チンさん凡人投資家

投資歴40年ですが達人ではないです。特別な才能がない普通人がリタイア後の資産を株式投資で失敗なく確実に作れる方法を発信しています。お金のかからなくて楽しいリタイア生活も発信中。

【9984】ソフトバンクGがウイーワークに1兆円の追加支援で今後を占う

政治家の事務所のイラスト(男性)

初めに これは個人の感想です。自分なりにまとめました。

ソフトバンクGの株の取引に関して何らかのポジションを持つものではありません。中立の立場で記事を書いています。また売買は自分の判断でしてください。

またソースが明確でない場合や不正確な表現も含む可能性があります。

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円換算は概算です。またソフトバンク・ビジョン・ファンドとソフトバンクGを区別していない場合もあります。

ソフトバンクが倒産危機のウイーワークに95億ドルの支援を発表

10月22日に今月にも倒産の可能性があったウイーワークの救済を発表しました

<ソフトバンクの支援策>

1 アダムニューマン創業者への分も含めて総額95億ドル(1兆円)

これまでにビジョンファンドを通じて106億ドルを出資して三分の一の株を持つ筆頭株主であった。ビジョンファンドは10兆円の規模でソフトバンクからは280億ドル(3兆円)サウジアラビアから4.5兆円(ムハンマド皇太子の支配)が主な出資者。サウジはビジョンファンド2号には参加しないことが決まっており完全な「引け腰」

今回の出資はソフトバンクGとしての出資。

ビジョンファンド2号が集まらなかったことも原因だろう。

100%ソフトバンクの資金なので今回を含めて今後の追加支援でお金が出ていくのは影響がダイレクト。

2 うちわけは、アダム氏個人に1700億円の支援、手切れ金

1 50億ドルの追加融資、すでに決めている15億ドルの融資も前倒し。

2 30億ドルを上限に株主から株式を買い取る。アダム氏からの上限は10億ドル(1000億円)

株式といっても上場していないので(9月にIPO失敗、延期、無期延期?)株式に明確な価値はなくどんぶり勘定。カブ主には朗報でこれでウイーワークの泥舟から無事逃げられる。浪費家のアダム氏もうれしい。ゾゾの前澤さんの時といい孫さんはダメ経営者に甘い傾向がある。従業員はリストラを含めてこれからイバラの道が続く。

3 アダム氏個人には1700億円の援助

上記の株式買取の千億円分にプラスして融資が500億円

JPMなどから株式を担保にアダム氏はすでに500億近い借金があると言われており今回の融資はその肩代わり。アダム氏は株式売却の資金は優先的にJPMなどに返済の義務を負う→JPMはうまく回収して逃げた。

◯コンサルタント料が4年で200億円

これは完全に立ち退き料ですね。アダム氏ニッコリ、ソフトバンク株主涙です。

3 実質経営権は握るも連結対象にはしない作戦

ソフトバンクはビジョンファンドを合わせて株式買取により60~80%の株式を持つ。

しかし連結対象にはしない方針→本体の決算が痛むのを恐れたのだろう。

アダム氏の保有株は議決権が「3倍パワー」なので、議決権の調整で50%の壁を回避すると見られる。

新CEOにはソフトバンクCOOのマルセロ・クラウレ氏を起用。全部で2人の経営陣を送り込む。

マルセロクラウレ氏については評価が分かれる。スプリントの再建を任されながらうまくいかなかったことからウオール街での評価は低い、しかし最終的には黒字化したので無能ではない。広瀬隆雄氏によると「縁故人事?」と厳しい声。

 

ここまでの感想

1 非上場の時価総額は当てにならない

上場前の会社の価値ははっきりしません。ウィーワークも5兆円という時価総額は大きくかけ離れていたものでした。比較企業のレンタルオフィス最大手のリージャスを経営するIWGの時価総額が3.7Bだったことからもその10倍の時価総額は明らかに異常です

しかもリージャスIWGは売上3.4Bで営業利益も0.5B出している黒字企業です(2018年決算)

