指標では「米国株は割高だ」そうだが買う意味はあるか?
2020年5月3日(日)記述
不況時には予想PERは高くなる
リーマンショックの時も予想PERは跳ね上がりました。
現在もS&Pで22倍程だそうです。集計自体が遅れているようなので正確ではないです
しかし予想PERを以前の15ほどに置くと「ずいぶんな割高」となってとても買う気にはなれませんね。
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どう考えればいいのでしょうか?
不況時に予想PERが上がる理由・・・株価以上に企業の収益が下がるから
不況時には株価は大きく下落するので予想PERは下がりそうなイメージですね。
しかし実際はPERは上がります。
これは企業の利益がそれ以上に下がるからです。
例えば航空会社は予想EPSは現在マイナスです。
しかし株価はゼロになっていません。
将来の利益の復活が見込まれるからです。
もっとも航空株をすべて売却したバフェットによると今後は以前のようには客は戻らない→利益は見込めない
そうですから、復活しない業界や会社もありそうです。ここは注意が肝心ですね。
クルーズ船なんかも人々の脳裏に焼き付いていますから今後以前のようには客が戻ることは難しいと見ています。
石油会社もそうですね。株価は大きく半分ほどに下げていますが利益はあまりないでしょう。
そんな利益がマイナスの会社まで出てくるので会社の利益はトータルでは大幅に減少します。
今日の日経新聞によると2020年1Qの世界の会社の利益は対昨年度比でマイナス40%とありました。(予想値)
内訳は
米国 ▼36%、日本▼78%、欧州▼71%です。
何と日本が一番落ち込みが大きいです。
1Qですから3月までの数字です。落ち込みが激しくなるのは4月以降ですから2Qでは悲惨な数字になりますね。
EPS自体の集計が遅れるし正確ではないでしょうから、数字に神経質になるのは得策ではないです。
むやみに投資指標でビビると「買えなくなる」公算が高いです。
ここまでの結論
予想PERが高い理由
○利益の復活を見込んで株価がつけられているから
です。
→今後の利益の復活が不確かな会社ほど株価が上下しやすい
と言えます。航空会社とか石油会社の上下をみればうなづけます。
大きな復活を期待してこれらの会社を買う場合は「激しい上下」を許諾する必要があります。
S&P500社では「不確か」な会社が多いので、全体としては予想PERは上昇するわけです。
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「木を見て森を見ず」の方針ならシンプル
S&P500では対象が大きすぎて「割高」論議は混乱します。
とりあえず利益がより確かな個々の銘柄を見て判断するのが明快に思います。
こちらは決算発表である程度の数字を出しているからです。
もっとも各社とも来期以降の収益予想は出していませんね。
前提となる「いつ経済が再開するか」がわからない以上出せない方が普通です。
いつもながら私の保有あるいは買い候補、あるいは有名銘柄で恐縮ですが
PERの低い順に
5,3 | 予想PE | 株式益 | |
現在値 | SBI | 年利回り | |
AMGN | 231 | 17.7 | 5.6 |
UNH | 284.5 | 20 | 5 |
JNJ | 148.3 | 21.3 | 4.7 |
V | 175.6 | 28.3 | 3.5 |
NEE | 227 | 29 | 3.4 |
MSFT | 174.57 | 32.4 | 3.1 |
MA | 268.7 | 34.7 | 2.9 |
GOOGL | 1317 | 28.3 | 3.5 |
AAPL | 289 | 22.1 | 4.5 |
MSFTの年3.1%の益利回りをどう考える?
将来株価は上下するでしょうが、現時点で買う意義があるかどうかを検証します。
つまり現株価でMSFTを買うのが適切かどうかです。
これは個人によって大きく見方が分かれるでしょう。
あなたはどう考えますか?
