暴落時にパニクらないリスク管理で暴落もこわくない
景気後退を異常に恐れる投資家の心理
2四半期マイナス成長を「景気後退」と定義するそうですが(米国以外)プラス0.1%とマイナス0.1%の差は0.2%しかありません。
更に資本主義経済では成長の過程で多少のムラが出るのは仕方ないことです。
しかし株式市場は「景気後退」という言葉に激しく反応します。
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実際の景気後退が始まる6~18ヶ月前に株価下落が始まる。
実際の景気後退入りするかなり前から株価は下落を始めています。
とはいえ景気後退の6ヶ月から18ヶ月前は株式がピークをつける時期でもあります。
「こわいけど株価が上がっているから降りられない」「音楽が流れている間は踊り続けなければならない」といわれるものです。
「さっさと利確して降りればいいのに」とだれもが思うけど
株式投資の経験がない人、あるいは暴落の経験がない人は必ずそう思います。
実際は「投資家心理」があってそうしない人が圧倒的に多いのです。
それどころかその頃に参入する人も多いのです。
ビットコインバブルでもピークを付けた頃が口座開設も一番多かったです。
「出川哲朗さん」が宣伝してた頃です。
高値での売り逃げは投資家にはとても難易度の高い行動です。
チャートでピークアウトを判断できればいいのだが、天井付近は値動きが荒く見つけにくい
ウイリアムオニールやミネルビニの本で買い時、売りどきを訓練しました。
しかし買いはなんとか理解することはできても(実行できるという意味ではない)売りの方は理解することすら難しいです。チャートを見て丸印がしてあるのですが気づきません。
ろうそくと出来高とMACDで「機関投資家の売り抜け」を察知するというものです。
しかし天井付近では激しく上下することが多いので、一時的な下げなのか長期の下落の入り口なのかが判断できません。
下のチャートはS&Pがリーマンの2年ほど前からピークをつけて暴落するところまでです。
今だから気楽に言いますね。
2007年の終わりにピークをつけて上昇トレンドが転換しています。
最高値の一つ前のピークが本当のピークですね。
最高値のピークでは出来高が増えておらずエネルギーがないです。
下落トレンドに移ってからの反発ではいずれも出来高が減少していてかなり明確な「逃げ時」少なくとも買い時ではないです。
しかし最高値から下げたところは買う人が多いです。
「直近の高値がアンカーになって安く感じるのですね」
安く買いたいというのは投資家の心理ですから買う人が多いのです。
私が「上昇トレンドにある株しか買わない」というのはこの心理を自分で戒めているのです。
結論としては
「大幅下落を察知して売り逃げることは難しい」です。これは事前にではなく進行中ですらです。
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大幅下落でパニクって正常な判断ができなくなる仕組み
高値の付近で買う人が多いのは「十分儲かっている」「含み益が多い」ことも原因の一つです。
大きな含み益が「気持ちを大きくさせて」「さらに儲けたい」となって「リスク管理が雑になるのです。
明白なサインを見落とすのは心理的に「気が大きくなって欲が大きいから」
上記のチャートを見れば10%ほど下げた1400辺で「売ればいいのに」と誰もが思います。1300辺では誰もが「ヤバい」と気づくはずです。
最高値の一つ後のピークで前回高値を抜けずにしかも出来高も増えていないので1500弱でピークアウトしたことは明白な売りサインです。チャートを勉強した人なら誰でもが気づくことでしょう。
事実高値更新に失敗した1500から1300まで一気に売られています。10%超の大幅下落です。それなのに初めのうちは出来高は少ないです。次の大幅下落でやっと出来高が増えてきます。市場全体に緊張感がないです。
誰もが大きな含み益を抱えていて気がおおらかになって危機感がなかったのでしょう。
♣余談ですが大幅下落の後の反発は「空売り勢力」の買い戻しも大きいので根拠のない楽観的な期待を持たないほうがいいです。
本当のリスクがわかりにくい「トータル管理」
一つの証券会社で買っていれば口座管理で含み益が全部わかります。
リーマン時に2千万円の投資で2.5千万になったハッピーな投資家を想定しましょう。含み益5百万は立派なものです。周囲に自慢したいレベル。
しかしどんどん含み益が減るのを見て彼はあせったことでしょう。
1400の時点でピークよりも250万円も減っています。
そこで売ればまだ250万も利益があったのですがこういう時は売れないですね。
「元に戻るかも」という心理が働くからです。失われた利益には未練が湧きます。
それでも損益分岐点の1240で売れば損はありませんでした。
しかし売る機会をのがして暴落に巻き込まれて大幅下落の中で損を承知で泣く泣く株を手放した人が多いことが出来高の多さから見て取れます。
分割管理すべきだったと私は思う
リスク管理の面からはどこに問題があったのでしょう。
私は「トータル管理」に問題があったと思います。
証券会社の口座管理では個別の株ごとのデータもあります。
しかしトータルで考えるクセが付いているので個別対応をしない場合が多いです。
上記の例だと5銘柄を保有していたとして、それぞれにリリースポイントを設定していれば行動できた可能性が高いと思うのです。
全体として含み益が300万まで減ったら売るという行動は取れなくてもA株が20%下落したら売るという判断はできたはずだからです。
個別株のリスク管理については保存型の別ブログに自分ルールを詳しく書きました。ごらんください。→チンギスハンの安心の資産運用
その自己ルールだと20%の利益が出た株には上昇トレンドでは0%(元値)の損切りラインを設定します。少なくとも損は避けられました。
上昇トレンドが怪しいときには高値から10%下の「弱気モード」でさらに最高値のピークが出来高が弱くてピークアウトの可能性が高いと思えば「逃げ切りモード」で「高値の5%下」ラインに逆指値を設定すれば15%の利益は確保できました。
個別管理だから可能なことです。個別に対応すればリスク管理はより具体的に数値化されます。
また個別管理だと1つか2つは「これは持ち続ける」という判断をしたかもしれません。5分の1とかだとリスクが減っているので暴落でも保有できる確率は上がります。
自分ルールでは「インデックス」は売らない方針です。
♡実は私はリーマン時はちょうど上記のように2.5千万ほど株で保有していました。配当狙いの高配当株でしたので保有の予定でした。
株価は平均で半分になりました。
結果的には1株も売らずに耐えましたが大変なストレスでした。
逆に言えば個別リスク管理がきちんと機能すれば暴落もこわくない→攻めることができる
となります。景気後退や暴落がこわくて投資ができない人は大勢います。
まず個別リスク管理の自己ルールをつくって、デフェンスを固めるのが優先と思います。損失が数値化されて限定されれば攻めの気持ちも湧いてきます。
長くなりました。今回は以上です。
今回の動画は→https://youtu.be/Xvp4Fd4ZHJUチャンネル登録イイネ評価おねがいします。
保存型別ブログに関連記事があります。チンギスハンの安心の資産運用
「個別株のリスク管理」のところです。
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