チンさん凡人投資家

投資歴40年ですが達人ではないです。特別な才能がない普通人がリタイア後の資産を株式投資で失敗なく確実に作れる方法を発信しています。お金のかからなくて楽しいリタイア生活も発信中。

【VGT】リターンを上げるハイテク100%ETFのご紹介【だれでもできる米国株第21話】

今回はリターンを上げるETFのご紹介です

前回までで確認したことは

その1 S&Pインデックスはリターンと分散のバランスが絶妙でしかも自動的に調整してくれるので投資対象として「最強」

その2 だから手を加えると「リターン」もしくは「分散」が犠牲になる

その3 昨年のS&Pのリターンは31.5%だったが引き上げたのはハイテクだ

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それを確認したら今回は分散を犠牲にしてリターンを高めるハイテクETFご紹介です

まず一番効果が大きい情報技術100%のETFからご紹介して、分散度がそれよりもマイルドな2つのETFも同時に比較します。

 

比較対象としてバランスが究極のS&PインデックスETFのVOO、ほぼ同じIVVと比較します。S&P系3つでは一番古くからあるのがSPYで次がIVV、一番若いのがVOOです。

VOOは10年にまだ満たないのでIVVのデータを使うわけです。

 

♧さらに面倒なことに分野別の再編が行われて情報技術から「コミュニケーションサービス」が独立したことです。

2019年のデータから反映しています。

なので情報技術分野は以前のバージョンと2019年ではかなり内容が変わっています。

結果としては情報技術に属するマイクロソフト、アップル、ビザ、マスターといったところがコミュニケーション分野のグーグル、フェイスブックより高い伸びを示したのでより高い49%の高い伸びを示しました。といってもコミュニケーションも31%と高い伸びでした。 

 

おさらいしておくと下のようになります。

分野別の過去のリターンです。

分野 シェア 5年 1年
S&P500 100 11.7 31.5
情報技術 23.2 20.1 48.7
コミュニケー 10.4  ー 31.1
一般消費財サービス 9.8 11.7 27.6
金融 12.9 11.2 31.6
ヘルスケア 14.2 10.5 22
公益 3.3 10.4 24.9
資本財 9.1 9.6 30.1
生活必需品 7.2 8 26.1
エネルギー 4.3 -3.3 9.3

情報技術が突出しています。

銘柄でいうとアップル、マイクロソフト、ビザ、マスターなどです。

グーグルやアマゾン、フェイスブックは入りません。

一番リターンがいい情報技術に特化するETFのVGT

上記を見ると5年でも1年も情報技術のリターンは圧倒的です。

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「ならばこの分野に投資すればいいんじゃない?」

というのは素直な考えです。

シンプルな考え方、投資法はいつでも強いです。

 

S&Pの分野構成から情報技術の会社だけを抜き出してETFにしたのがバンガード社のVGTです。年間経費も0.1%とリーズナブル。配当も1.1%出ます。年4回

 

今回高リターンの候補となる3つのETFの分野を比べてみました。

VOO・・・S&P500ETF VUG・・・成長株ETF QQQナスダックETF

<それぞれのETFの内訳は?>

 

分野構成 VOO VUG QQQ VGT
情報技術 22.8 38.6 44.1 100
コミュニケーション 10.4 19 22.3  
ヘルスケア 14.2 8 8.2  
金融 13.1 13.4 0  
一般消費財 9.8 4.5 16.5  
10年リターン 14.7 14.6 17.5 17.4
5年リターン 11.7 13.2 14.5 20
3年リターン 15.2 19.3 20.4 27.8
1年リターン 31.5 37.3 39.9 48.7

 ◇昨年度2019年をみると情報技術の割合が高いほどリターンが良くなっています。

◇コミュニケーションが外れた昨年からそれが極端です。

だから10年、など1年以外のリターンは現在のVGTとは別物です。

<構成銘柄とそのシエアを確認>

 マイクロソフトやアップルの割合をみれば大体の割合がわかります。

VOO   VUG   QQQ   VGT  
MSFT 4.4 MSFT 8.7 MSFT 10 AAPL 17.5
AAPL 4.3 AAPL 8.2 AAPL 9 MSFT 15.9
AMZN 2.9 AMZN 5.7 AMZN 9.9 V 4.3
グーグル 3 グーグル 6 グーグル 8.8 MA 3.8
FB 1.9 FB 3.7 FB 4.4 INTC 3.7
BRK 1.6 V 2.4 インテル 3.3 CSCO 2.8
JPM 1.6 MA 2 シスコ 2.8 ADBE 2.2
JNJ 1.4 HD 1.8 コムキャス 2.2 CRM 2
V 1.2 CMCSA 1.5 ペプシ 2.2 ORCL 1.9
PG 1.2         ACN 1.9

