カリスマ経営者ゴーン氏も投資家としては凡人だった
こんにちは
日産を立て直したゴーン氏が釈放されました。
何日引っ張っても検察官はぬくぬく暮らせるわけですから一方的に被疑者に不利な日本の司法制度です。欧米から見ればひとくくりで「アジアはひどい」と見られても仕方ないでしょう。
百日余の勾留は余計だったと思います。もちろんゴーン氏に限らず全被疑者に対してですが。
さてゴーン氏が裁判で有罪になるかどうかは別として今回わかっている彼の投資行動からは残念な点が多いです。
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残念な投資行動ですべての栄光をなくした。
残念な点1 損切りができなかった。
事実 リーマンショックで18.5億の損失を出した。通貨スワップ取引だという。
俗に言う「円ー高金利通貨キャリートレードでしょう」
予想では彼の母国のブラジルレアルだと思いますね。当時15%ほども金利がありましたから。日本円との差では10%以上のサヤがあったのです。
金額は損失から見て50億ほどではないでしょうか。
当時のレアルのレートが66円ほどリーマンで40円を割りました。40%ほどの下落です。50億だと辻褄があいます。証拠金は5億ほど入れていたのでしょう。ケチですから。これだと年に5億以上の収入を得ていたことになります。
♠複雑なデリバティブ取引の可能性もある。
残念な点2 損失を精算しなかった。
損失が少ないうちに手仕舞うのが「投資の鉄則です」。
とはいえ凡人は引っ張ります。
ゴーン氏も凡人だったようです。早めの「損切り」ができずに「追証」を求められます。
一般人の場合は証拠金の70%とかで強制的に手仕舞いさせられます。
さすが大物ですね。新生銀行も気を遣って「追証」にしたのでしょう。
ここで精算するチャンスがありました。追証に応じずに精算して差額は借金にする方法です。
投資家の常として「復活するんじゃあないか」という期待をもちます。
しかしレアルの復活は遅かったですね。ブラジルの混乱もありました。
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残念な点3 損失のポジションを会社に付け替えた
ここで最悪の一手が出ます。個人の取引を会社に肩代わりさせてはいけません。しかもマイナス付きのを。
不可解なのは取締役会で承認していること。これでは全取締役は連帯責任でアウトです。
まさか取締役会が承認するはずはないと踏んでいた新生銀行はあわてて「違法性」を指摘します。それなら初めからそう言っとけばいいのにと思うのですがココらへんが日本人の美徳なのでしょう。
残念な点4 海外に問題を移した
ここでもまだ精算する選択肢はありました。もし付け替えが違法だとしてもここで精算しておけば問題になりにくかったと思いますね。日産の取締役会の承認もあるので。
しかし、彼はサウジの知り合いに「保証」を依頼します。相場は8%ほどだそうですがなぜか手数料を15億も払っています。脱線・暴走の始まりです。
ここまでくるとカリスマ経営者も会社を食い物にする「銭ゲバおやじ」と変わりません。マネーロンダリングの手口です。
ここに至って「残念な投資家」から「残念な経営者」に格下げになりました。
残念な点5 女やぜいたく品など俗筋でイメージを低下させた。
奥さんと離婚し若くて美人と再婚。別荘、クルーザーと絵に描いたような「俗路線」です。「成り上がり」だったのかと多くの人が落胆しました。
♡実際の裁判は優秀な弁護団もついているしわかりません。しかし「危ない橋」を渡る必要はまったくなかったと感じます。損切りして精算していれば何の問題もなかったからです。
今日の結論
いくら優秀な経営者でもあるいは学者とかでも「投資家」としては別ものと感じます。
彼ほどの人でもこんな絵に描いたようなマズイ投資行動を取るのですから。
さらに言えば「ワンマン」「独裁者」で彼に「マズイよ」とアドバイスする人がいなかったことです。公私混同も激しく人間としても「残念な人」だったのかもしれません。
以上です。米国株は好調ですね。BAはまだいろいろ出そうなのでもう少し待機です。
それでは皆様の良い投資を!
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