「株式投資の有利性」はほんのわずか、誇大宣伝しすぎだと思う理由
国を挙げて投資を推奨しています。株式投資はその中心です
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積立NISAやイデコの制度も拡張されています。イデコは60歳まででしたが65歳までさらに個人的なものは70歳まで可能になるように審議がはじまるようです。
いずれ「働いている間はOK」になるでしょう。
つみたてNISAも現在20年限定の運用ですが今後延長される可能性が高いので今の制限にあまりとらわれる必要はないです。
年金不安を払拭するための目的もあり政府も投資を後押ししているので誤解も生まれています。
はっきり言って「投資が儲かる、有利」は誇大宣伝
理由は通常の私達の暮らしの中での感覚とはかけ離れているからです。
昨日はぺいぺいデーで20%のポイントが1日で付きました。
私もこの機会に車のオイルをオートバックスで交換しました。
オイルフィルター込みで3600円の20%の720円が返ってきました。
♣安いオイル入れてますね。
ずいぶんお得感があります。
だからでしょうか、夕方セブンでビールもどきのブリューを買った時は「制限がかかっていて」3分待ちましたね。1ケースお買い上げで140円のバック。
1日で20%はだれが見てもお得感があります。
これが通常の私達の暮らしでのお得、有利の基準です。
株式投資のお得は一日わずか0.02%
それに対して株式投資はケタが何桁も下がります。
リターンが良くて安定している米国株でも年7.2%なら一日わずか0.02%のリターンです。
1000円で1日に0.2円のお得です。
現在の千円が1ヶ月後に1006円になっているくらいの有利性です。
現在乱立している何とかペイの還元率と比べるとケタが2つくらい違います。
投資未経験の人たちが勘違いするのも無理はありません。
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投資の世界の「有利」は現実世界とは別の尺度だ
投資の世界での実態を見ていきましょう。
(1)国内債券投資
1000円が1年後に1020円になる。
しかもこれは「リターンが保証されてはおらず値動きがあります」
リターンが保証されるとリターンはさらに一桁低くなり個人向け国債で年0.1%
1000円が1001円です。
現在の千円と一年後のたぶん1020円くらいのどちらを選びますか?と言われたら現在の千円を選ぶ人が多いことでしょう。しかし投資の世界では一年後の1020円は大変優秀です。
銀行なんかはよだれを流すことでしょう。何しろ長期金利はマイナス0.2%くらいですから運用で簡単に利益を出せます。
債券の世界での相場観を知る必要があります。
よく投資詐欺で「1年に利子を20%保証するから」と言って資金を集めたという話がありますが、債券のスタンダードから見れば1ケタ違うことに気づくはずです。詐欺以外にはそんな金利は出せません。そんな金利は日本中探してもないからです。
またリボルリング払いで年15%の金利がいかに「ぶったくり」「べらぼう」なものかがわかります。
投資の基準を知っていれば「リボルリング払い」は絶対選ばないでしょう。
(2)国内株式投資
1000円が一年後に1050円になれば十分
しかし日本株はバブル以降、平成の30年で40%下落してきた歴史があります。
本体の値上がりは期待できないので高配当や優待株に興味を示す人が多いのは当然です。
その場合年5%の高配当で20%の税金を引いて4%。
1000円で40円の現金をゲットするイメージですね。
悪くないですが、日産やJTのように本体が大幅下落すれば配当も嬉しくありません。
政府が投資を押す割には投資家は日本株では報いられていないです。
(3)海外株式・債券
1 高金利がそのままポケットに入ると勘違いする
「高金利通貨は下落する」という理解が不十分です。だからトルコリラや南アランドなどをベースにした投資信託に投資する人が後を絶ちません。
10%超の高金利がそのままふところに入ると勘違いするからです。
そのようなリスクをとった投資が成功する時期もありますが、味をシメて追加投資して投資を膨らませていると、◯◯ショック時には半減して目も当てられません。
2 為替リスクが気になって海外投資ができない
反対に為替が変動することが嫌で海外への投資をしなくて国内に偏っている人がいます。
為替変動はあっても長期的には相殺するので成長率が高い国への投資が有利です。
しかしそれは長期での話で毎日激しく動く為替変動を見れば「尻込み」するのも無理はありません。
3 米国株投資
1000円→1年後に1070円くらいになる。
しかし不況で円高時には大きなマイナスもアリ得る。
これは海外債券も同じ。リターンは国内債券より大きいがショック時は一時的に大きくマイナスになる。
ここまでの結論
1 株式投資での有利性は一日に直せば0.01~0.02%の少しのもので変動幅や為替の変動に比べればほんの僅かである。
2 通常の生活での「お得感」と投資の有利性は桁違いのズレがある
損の心理的なダメージは大きい
また投資ではマイナスになる場合も多いですが、プラスを期待しているだけに精神的なショックは大きいです。
「投資をやってみたけど損をした」「今後やりたくない」という人が多いのも、あるいは今後も出てくるのは当然です。
今後の景気後退で損して撤退する人は多い
特に今後の景気後退で最近政府の後押しやムードや流れで投資を始めた人の多くは「損をしての」撤退が予想されます。
過剰な期待感・誇大広告が原因
すべては株式投資に対しての過剰な期待感、誇大広告が原因と思います。
例えれば以下の投資案件です
<投資案件>
「千円預けてくれれば1年後には平均的には1050円になります。しかし社会情勢や為替によってはマイナスになる場合があります」
はたしてこの条件で人々はお金を投資するでしょうか?
多くの人はしないと思います。
というか見向きもしないでしょう。
確実に50円のプラスでやっと検討リストにのるくらいでしょう。
それがマイナスまであるのなら「論外」が一般の感覚です。
しかしこれが株式投資の本当の実態です。そして悪くない条件です。
ここまでのまとめと感想
1 株式投資の実態はそんなにおいしいものではない
2 わずかな有利性を理解して長期的に辛抱強く投資し続けられる人だけが果実を得る
3 今度の景気後退では過剰な期待で参入した多くの投資家が脱落すると予想する。
4 不況を乗り越えて投資を続けるには「株式投資の原点」の勉強と理解が不可欠だと思う。
5 自分もできるだけ長く株式投資を続けていきたい。
以上です。多少辛口ですが、株式投資の有利性を本当に理解して一緒に続けていければとの思いからです。お許しください。
今回の動画は→ですhttps://youtu.be/92j8DIQvPmw
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それではみなさまの良い投資を!
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