「みんなはどうしてる?」ハーディング効果の投資での功罪。
米国株投資家の皆さんこんにちは、チンギスハンです。
2018年1月10日(水)記
行動心理学から見る投資行動への対処第3弾です。
「投資賢者の心理学」大江秀樹著、日経新聞から私なりにまとめました。
Sell in Mayは正しい?
米国株投資家なら、お聞きになったことがあるでしょう。
ところでこれは行動心理学では正しいのでしょうか?
毎年そうとは限りませんが、統計的、確率的には正しいとされています。(昨年は違いましたが)
なぜでしょう?
多くの投資家にこの教訓が共通の認識として共有されているからです。
他にも、「リスクオフでは円高」というのもあります。
いずれも、参加者が一斉に同じ行動をとるために起こりやすいとされています。
従ってその続きのRemenber come back in September.もまた起こりやすいことになります。
私は今年はこのパターンだと見ています。
「ハーディング効果」・・・群れに従ってれば安心する心理。
日本人には特にこの心理が強く、「他の人はどうしてる?」と聞きたがるそうです。そして他の人と同じ行動をとることで安心するということです。
そういえば、接客業での殺し文句に、「皆さんそうなさっています」というのを聞いたことがあります。そういわれるとほとんどの人は理由は聞かないそうです。
大勢に従うというのは日本人の特性なのでしょうか?
残念ながら株式投資では、みんなと同じように行動したのでは大きな成果は得られないそうです。(著者の主張です)
少なくとも、何で多くの人がそう動くのか、そしてそのことが利用できないか、は考える必要がありそうです。
それに投資は個々に目的や考えが違うので、他の人の行動を真似ても自分の目的に合致しないことも多いと考えます。
「確認バイアス」・・・自分に都合のいい情報を集める。
これは思い当たります。結局は自分で情報を選んでいるわけです。
相場では「弱気」「下がる」を唱える人がカッコよくみえる。
何か知的でカッコよく見えるそうです。そういえば、米国株でも「高すぎる」「下がるぞ」というのは昨年じゅうずっと見かけましたね。今後はもっともっと多くなるのでしょう。
著者は、辛辣に、こういう人は、もし投資家なら、「下がったら買おうと思っている投資家」と述べています。「買いたい弱気」というそうです。
目をつけていた株がうかうかしているうちに、上がってしまい手が出なくなると、「高すぎる」「今に下がる」と言う傾向があるそうです。
こういうタイプの人が引っかかりやすい傾向として「インテリトラップ」があるそうです。
ねらっていた株が高すぎるので値下がりを待っていると、やがて少し下がります。その時に飛びついて買ってしまうのです。
またはピークアウトした後に少し下がり、そのあと少し戻すことが多いです。その時に飛びついてしまうのです。
確かに値下がりした株が、一時的で買い時なのか、下げトレンドの始まりなのかは区別が難しいです。
筆者は、「トレンドを冷静に見ること」が解決策だと述べています。
しかし、「買いたい」という気持ちが強くて、トレンドを冷静に見れない「認知的不協和」に陥りやすいと戒めています。
もう一つのタイプは、「さらに下落するのではないか」と恐れていつまでも買えないタイプだそうです。
以上です。行動心理学の中には、知っておくと自分を節制できるものも多いようです。
本で勉強するのもいいですが、皆さんのブログを読むことで、それぞれに工夫して困難を克服されているのを学ぶのはもっと現実的に役に立っていると感じます。
いずれにしても、勉強と実際の経験が投資をより強固なものにするのでしょう。手を緩めないようにしたいです。
それではみなさんのよい投資を!
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