暴君AMZNアマゾンの攻撃からどう身を守る。
米国株投資家の皆さまこんにちは。チンギスハンです。
2018年1月31日(水)記
アマゾンの攻勢が止まりません。
今日の日経新聞にもありましたが、今度の標的はヘルスケアだそうです。
しかも今度はバークシャー、JPMとともに会社を設立とあります。
当面は、3社の社員向けと言うことです。合計で100万人もいるそうです。十分な対象者です。
営利目的ではないそうです。
なお始末が悪いです。世論を味方につけます。会社の医療負担がいくらかでも減ればそれでとりあえず目標達成ということなのでしょう。
でも、市場がこれを額面通りに受け取るはずはありません。
米国というか世界の経営者の中でも、オールスターの3人が組むのですから、成功の可能性は高いです。3人ともどケチですから、削れるところは徹底的に削るでしょう。
技術的にも、運営的にも何の不安もありません。
ウエブサービスはアマゾンが、保険はバークシャーが、もうすでに実績があります。
うまくいって、コストが削減できれば、我も我もと参加希望が押し寄せるでしょう。
医療、医療保険、薬剤、などの費用が大きく下がる見込みが出てきました。
早速市場は反応して、ヘルスケア関係は全面安となっています。
<1/31、株価、上昇率、予想PER、配当>SBI証券、
AMZN 1437.82ドル 1.42%、332,0%
JPM 115.11ドルー0.93%、13.15、1.95%
BRKB 214.41ドルー0.48%、15.21、0%
UNHユナイテッドヘルス、医療保険、236.65ドル、-4.35%、21.08、1.27%
JNJ 142.43ドル、-0.87%、19.93、2.36%
PFEファイザー、37.80、-3.13%、20.09、3.60%
AMGNアムジェン、191.27ドルー3.40%、17.76、2.76%
VHTバンガードヘルスケアETF、167.05ドルー2.01%
医療保険のUNHが大幅安になっています。影響が大きいと見られたのでしょう。
薬品は下げが大きいですが、JNJはそうでもありません。昨日はS&Pもー1.09%でしたから。
<当面ヘルスケア関連への投資は見送り>
MOアルトリアをUNHに入れ替える計画でしたが、見送ります。
米国株では順張りに徹する方針。
割高が指摘される米国株ですが、ヘルスケアはもともとPERは高めなので、この程度のPERなら投資したくなりますが、この件の影響がはっきりするまで、追加投資は見送ります。
アマゾンに狙われると大変だ。
以前、WMTが小売りを牛耳り、ジレットなどがたまらずPGと統合したりしました。
現在はアマゾンが猛威をふるっています。小売りは大変な苦戦を強いられています。中にはWMTのように逆襲に出て、業績を拡大している企業もありますが、例外といえます。
先日、決済システムへの参入の可能性を指摘しましたが、思わぬところへの参入となりました。
今回は、「のるかそるか」、といったリスクの高いものではなく、デフェンシブなものでしょう。しかし、ノウハウと実績が蓄積すれば、本格的な参入も十分考えられます。
べらぼうに高騰する医療費には米国民も辟易していますから、そうかといって、「オバマケア」はかえって負担が増した家庭もあるそうですから、今回のように、プラスしかないプランには喝采を送ることでしょう。
「うちも加入できるように経営陣にお願いしよう」という会社も出てくるでしょう。
アマゾンの影響からどう逃れる?
アマゾンの標的になると、投資家としては計算が狂います。どう対策しましょう?
1 個別株を買わない。インデックスに徹する。
そうでなくともインデックス投資はメリットがありましたが、「アマゾンの直撃を避けられる」というもう一つのメリットが加わりました。
2 アマゾンが向かってこない分野を選ぶ。
3 ねらわれて下がったところを逆張りで投資する。
これは私には無理です。
4 アマゾンを買う。
300超の高PERで敬遠されていた方も多いのではないでしょうか。私もです。
先日1株ですがNISAで買いました。1399ドル。1400ドル以内で買えるのは最後かもしれない。記念に買っとこう。というものでした。
大部分インデックスで、その一部分をアマゾンでというのならできるかもしれません。AMZN2年チャートです。
2年で2.3倍になっています。
上昇トレンドにあります。
株価が伸び悩む、あるいは少し下落することもありますが、上昇トレンドは維持されています。
過去は高値で買っても報われています。
最近のチャートを見てみます。
11月初めのジャンプアップは決算を受けてのものでしょう。
今回は2/1ですがどうでしょう。
RSIは89と買われすぎを示唆しています。
でも不思議なことに「ダイバージェンス」はまだ表れていません。
決算が期待外れなら急落の可能性もあります。
順張りでは、決算を見てから買うのが正統です。
AMZNはデフェンシブな銘柄かも知れない。
アマゾンと言えば、高PERとその話題性で、「攻撃的な1番手」の印象があります。しかし、冷静に株式投資の観点から見てみると
(1)ビジョンがはっきりしていて、その通り成長している。
(2)業績が伸びている。
(3)稼ぎの分野がまだまだある。
このビジネススタイルが続いているうちは、保有に安心感があります。
また、当然ですが、アマゾンから攻められるリスクがありません。その分、グーグルが欧州委員会から制裁を受けたように、各国当局から規制やパッシングを受けるリスクはあります。
生活に食い込んでいて、市民の支持を受けているので、規制も「徹底的」なものにはならないでしょう。
そう考えると、PERと株価の高さと、株価の伸びの急さを気にしなければ、「デフェンシブ」ともいえると思います。(筆者の見方です)
買うタイミングは
11月からは買場らしい買場はチャートからは見えません。
決算発表でで業績とアナウンスを確認しながら少しずつ、着実に買い進めるのがリスクが少ないように感じます。
今後の銘柄選定ではアマゾンの影響を考慮する必要がある。
アマゾンの影響が全くない会社はいいですが、可能性があると、「大きな脅威」になりえます。十分注意したいと考えました。
以上です。全くすごい会社が現れたものです。日本も無縁ではいられません。でも投資家としてはポジティブにとらえたいです。
皆様のよい投資を!
追伸 長期金利の上昇について
昨夜の下げは、長期金利の上昇2.73%(+1%)が大きな原因ということですが、これは悪いとは限らないと思います。ずっとFRBは長期金利と物価が上がらないことを悩んでいました。一時的には株は下げますが、FF金利を上げても長期金利が上昇しない方が深刻ですから、織り込むまで一時の辛抱だと考えます。
ただし、あまりに長期金利の上昇が急ですと「金融引き締め」が意識されて、「本格的な下落」につながりますから注意は必要だと思います。3%が一つのポイントで接近してくると要注意と思います。
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