株式のリスクだけを過大に考えていないか?
2020年5月5日(火)記述
営業が止まった方には「気の毒としか言いようがありません」
自粛要請が延長されることになりました。
「連休まで」と耐えてこられた飲食、観光などの影響が大きい業種の方には「ゴールが動いた」感じでストレスマックスな感じでしょう。
一方「不自由はあるとはいえ関係なく通常に近い生活が送れている人達」も多くいます
私もその一人なので「お気楽な立場」で申し訳ないです。
とはいえ何もできないです。
大変といえば「医療従事者」の方の苦労もまた空前のストレスでしょう。
そのような極端に圧がかかっている人たちに対しての支援には国によって大きな違いがあることがわかりました。
日本人の「やさしさ」「思いやり」の強さは今や世界に知れ渡るところですが、国として見た場合はそうでもないです。
また困っている「飲食」「サービス」「観光」関係の人の苦しみに対してネットなんかでは、実名でないのをいいことに「そんな職業に就くほうが悪い」「不安定なのは始めからわかっていたことだろう」「今までさんざん稼いできただろう」・・・
などの心無いコメントも多く書かれています。
もちろん同情や「何とかしてあげたい」の方が圧倒的に多いのですけどね。
影響が少ない県では今後順次緩和されるらしいのでうまく「生き延びて」ほしいですね
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この話題はこのくらいにするとして、今回のことで、まだ終わっていませんが、私達にわかった教訓があります。
想像もできない出来事が起こりうる
ということです。飲食業が難しいというコンサルタントは多くいましたがまさか「営業できなくなるリスク」を警告していた人はいないでしょう。
しかし誰もが予想しなかったことが現実に起こってしまったのです。
「リスクはいたるところにある」と言えます。
今回のケースでは特定の業種にリスクが集中したので、大企業や公務員の方では「自分には関係ない」と感じた方も多いかも知れません。
立場によって大きく左右されることは確かですがしかしクルーズ船に乗ってもリスクはあったのですから「自分は関係ない」とは言えません。
資産についてもリスクは当然ある
日本でも太平洋戦争後は資産がチャラになったことがありました。
「農地改革」で地主は土地をほぼただで取り上げられました。
「預金封鎖」で現金はほぼ無価値になりました。
こんなことがこれから「起こるよ」とあおるつもりは毛頭ありません。
今回は主に営業についてのリスクでしたが資産についても「何が起こるかわからない」状況は同じだと思っています。
つまり私達が安全だと考えている米ドルや日本円、不動産、株式・・・すべてのものにリスクはあるということです。
暴落することで株式のリスクがクローズアップされやすいけど
株式市場は時々暴落するので「リスクが高い」「危険なもの」というイメージがあります。
またわれわれ参加者も「下落に対しては神経質」になっています。
現在でも「次の大きな下落がいつ来るのか?」ということへの関心は高いです。
先日「2番底は来ない」という記事と動画をあげましたがコメントをいくつかいただきました
「そんなこと言い切っちゃっていいのか?」
「きたらどうするんだ」
あるいは
「投資をコツコツしていっても不景気が長く続いて株価が低迷すれば株式の意味がないのではないか?」
という質問もありました。
根底には株式以外、現金にはリスクは少ないという意識
という感覚があると思います。
株で儲かったという場合もその基準の相手は現金です。
高くなった株を売ってホームポジションの現金にして「果実を手にした」と安心するわけです。
確かに株価は毎日変動します。
だから不安定なように一見見えます。
しかし例に出して悪いけどマイクロソフトやJNJの株とトルコや南ア、あるいは中南米のどこかの国の通貨のどちらを持ちますか?と聞かれたら間違いなくJNJの株を選択するでしょう。
米ドルや日本円といった安全度が高い通貨だからそう思わないだけです。
