しさを知ることができます。その中で時間をかけて高配当株を積み上げていけば十分な「含み益」ができるので長期保有ができます。また高配当株が好景気時に劣後する欠点も他で(VGTなどで)補えますので全体としてのリターンは確保できます。
今回のまとめ
1 年金を配当で補えると精神的な安心が得られる、余裕もできる
2 リタイア時に配当が受け取れるように転換は容易にできる
だからあせる必要はないです。
3 しかし早いうちから「配当受け取り」を取り入れるのは一部であれば経験も積めて有効な戦略だ
今回の動画は→https://youtu.be/bk_auAbCZRo
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