現在3.1%で回る安全な債券は少ないことから「債券より有利」と感じます。
さらにコレには将来の成長期待は入っていません。
社債の場合は将来より有利になることはないです。
債券価格が上昇して売却できる可能性はありますがここでは深入りはやめましょう。
債券は素人には荷が重いので株式に絞ると「私には有利に見えます」
170以内なら「買い」と思って4月も168ドルでいくらか買いました。
今後もこの方針は継続です。
「もっと安くなったらどうするの?」
それはより安く買えるに越したことはないですから「買い」ですね。
「なぜ3月の最安値で買わなかったの?」
と聞かれれば「買えなかった」というのが答えでしょう。
どこが落ち着き場所なのかまったく不明でしたからね。
V、MAはMSFTよりも劣る気がします
MAはMSFTよりも利回りが低いです。Vは少し高いです。
今後の消費行動の変化なんかがわからないのでどういう影響があるのかは私にはわかりません。
もっと安い決済手段が普及する可能性もあるでしょう。
なので現在の利回り、株価はMSFTに比べると優位性はやや劣ると見ています。
→買う優先順位はMSFTの方が上、量もそれぞれがMSFTの3分の1くらい
→今後夏場で下げる時があれば買おうと思ってます。
しかしその頃には経済も再開されて、より株価は高くなっている可能性もありますね。
無理に買う必要はないので。4月に少し買いました。
AAPL、GOOGLは私にはわからない
株価、利回り的にはOKですが、事業が私にはうまく理解できていません。
なので今後の変化についてはさらにわかりません。
→パス
ヘルスケア関係はどうか? どれも合格と思う
UNHが今後の健康保険の政策変更で影響を受ける可能性があります。
サンダースさんの勢いが強かったので売られていましたね。
彼は目の敵にしてましたから。下は日足半年チャート
だから他の株のように1月2月が高かったわけじゃあないです。
株価は以前の水準に戻っちゃいましたが益利回り5%は十分と思っています。
結構値動きが大きい銘柄なので今後少しずつ仕入れたいですね。
政治も関係します。バイデンさんの可能性は低いですが彼になっても「解体」はないでしょう。
JNJ、AMGNも同様です。
直近やや安くなって買いやすくなっています。
下はJNJ、最高値を更新していましたから「利確売り」が出ているのでしょう。
チャートを見ると焦って買う必要はなさそうです。
4月に151ドルで少し買っています。
現在148ドル。今後下げればより買いやすいですね。
もう一つのバイオ製薬のAMGNはこんな感じ
現在231ドル、配当2.8%
JNJと似ていますね。
AMGNもコロナ対策薬の開発にも名乗りを上げていますが「本命」ではないので株価への影響はないようです。
JNJの方は政府との共同開発事業が注目されたので株価はより上がった気がします。今はギリアドに注目が集まっているので幸いです。
ヘルスケアの結論
現株価は買って満足できる。ただし順調に戻してきて利確売もありそうなので、少しずつ買ってできれば安く仕入れたい。
AMGNも4月に232ドルで追加買いをしています。
NEE電力もOK
最後にNEE電力も株価的に不満はないです。
これも消費行動の影響は少ないと思っています。
4月に232ドルで少し買ってます。現在227ドル。
短期的には25EMA、25MAも割りそうです。
より安く買えるならそれに越したことはないです。
まとめ・結論
1 S&P500全体での割高感は感じる
2 個々の銘柄でみると買っても問題ない対象は多い。
そういうのしか選んでいないというのもあるけど。
→個別では納得して買える。
→逆にS&P全体が割安と納得はできない。
皮肉だが現時点では個別株の方が納得して買える気がしている。
セルインメイでかなりの下げがあるかもしれないし、夏場もあるので仕込みの機会がかなりありそうだ。
欲をかかずに少しずつ仕込んでいきたい
形としては買い下がりで仕込むのが精神的には楽ですね。
4月に買ったMSFT、MA、Vは買値を上回っていますが他はやや下げています。
下げているものの方が精神的には買いやすいのは不思議です。
補足 バフェット指数で見ると割高に感じる
今日の「たぱぞうさん」の記事にもありますが、国のGDPと株価の関係で見る「バフェット指数」では、PERが高いハイテク銘柄が時価総額の大きな部分を占めるためにとても高い水準になっています。
バフェット指数に基づいて売買するのはありか、なしか。 - たぱぞうの米国株投資
大事な指標の一つですが、これを基準にすると心理的には「買いにくい」と感じます。
例によって私の事情が多くて失礼しました。
それではみなさんの投資の充実を願って記事を〆ます。
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