米ドルや日本円はそれらの通貨と比べると比較にならないほど安全ですが、しかし「リスクがない」と考えるのは油断のし過ぎと思います。
事業で成功できるのは10%と教えられたが
そのくらい難しいことだから「努力、工夫はいくらしてもし過ぎではない」と税理士さんからレクチャーを受けていました。
退職金で店を開くことは「リスクが大きい」選択です。
10%しかうまく行かないのに開店には多くの資金がかかるからです。
それらの多くは店を閉めてももどってはきません。
期待値から考えると退職金で店を開くのとMSFTの株を買うのとの2択では圧倒的に株が有利です。
下はMSFTの10年チャート
10年で7倍くらいになっています。
店を開いて7倍になるのは難しいですから、株式の方が有利です。
これはS&PのVOOやQQQでも同様です。
下はナスダックの場合
退職金で株を買うことを薦めているのではないですよ(笑)
そうではなくて、店を開くことと株を買うことが「同じくらいのリスク」ととらえられているけど大きな違いがあると思うのです。
今回のコロナ騒ぎでもMSFTはあまり影響を受けていません。
したがってその株を保有することは「リスクヘッジ」としては大きな意味がありました
余裕資金でMSFTを買い続けていたなら、営業ができない期間を株を売ってしのぐこともできたからです。そして再開を待つ戦略。
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有望なMSFTの株を処分するのは後回しでいい
しかし「株を売るのはちょっと待った!」です。
MSFTの株を売るとして、もし手元に現金があればそれを先に使ったほうがいいです。
MSFTは現在PER32で年利回り3%を生み出しています。
さらに毎年成長もしています。
だから無利子とか1%以下の低利で借りられるならばむしろお金を借りてMSFTは売らずに温存したほうが理論上は有利になります。
もっと考えれば、いったい日本にMSFTやJNJより有利な投資先があるでしょうか?
私はないと思っています。
ならば自営業者の最強戦略は、2店舗、3店舗と拡大するより余裕資金でMSFTを買うほうが「低リスク、高リターン」になります。
店舗を拡大すると神経も何倍も使うでしょうしね。
→不安定な立場の人ほど株式投資の意義がある
と言えますね。
だから株式に対する「リスク」のとらえ方は立場に大きく左右されます。
株式だけを見ていると全体のリスクに気づかない
「株価が将来も低迷するかも知れない」
「せっかくの投資が報いられないかも知れない」
というのは株式だけにフォーカスした考えです。
世界の株価が5年低迷する時には株主は「含み益が増えない」「含み損が解消されない」程度の痛みですが、実社会での痛みはそんなもんではないでしょう。
不景気は頂点に達して職を失ったり倒産する人も多いです。
そんな中で「含み益が増えない」というのは大したことではないです。
必要な立場なら米国株でリスクに備えよう
今後の変化に弱い立場にいるなら「多少のリスク」は気にせずに「株式投資」を進めていくのが「リスクへの対応力」になると考えています。
私も「収入がなく」「年金が少ない」という弱い立場なので「株式投資」を進めているわけです。
逆に「収入が安定していて、職を失う心配がない」方の場合は投資のメリットはそんなに多くないので、余計なストレスを避けて人生を楽しむ選択は有力です。
リスクに備えるなら「配当」は関係ない
収入の補完として「配当」が思い浮かびます。
しかし前述のように株式に手をつけるのは最後の最後です。
手元の現金がなくなってからのことです。
現金があるのにさらに「配当収入」をもらうのは「ロス」「ムダ」になります。
税金もかかります。
もちろん「不労所得」としてのメリットはありますが「リスクに備える」という目的としては関係がないです。
ここまでの結論
1 立場が不安定なら「株式投資」は最有力なリスクに備える手段だ
2 リスクに備える目的では「配当は考える必要がない」
3 不労所得として考えるなら「配当」は重要な要素となる。
立場によって配当に対する考えは大きくことなるということですね。
将来の株価下落に対する態度