2 上場ができなくなって計画が狂った

計画通りなら上場でさらに資金を集めて、あるいは回収して、さらなる事業展開ができたでしょう。ソフトバンクもアダムもウインウインだったでしょう。

3 気持ち的には割り切れないが、それが孫流なのだろう。

上場ができなくなって株価価値が大きく、十分の1くらいに下落して本来なら創業者は持ち株が無価値になればそれを担保に500億?も借りていれば追い込まれて破産するよりないです。それをソフトバンクが1700億も援助してくれて「遊び人」のアダムはウハウハでしょう。これで◯◯◯パーティーもやり放題ですね。

これまでウィーワークに出資していた人も回収のめどが立って一安心ですね。

ソフトバンク以外はみんなハッピーです。

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あとは引き受けたソフトバンクがどうするかです。さらにソフトバンクの株主はどうこうどうすればよいかです。

これからはソフトバンクがウイーワークを直接再建します

1 ウイーワークは貸しオフィッスでITとはいえない

ウイーワークの現状は18年の売上が18億ドルで赤字が19億ドルと巨額です。

2万円使って1万円の売上のイメージです。

立て直すのは普通に見れば至難に見えます。

しかし「何とかするのではないか?」と思わせるのが孫さんのすごいところです。

 

1つの問題はこれまで孫さんが得意としてきたIT系ではないことです。

純然たる不動産ビジネスです。ビザやマスターのように独占できるわけではありません。

また規模を拡大してもそんなに利益率が高くなるわけでもないです。

ITの場合は規模を拡大してもコストが比例して増大しない、だから市場を専有するのが第一優先です。

2 競合ライバルが組もうと言っているが

スプリントの場合はTモバイルと合併するという明確な戦略がありました。

合併の承認が遅れて今月になりましたが、しかし結果オーライになりました。

 

最大手のリージャスが「組もう」と言っているようです。ここらへんから突破口がみえるかも知れません。

とにかく今後に注目です。

【9984】ソフトバンクGの株価はどうなる?

私は保有がないですし詳しい財務やファンダメンタルはわからないのでざっとの分析になります。ご承知おきください

時価総額 8.5兆円トヨタに次ぐ規模です。

株価 3983円▼84円▼2.07% 配当1.09% PER3.75PBR1.18EPS1062.2円SBI証券

チャートを見てみます、まず2年で週足です。(SBI証券)

チャート

1 トリプルトップという形です。天井を打った形とされています。

今年になって大量の自社株買いを発表して株価は上昇していました。

8月からは下落しています。

しかし昨年暮れの世界的な株安を除いて出発点を昨年の7月とみればその時の株価になって元に戻った形です。

ここで踏みとどまればまた一からの出直しとなります。

一方昨年暮れを例外としないと3500円が下値の節目になります。

次に日足です。

チャート

かなりはっきりした下落トレンドです。

今回の追加支援&経営権取得を「出尽くし」「膿を出した」とみれば下げ止まるでしょう。

反対に「泥沼にはまった」と見る人が多ければ下落は続きます。

まだ再建案が出ていないので「めどがついた」とまでは言えないように思います。

明確な道筋がついて投資家が納得するまではしばらく売られる方が確率は高いと感じます。ただし相場ですからどう動くかはそれこそ市場次第です。

 

 

♣未上場の会社の評価ははっきりしない。

ウィワークのような未上場の企業をビジョンファンドはたくさん抱えています。

ウィワークについては価値は今回は1年で6分の1くらいになりました。

他の企業も価値があいまいなことを考えるとソフトバンクの保有資産の価値はだれもはっきりはわからないことになります。孫さんの腕を信じるしかありません。

リタイアに向けての投資などの「どうしても資産を確保しなければならない」投資には向きません。

ここまでの結論

チャート的にはトリプルトップでしかも下落トレンドが7月から続いており良くない形だ。

今回の経営権取得で「悪材料出し尽くし」になるにはまだはっきりしないことが多いように思う。

だから多少のリバウンドはあっても引き続き下落する確率のほうが高いように思う。

とはいえ相場なのでどう動くかはわからない。

 

ソフトバンクは日本では人気の会社なので個人の保有も多くファンも多い。

はっきりしないことが多い時は株は少しの情報で大きく動きやすいので気をつけてほしいです。大きなお世話だと言われるかも知れないですが。

ソフトバンクにはみずほや三井住友などが兆円単位のお金を融資しており日本全体としても影響が大きいです。

以上です。

それではみなさんの良い投資を!

 

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