<標準偏差はどうか>

  IVV VUG QQQ VGT
  S&P グロース ナス 情報
10年σ 12.4 13.5 15 15.9

 順番に高くなっています。しかし新興国の17.2よりはかなり低いです。それでいてリターンは2019年の新興国は17%でした。VGTはそのほぼ3倍です。

<過去10年のリターンは?>

VOOの代わりにIVVを使っています。同様にお考えください。

  IVV VUG QQQ VGT
2010 15.1 17.2 19.9 13
2011 1.9 1.8 3.4 0.6
2012 16 17 18.1 14
2013 32.3 32.5 36.6 31
2014 13.6 13.6 19.2 18
2015 1.3 3.3 9.5 5
2016 12.2 6.3 7.1 13.8
2017 21.8 27.7 32.7 37.1
2018 -4.5 -3.3 -0.1 2.5
2019 31.3 37 39 48.6

<チャートでみると>

トランプ以降の2016年11月21日から現在です

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上からVGTの112%、QQQの86%、VUGの70%、VOOの48%とやはりハイテク割合の多い順になりました。

結論としては

1 リターン面からは

◇情報技術100%で一番伸びが大きいセクターなのでリターンも一番大きい

◇コミュニケーションサービスと分かれてから特にリターンがより。コミュニケーションサービスは2019年はS&Pと同じリターン。

2 分散の面からは

情報技術分野に集中しているので分散の成績はこの中では一番良くない。

→つまり、リターンと分散の関係が一番シンプルです。

 

なので向いている人としては

1 分散を犠牲にしてもリターンを高めたい方

分散が出来ていないとはいえ多数の企業の集合なので個別株よりははるかにマシです。

だから「個別株」と比べて分散されていると思える方に限ります。

2 現在の手持ちの構成がハイテクが少なくて増やしたい方。

VGTはハイテクの原液100%ですから、ハイテクがなかった人が修正するのには適しています。

 

まずハイテク100%の純生ETFからその後は「分散」をしたものを検討することになります。

ハイテク割合を整理して再掲します

  VOO VUG QQQ VGT
   S&P500 グロース ナスダック 情報技術
情報技術 22.8 38.6 44.1 100
コミュニケーション 10.4 19 22.3 0
合計 33.2 57.6 66.4 100

 

ヒントになればと思いいくつかの例を挙げます

1 分散を大切にするなら、VGTは極端と思うなら、VUG、QQQになります。

ですからVGTとQQQとを迷ったら→QQQがより丸く分散されているのでオススメ

QQQはナスダックに限定されているのでちょっとという方はすべてを含むVUGがオススメ、さらに年間経費も0.04%と安い。配当は年0.95%

2 今までのしがらみがなく初めて参入される方はS&Pがバランスがいいのでこれ100%で問題ないです。若い方で長期の投資が可能ならお好みでQQQ、VGTを混ぜるのは有効です。ただし下落の場合は幅はS&Pより大きいです。いいとこ取りはできません

ちなみに最強は VOO:VGT=50:50 です。これが上限と考えられます。

 VOOが多いほど分散力が高いです。

3 種類が増えて構わないなら全部持つ選択肢もあり

VOO、VUG、QQQ、VGTと例えば60:10:20:10で持てばハイテクを取り込みながら各ETFの動きも実感しながら比べられます。1株の買付でも不利でなくなったことが大きいです。QQQの割合が他より多いのはナスダックのETFなので他より格上と考えられるからです。S&Pに次ぐ規模です。

 

♧VUGのリターンが2019年はともかくQQQに過去劣るのは、ハイテク銘柄の取り込みに遅れている事情があるようです。最近はちゃんと取り込んでいるようですが割と銘柄入れ替えが多いETFです。

 

以上です。長い記事にお付き合いくださいましてありがとうございます。

あなたの投資がより充実することを願って記事を〆ます。

 

今回の動画はこちら→https://youtu.be/Z2swIE9oReo

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