同じことは投資を進めていくスタイルにも関係します。
つまり「将来が保証されていてリスクを考えないでいい」方の場合は
→投資スタイルは自由である
A 立場の強い方の場合の投資スタイル
(1)値上がりで売って利益を現金化する・・・○
(2)テンバーガーなど大きな上昇を狙う・・・○
(3)不労所得を狙って高配当株投資をする・・・○
(4)長期投資で大きく増やす・・・○
(5)インデックスETF、投信で手堅く増やす・・・○
と様々なバリエーションが可能です。投資しないのもあります。
一方立場上投資が不可欠な場合は随分窮屈になります。失敗は許されないからです。
B 立場の弱い方の場合の投資スタイル
(1)値上がり益を現金化する→投資が減るので☓、当面の現金は関係ない
(2)テンバーガーを狙う→外す可能性が高いので☓
(3)不労所得を狙って高配当株投資をする→目先の現金は不要、ロスが大きいので☓
+将来の資産づくりに有利とも言えない
(4)長期投資で大きく増やす→○
(5)インデックスETF、投信で手堅く増やす→失敗しないので○
→長期投資、対象はインデックスETFを半分は入れる(失敗しないため)+長期保有に有利な個別株をいくつか長期保有、高配当株投資はしない
が許される範囲、上限となります。
同じ米国株でも立場によって許される投資方法は全く違うと考えています。
→だから「この方法がいい」というのは無意味ですね。
自分には許されない投資法がいいと言われても「自慢にしか聞こえない」からです。
余談ですが私は昨年「自動二輪小型オートマ限定」というバイクでは最弱な免許を苦労の上取りました。そして今では110CCのスーパーカブに乗っています。
買い物にも近所へのツーリングにも出かけられて楽しくて重宝しています。
下は近くの鞆の浦漁港にて
あと10年くらいは持つと思うので一生を共にする気でいます。
「大型バイクのほうが力があって高速にも乗れるしいいよ」という人もいます。
私もそうだと思います。
しかし昔から乗っているならともかく「にわか」でシニアが乗り始めたのですからちょっと無理があります。スピードも60キロ以上出すわけではないですから不要です。
山道では音も大きくなるし「やっとこさ」という感じですが、それも愛嬌でしょう
そして最大の問題は「免許がない」ことです。今から大型を取る勇気はありませんね
♣日本では免許はなんで細分化されているんでしょうね?
大型免許の方はすべてが選択肢に入ります。
しかし私のような免許だと非常に限定されます。
だけどこれでも随分行動は広がったし、楽しさも広がりました。
今から大型で高速を走ろうとは思わないです。
つまり「人それぞれということですね」
投資も自分の立場に合わせてベストな道を進んでほしいです。
そしてこれが重要ですが
立場が弱い人、不安定な人は「ある程度のリスクはとって投資を進める」ことが大切と考えます。
そうでないと何かあった時に「自分を守れない」からです。
その「何か」は今は明確にわからないですが突然やってくるかも知れないし、急に準備はできないからです。
だから2番底を警戒して投資が進まないのは理解できますが、「投資しないこと」もまたリスクになる場合、立場の人もいます。
私達の立場は米国株の将来よりもずっと不安定なものだという「心がけ」が必要な人も多いのではないでしょうか?私もその一人です。
幸い?今年はこれから仕込み場が多い展開を予想しています。
少しずつでもいいのでこつこつと仕込みたいですね。
♣「少しずつ」の理由は精神的な負担に対する許容度が若い頃より格段に劣っているからです。若い頃もビビりでしたが今ではもっとビビりです。
負担になる金額は精神的デメリットがあります。
今日も相変わらず長くなってしまいました。
それではみなさまの投資の充実を願って記事を〆ます。
追伸 今週の買いは金曜日の「雇用統計」を見てからでもいいかなと思っています。大きく動く、下落する可能性もあるからです。
その代わり買う予定の対象、数量をしっかり決めておこうと計画しています。
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