損するのが異常に嫌い。わっ、当たってる。プロスペクト理論の克服。
米国株投資家の皆さん、こんにちは。
2018年1月9日(火)記
いやー日本株も強いですね。28850円、135円高、0.57%上昇。
先日の新興国株式で記事にしましたが、今年の、少なくとも前半の上昇率は、日本株の方が米国株をアウトパフォームしそうですね。新興国株式も。
米国株も昨夜はNVDAが3%と上昇し、昨年末の下落をカバーしました。私もハイテク株の買いが早すぎてマイナスだったのですが、やっとプラ転しました。
さて昨日ご紹介した本をもう少し読みました。自分に関係するところだけですが。
「投資賢者の心理学」大江秀樹著、日経新聞 800円
筆者は野村證券で実際に株式営業をされていたので、経験に基づく話が多くてためになります。とはいえ、取り扱い注意の日本株が対象なので、米国株と比べると、「そんなに深く考えなくても」「ちょっと慎重になりすぎじゃあないの」と思えてしまいます。
私がおごっているのでしょうか。でも米国株投資の方は、少し下がったくらいでうろたえたりはしないと思うのです。ちゃんとした会社なら、一時辛抱すれば、また必ず戻ってくるからです。
気になったところを選んでそして勝手にまとめました。詳しくは原書をご覧ください。
1 ドルコスト平均法は精神的なメリット。
上下する市場に何とかしてお金を置くために、精神的な負担がなくて済む方法である。→同感です。
いつでも、有利なわけではない。
2 市場にお金を置くことの大切さ。
「ブラックスワン」という有名な本の中に、「米国株の過去の50年のデータで、上昇の半分は10日で起こっている」
市場に常にお金を置いて、そして市場に参加することの大切さをデータで訴えています。(私は確かピーターリンチさんの本で読んだ気がします)
しかし、市場はいつも下落の可能性を秘めており、投資家の判断を苦しめます。そのための方便としては「ドルコスト平均法は」優れていると思います。
3 債券がリスクが小さいわけではない。
昨年債券ETFを買ってこれは感じました。値動きが小さいというだけです。金利上昇局面では、確実に値下がりします。そして今年は金利上昇が見込まれています。
4 損失回避制性・・・プロスペクト理論
株式の本では必ず出てくる話です。でもなかなか克服は難しいです。長い人間の歴史の間にDNAに組み込まれたものだからです。おさらいをすると
(1)人間は損をするのが異常に嫌いにできている。そのため
ⅰ 利確は早めにする傾向がある。
ⅱ 損切りはギリギリまで遅らせる傾向がある。
結果として「十勝一敗」でも損をするという事態が起こる。
損切りしなくてもいつか回復する米国優良株には当てはまらないと感じる。(個人的意見)
下げの局面での描写がリアルでした。「まだ大丈夫」と平然と構えていても、急落で平常心を失い「もうこれ以上は辛抱できない」と売ってしまうという投資家心理です。
経験したことのない方は、「ばかじゃないの」と一笑に付すかもしれません。そして、「自分には関係のないこと」と目にもくれないのですが・・・
5 短期投資は行動心理学に挑戦する行為
従って、市場心理、つまり多くの人が動く方向と逆に動かなければ、投資で大きなリターンは得られない。大衆と逆に動くのは難しい。・・・行動心理に反している。
その会社のバリエーションを正しく把握していなければ正しく行動できないとあります。
短期投資が苦手なのは私の性格が原因ではなかったようです。
6 ナンピン買いには合理性がない。
実をいうと私はナンピン買いが好きです。安いコストでたくさん仕込めるからです。
でも、昔から「難平買い」は戒められてきました。米国の投資の本にはあまり出てこない記憶がするのですが・・・間違いかも知れません。
難平買いの害としては
(1)自分の買値を基準にしている。・・・投資理論からは自分の買値はなんら合理性を持たない。
(2)コストを下げて安心している。
(3)単に賭け金を増やしているだけ。リスクを増大させる。
とあります。コストを下げる目的でのナンピン買いを戒めているのですね。量を仕込むための買いは「単なる追加買い」で難平とは言わないのですね。ちょっと安心しました。
話題がそれました。
プロスペクト理論に対する私の解決法は、・・・「売らない」ということです。
これで利確して利益を得たいという気持ちから逃れられると思ってます。
売るのは、「利益を得たいという目的」でない時です。
投資家心理を自分の属性としてしっかり知っているのとそうでないのとは、ピンチの時に大きな差がつくと感じます。引き続きこの本をしっかり読んでみます。
以上です。みなさまのよい投資を!
お願い 下の米国株のところをクリックしてランキングにお戻りいただければランキングの点数が上がってうれしいです。よろしくお願いします。