【サース急落は炭鉱のカナリアか?】期待値を下げて景気後退に備える
3指数大幅上昇もサースは大幅下落
スポンサーリン
2019年8月20日(火)
昨日は大幅上昇でダウは2.6万をナスダックは8千を回復しました。
下はナスダックです
トランプの8月初めの米中戦争の蒸し返しから回復して50日線付近に戻ってきました
RSIも50を回復しました。
「超秘密の銘柄群」も長期債券以外は上昇しました。最大はMSFTの1.67%、ほぼ最高値に戻ってきました。
V,MAも高値圏復帰です。皆様のポートフォリオも上昇でしょう。おめでとうございます。
こんななかでサースは急落しました。
保有のZSゼットスケーラーの11.26%安を初め保有すべてが下落しました。好決算だったTTDトレードディスクも2.29%安です。
サースは炭鉱のカナリアの役目を果たす
6月に1回7月に2回不明の急落をしています。そして8月は今回。
ナスダックが急落した場合の連れ安は除きます。今回のように3指数揃って好調時に急落するとかの場合です。
過去の3回も理由は不明です。(私が知らないだけかも、何しろ英語の記事は読めないので)
サースもMSFT、V、MAもグロースですが決定的な違いがあります。
それはMSFT、V、MAが現実にしっかり稼いでいるのに対してサースは将来の期待値で動いていることです。
1Qは全勝だったサース決算も2Qは失速が目立ちます。epsや売上はクリアするものの将来見通しのガイダンスで若干ですがコンセンサスを下回っています。
考えてみればもっともなことで今まで60%とかの成長で来ていて同じ割合で成長するのは難しいです。どこかで減速するはずです。それが今なのでしょう。
しかし「高成長」を材料に投資しているので例えわずかでもコンセンサスを下回われば容赦ない売りを浴びます。
世界経済も下方修正の可能性が高い
ドイツが3Qが2Qのー0.1%に続いてマイナス成長になりそうだ、とのことです。
欧州では2四半期連続のマイナス成長は「景気後退入り」と定義されていますので深刻です。♣米国の定義はもっと複雑です。さっそく公共投資でのテコ入れが発表されて不安の打ち消しに懸命です。
甘めの見通しで有名なIMFの予測では
IMF | 2019 | 2020 | ||
7,23 | 4月 | 7,23 | 4月 | |
世界 | 3.2 | 3.3 | 3.5 | 3.6 |
米 | 2.6 | 2.3 | 1.9 | 1.9 |
日本 | 0.9 | 1 | 0.4 | 0.5 |
中国 | 6.2 | 6.3 | 6 | 6.1 |
独 | 0.7 | 0.8 | 1.7 | 1.4 |
新興国 | 4.1 | 4.4 | 4.7 | 4.8 |
先進国 | 1.9 | 1.8 | 1.7 | 1.7 |
ドイツも今年0.7%成長とされています。来年は何と1.7%成長。
あなたはこれを信じることができますか?私には無理です。
OECDは最新ではないですがこんな感じ
OECD | 2019 | 2020 | ||
3月6日 | 従来 | |||
世界 | 3.2 | 3.3 | 3.4 | 3.4 |
米 | 2.8 | 2.6 | 2.3 | 2.2 |
日本 | 0.7 | 0.8 | 0.4 | 0.5 |
中国 | 6.2 | 6.2 | 6 | 6 |
民間のGSなどの見通しは当然これより厳しいです。
IMFやOECDの見通しが後追いで民間の予測に下方修正で近づいている段階です。
利下げや公共投資のテコ入れは大きな流れを変えることはできない
米国では9月にも再度の利下げが想定されておりそれを理由に「買おう」とする人もいます。
昨日の上昇もドイツ政府のテコ入れを好感したものだそうです。
しかしこれらは「手当」「痛み止め」であって大きな流れを変えるものではないと考えています。
だから一時的に株価を押し上げる効果はあってもその勢いが継続することはないです。
景気が持ち直せば中央銀行は緩和を中断するでしょうから。
つまり「利下げ」「金融緩和」は後追いです。
期待値を下げて投資を継続 経済成長は続いている
いずれ「景気後退」「株価下落」が避けられないならすべて畳んで現金保有の選択もあります。
しかしそれは株価だけに焦点を合わせた考えです。
「景気減速」「景気後退」になっても企業の成長は続いています。
米国の来年の成長率がIMFやOECDの見通しの半分の1%になってもプラスです。
さらにこれは米国全体の統計で、ダウやS&P500のように選ばれた30社や500社の成長はより高いです。
市場から離れてしまえば「成長を取り込む」ことはできません。
見通しよりも鈍化すれば株価が下がるのは仕方ないことです。
下方修正が大勢のときは期待値を下げる
前述のサースは期待値が高いジャンルです。今年に入ってからでも株価は2倍位になっています。だから鈍化すれば売られるのは当然です。
私は「研究投資」として始めたハイテクのうちアマゾン→サースに5月に転換して保有しています。
半分は処分してVGT、MSFT、Vなどに転換しました。
決算が✕のものは処分しました。通過していないのは持っています。
結果論で言えば6月に続いて7月に下げた時に全部処分→乗り換えが正解でした。
それができなかったのは私の力がそこまでだということです。
半分転換しただけでも良しとすべきでしょう。
サースは極端な例だが他も続く可能性あり
サースの例を持ち出したのは極端でわかりやすいからです。
つまり「期待値が高い」ものはこれから厳しい。ということです。
具体的には
景気拡大に基づいている会社群です。
半導体、車、住宅、設備投資関連、新興国、などは経済の拡大を前提にしています。
これらへの個別株投資は「下方修正」で大きく売られる可能性があります。
私が考える対応策は?
1 インデックスに転換する
個別株の場合は下落した時の対応が難しいです。インデックスも「景気後退」になれば下落しますが将来を悲観しての株価の値下がり>成長率のはずですから、時が来れば株価が追いついてきます。
だから下げたところは少しずつですが買う予定です。
2 個別株では「景気減速でも利益が減りにくい会社」に転換する
サースが急落してもビザが下げないのは景気減速での影響が少ないと見られているからです。
景気が減速すればVISAだって業績は下がるはずですが、手数料を値切られる心配や売れ残って在庫を抱える、市況の低下を心配する必要はないです。
だから、不況下でもそこそこの利益は上げられるはずということでPERが高くても買われています。
マクドやスタバも同じでしょう。電力はさらに利益基盤は強固です。
♡サースについては当分逆風が続くかもしれないが「減速」を織り込んでしまえばアマゾンのように再上昇に転ずると思う。
以上です。長い記事をお読みいただきありがとうございました。
それではみなさんの良い投資を!
お知らせ 別ブログ「安心の資産運用」に新記事をアップしました。御覧ください。
凡人は最高値で株を売ってはいけない理由、むしろ買うべし - チンギスハンの安心の資産運用
お願い
ランキングに参加しています。下をクリックしての応援よろしくおねがいします。
スポンサーリンク