チンさん凡人投資家

投資歴40年ですが達人ではないです。特別な才能がない普通人がリタイア後の資産を株式投資で失敗なく確実に作れる方法を発信しています。お金のかからなくて楽しいリタイア生活も発信中。

【日経大幅安】1000円を超える下落も心配は要らない、ただし・・・

昨日の日経平均は19155円で1010円安と大幅安で年初来安値を更新、高値からの下落率も21.8%となり弱気相場入りしました。(20%を超えると弱気相場と認定される)

「すわ大変だ!」「暴落の始まりだ」などの声も聞きます。しかしそんな心配はいらないと思ったので記事にしました。まず今回の下落についてまとめると。

1 リーマン以降の長期上昇相場が10年ほど続き株価が割高であった。

(1)PERで見ると (東証他)15が基準。

現在の値は日経225で10.71PBRはなんと0.99と1割れ。配当利回りは2.40%

(2)バフェット指数でみると 100が基準

日本 今年高値130→現在120 米 9月高値149→125と急低下しています。

2 米国のFRBが利上げした、ハト派的でなかった。

先日のFOMCで12月の0.25%の利上げが決まりさらに利上げ継続の方針がそのまま維持された。→市場が失望

しかしFRBとしては経済指標が変わらないのに株が下がったくらいで「利上げはやめた」とはできないのでごく自然に見えますが。実はもう一点ややこしいことが。

それはトランプが「おい、パウエルよ、利上げはするなよ」とツイッターで圧力をかけたのです。最悪のタイミングと対応ですね。これでFRBは引き締めを転換しずらくなりました。トランプの圧力に屈したことになり「中央銀行の独立」があやしくなるからです。さらにさらにわざわざ市場の声をよく聞いていた前任のイエレンを理由もなく解任してまで自分が任命したパウエルを「解任できないか?」と側近にはかったことが拡散。実行は無いでしょうが今後に禍根を残しました。人の行動は予測できないです。私は「来年の6月で利上げは打ち止め」「緩和にかじを切る」と見ていましたが、FRBが意地になればどう転ぶか不明になりました。

FRBでのいい兆候→FRBで中核的存在のNY連銀のウイリアムズ総裁が12/22に「市場よりの発言」「利上げに柔軟な姿勢」をして株価の下落に対応しています。筆者注:NY連銀はFRBの実行部隊でリーマン時も銀行に緊急の融資をした。常に投票権をもち総裁を補佐する。

3 来年後半以降の「景気後退」予測が高まっている。

トランプの減税効果が切れる来年の米国S&P500社のEPSの対前年比伸び率は2018年の23%→2019年4.3%と大幅に減少の見込み。(ブルームバーグ)

2019年のGDP成長率も2.7%→2.5%(9月発表下方修正)→2.3%(12月下方修正)と引き下げられている。(FRB公表)

専門家、アナリストへのアンケートで2019年下半期から2020年にかけてリセッション入りすると答えた人が80%に増えた。

4 トランプ政権が迷走して予測不能

重要閣僚、補佐官の解任が相次ぎ、ムニューチン財務長官の首も危ないそうです。あせった彼は米主要銀行のCEOに電話して「お金大丈夫?」とか聞いたそうでそのことを公表しました。「みんな大丈夫って言ってました」的な。で、市場は「えっ、緊急に聞くくらい危機が迫ってるの?」とこれも暴落の原因に。

また安心感があった国防長官のマティスさんもやめるそうで米軍シリア撤退ともなればロシアが進出して中東が不安定になる可能性が大です。

ここまでの結論

来年の景気後退を先取りした。

株式市場は実体経済に先行します。半年とか1年とか。それが今回だった可能性が。

不透明な情勢に嫌気した。

市場は見通せないことに不安感を抱きます。特に世界情勢に大きな影響を与えるトランプ政権の不可解で異常な迷走は、威力抜群です。

不安感を利用したヤツ?がいる。

割高だったので下げて利益を取りたい勢力は多かったでしょう。不安定な要素満載の現在は「情報操作」「株価操作」にはぴったりでしょう。合法的に不安感をあおれますからね。で空売りでがっぽり。まだまだありそうですからご注意を。

心理的に悪化→必要以上に株価下落→一気に割高感解消

の流れだと思います。株価が適正価格に戻ったので投資家としては悪い話ではありません。これからの投資は将来報われる可能性が高くなります。

投資家はどう対応すればいい?

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現在割高が解消されましたが投資家心理はすぐには良くならないので、下にオーバーシュートする可能性があります。その幅は20%くらいが最頻値です。なので「安くなった」とすぐ飛びついて大量に仕入れるのは危険です。リバウンドはあるでしょうが。そういうのをトレードでとるにはいいけど長期投資としては慎重にという意味です。

インデックス投信はそのまま継続がいい。

せっかく割高が解消されたのですからこのまま続けるのが有利と思います。これから割安に向かうでしょうから、安く買えることになります。ただし一時的に含み損は出やすいです。それについての私の記事はこちら

今回の下落で心配になったのなら中身に問題があるかもしれません。リスクの高い個別株があったとか、アクティブ投信があったとか、人気の「ひふみ投信」とかです。これにはアマゾンとかのハイテクも入っていますから下落が大きいのです。NISAや積み立てNISAが安全な投資先でなかったなら今回見直しが必要です。それについての私の記事はこちら

個別株についてはケースバイケースなので省略します。

新規投資を考えている人に

現在の価格は割高が解消されただけで「割安」とまでは判断できません。確かにPERは10.7と割安を示していますが今後円高が進みやすいこと、貿易戦争の影響が不明なことなどを加味すれば現在最高を記録している業績も落ち込みの可能性もあります。円高についての私の記事はこちら

さらに消費増税など日本株独自の問題があります。あとオリンピック後の反動とか。それについての記事はこちら

日本独自の心配要素を嫌うならこの機会に日本より少しPERは高いけど要素がシンプルな米国株S&Pインデックスを検討する選択肢も有力です。ドルからはVOO、円からはイーマクシス全米で買えます。手数料も安いです。

  インデックスドルコスト法、定期買いは問題ないけど大量投資は慎重に

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今回織り込んだのは景気後退入りの1部分先取りです。投資家心理の悪化、経済指標、貿易戦争、中東情勢、トランプの迷走・・・などリスクは目白押しです。何かが表面化すれば「売り筋」の売り仕掛けが今回のように待っています。AIを使うので始末が悪いです。乱高下は覚悟する必要があります。リバウンド以外では以前の高値に復帰する可能性は低いのでリターンは限定的です。あえて危険を冒す必要はないように感じます。待っていればよりいい機会は必ずやってきます。「待つのも投資戦略のうち」です。

今日の感想

今回の下げは「心理的」な面が強いと感じます。結果として懸念の割高は解消されました。必要以上に下げたので当面リバウンドは期待されますが年末という特殊な時期なので依然として荒れやすいです。長期投資を目指す方はじっくりと見守ればいいと思います。割安と飛びつくにはちょっと早いと思いますね。今後も不透明さはたくさんありますから。インデックス定期買いをNISAなんかで始めるにはいい機会と思っています。

日本株のみなさん読んでいただいてありがとうございます。米国株をやってますが日本株を敵視してはいません。中立を心がけていますから今後も読んでください。

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