【MO】アルトリアは決算を受けて2.6%下落も狼狽売りの必要なし
MOアルトリアが電子タバコJUULの45億ドル減損処理で赤字に転落
実はMOの決算についてはバフェット太郎さん、SNOEBALLさん、もみあげさんにくわしい記事がありますので御覧ください。記事はそれぞれ以下からどうぞ
どなたの記事もそれぞれの個性があって素敵です。保有の方はどうぞ御覧ください。
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私も保有があるので自分なりの感想を書きます。
どうぞおつきあいください。
1 今回は45億ドルのJUULの特損処理があるので決算の見方が難しい
GAAP(米国会計基準)とNONーGAAP(会社側が発表する実質上の決算、時に会社都合の内容になることもある)の乖離が大きいです。
まずGAAPから見てみます。SBI証券の速報のところはコレが載ってましたね。
今決算は赤字だがその原因には納得できる
<MO19年3Q決算 米国会計基準 GAPP>SBI証券
◇売上高68.56億ドル(対前年比0.3%Y/Y)
◇営業利益29.44億ドル(15.1%Y/Y)
◇純利益▼26億ドル(前年19.43億ドルの黒字)
◇eps▼1.39ドル
これを見ると「すわっ、赤字かやばいぞ」となりますね。
しかし赤字の原因が分かればパニックになる必要はないです。
電子タバコJUULに対する特損を45億ドル計上が原因
電子タバコ最大手のJUULに将来性、将来の柱と見込んで2018年に128億ドルの大金を出して傘下に納めていました。
ところがご存知のように6人の若者が電子タバコが原因で亡くなり、世論の力もありトランプ政権は電子タバコの販売を大きく制限したのです。
タバコよりも健康被害は少ないと言われて若者が多く愛好するようになったので制限されたのです。
アルトリアとしては目論見が一気に変わりました。大金で投資したJUULが予想通りの成長が見込めなくなったのです。
会社は投資した会社の価値を資産として計上しています。
会社の価値が減ればその分を減らさなければなりません。
とはいえ経営陣としてはその実行は決算が痛むのでできれば先延ばしするのが通例です。
しかしアルトリア経営陣は早めに特損を3分の1計上しました。JUULの価値は投資した時点の3分の2まで減ったという会計上の処理をしたのです。
しかし株主としては含み損を抱えているより「スパッと処理」した方が気分がスッキリします。会社の重荷になっていくからです。
ソフトバンクGが大きく売られたのも、最近下げ止まって持ち直しつつありますが、1兆円(ビジョンファンドで、ソフトバンクGでは3500億円)投資したWEWORKの価値が減じたからです。
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ともあれ株主としては納得がいく適切な処理です。
その特別な特損を除いた会計を見てみると
NONーGAPPでみるとまるで景色が変わる
<MOアルトリア3Q決算 NONーGAPP>
◇売上54.12B 予想より+70m
◇EPS 1.19ドル 予想に一致
◇ガイダンス
19年見通し eps4.19ドル~4.27ドルを維持
2020年から2022年のeps成長率見通し
7ー9%→5ー8%に下方修正
と上記のGAAPと様相が全く変わります。
気になる点は将来の成長率見通しの下方修正ですね。
これは成長を見込んでいた電子タバコが社会情勢、政治状況により見込めなくなったことが大きいですね。
だから当然の下方修正ですが、やはり数字で見せられるとちょっと痛いです。
ここまでの結論
今回のアルトリアの決算は将来のガイダンスの引き下げ以外はいいと思う。
ガイダンスの引き下げも「電子タバコ」の事情を考えれば仕方ないがとりあえず売られる材料にはなる。
<MOの投資指標>
◇株価MO44.79ドル▼1.17ドル▼2.55%
時間外や開場では決算を好感して上昇して始まりましたが結局売りに押されて安値で引けました。
◇予想PER11.82 配当7.3%・・・高配当ですね。(SBI証券)
たばこのリスクを考えなければ割安です。
チャートは6ヶ月です(SBI証券)
JUULの悪材料が続き下落が続いていましたが底をうった感じで上昇していました。
今回の決算を機に「一旦利確しよう」「戻り売り」が出たと思います。
しかし決算自体は悪くないので、当面の売りが止まれば再度上昇の可能性が高いと見ています。
懸念は将来の下方修正をどれだけすでに織り込んでいるかです。
5-8%成長は成熟産業としては悪くない数字ですがとにかく「下方修正」なことは事実です。今日に注目ですね。
ついでに2年チャートも見ておきましょう。
依然として長期下落トレンドの中にあります。
上値を結んだトレンドライン(下落トレンドの時は上値を結んだラインがトレンドラインになります。イメージと逆ですね。下値を結んだラインはサポートライン)
が48ドル付近にありこれを抜くとトレンド転換とも言えます。
50日線も同じくらいになりそうです。
そこを抜けないとチャート的には利確の動きが強まります。
ここまでの結論
今回の決算はおおむね良かったので決算に失望して「売る」必要はない
デリケートなカブだが一応の悪材料、決算は通過したと思う。
個人的には保有でOKと思う。
48ドルのライン(50日線も)突破がカギになる。
出来高をみるとそんなに積極的に買われているわけではないので、少しのことで株価が上下する展開が今後も続くと思う。
♣先日米国でも売出しを開始したアイコスが今後の期待になる。
使用をタバコ未経験者には売らないなど厳しく制限されているが、タバコ常習者には本人にも周りにもよりより商品なので伸びると期待している。
以上です。お三方の記事は詳しいので保有者の方はどうぞごらんください。
それではみなさまの良い投資を!
ワイファイが復活したので(300ギガを使い切っていたらしい、どうも計算がわからない)動画も復活します。
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