チンさん凡人投資家

投資歴40年ですが達人ではないです。特別な才能がない普通人がリタイア後の資産を株式投資で失敗なく確実に作れる方法を発信しています。お金のかからなくて楽しいリタイア生活も発信中。

投資額が少ないことは、投資に不利か?投資リテラシーとの関係を探る。

米国株投資家の皆さまこんにちは。米国株永久投資を目指すチンギスハンです。
 2017年7月26日(水)記

 投資リテラシーは高ければ高いほどいい。
 これは断言できます。たとえ二人の人が、たまたま同じ株を持っていたとしても、あるいは同じS&PETFに投資していたとしても意味は全然違います。どう違うかは、乱高下したときの行動に表れます。人から言われて、あるいは本で読んで、乗っかっている場合は、同じように、「株はもうダメ、これから下がり続ける」とかいう記事を目にすると、いてもたってもいられなくなります。しばらくは「長期投資だ」と言い聞かせて我慢していますが、限界がきて、「見切り千両」と下がりきったところで手放します。だから「いくら勉強しても買う株は一緒、パフォーマンスも一緒、苦労するだけ無駄」というのはあくまで、順風な時にそう見えるだけです。自分の能力以上の投資は、お金の損失だけでなく、精神的にも痛めつけます。たいてい、「もう金輪際株はやめだ。」と逃げてしまいます。くやしいので、「運が悪すぎた」「時期が悪かった」「しょせんばくちだ」と捨て台詞を吐くことになります。年寄に多いです。

 統計以上に日本は格差が大きい。
 投資のブログを見ていると、「投資額が少ないので十分な利益が得られない」という、主に若い方の意見を見ます。「年よりは、たくさんの投資資金を持っていて有利すぎる、自分たちの世代は恵まれていない」というのもあります。確かに、私はシニアですが、世代間の格差は異常です。また、同じ世代でも格差は大きいです。国際的には、また統計上は、日本は格差の少ない国となっていますが実態はかなり違うと思います。若い人の月給の何倍もの年金をもらっているシニアはたくさんいます。使い道がなくて、貯金が増えるばかりだそうです。大企業や公務員OBに多いです。一方、年金が10万に満たない人も多いです。それで借家なら生活はきついです。食事は2食という人も多いです。(それでいてタバコはやめない人が多いのは本当に不思議です。まずそちらだと思うのですが。)統計上は金融資産の多くを持っているとされているシニア層ですらこの状態ですから、若い方の層が不満に感じるのはよくわかります。そんな中で、節約して投資資金を捻出して、投資している方が多いのは立派です。

投資額は投資にどう影響する?
 株のブログでは、投資額を公表されている方も多いです。30代40代で数千万円の米国株資産を持っている方も多いです。感心します。投資の専門誌では、〇億円を稼いだカリスマ投資家というのも登場します。そういうのを目にすると、自分が10万20万の投資をしているのは、「パッとしない」気持ちを持たれるのはわかります。では投資額は果たして多ければいいのでしょうか?
(1)パフォーマンスには投資額は影響しない。
 米国株は、1株から売買できます。あの高いアマゾンでも1000ドルほどですから、10万少しあれば買えます。(日本株の場合は最低単位が数百万円が必要なものも多い。)
 アマゾンだけを買うのであれば一度に1株買うのも10株買うのも、利益率には影響しません。その面では、投資額は関係ありません。何度にも分けて買う方がパフォーマンスが上がることもありません。JPMのダイモンCEOのように最安値を一気にかっさらえばいいからです。銘柄を増やすことが、パフォーマンスを上げることにもなりません。一極集中に勝るものはないからです。私がNVDAを買うときに掲示板で見た20代の勇者は2千5百万円のNVDA一本勝負とありました。当時66ドルほどでしたから、今はさらに資産を増やされていることでしょう。だから質(利益率)を追求するなら、投資額の多寡は関係ないと言えます。
(2)利益は投資額に比例する。
 同じ投資をしたときのリターンは投資額に比例します。だから、50万円を100万円に増やした人なら、「あー、あの時500万あれば10倍儲かったな」ということは言えます。だから、そのように「腕のいい」人は投資資金を欲しがる気持ちは当然です。
(3)腕が良くなくても、だれでも儲かる時期はある。
 ここで気をつけなければいけないのは、そのパフォーマンスは「本当にその人の実力か」という疑問です。株式市場ではアベノミクス時のように誰でも儲かった時期もあります。そんな時に味を占めた投資家は、自分の持ち金いっぱいに投資するでしょう。いつの相場でも「逃げ遅れた人」「調子に乗った人」「自分の分をわきまえない人」がババを引くようになっています。プロはババを引きません。運ではない本当の能力が必要です。
(4)まず質を誇ればいい。
 ウォーレンバフェット氏が多くの投資家に尊敬されるのはその資金量ではありません。S&Pのインデックスをはるかに上回るパフォーマンスを長年にわたって上げ続けたからです。投資の世界で量だけで語る人はいないと思います。まず質、次に量の順でしょう。どんなに少額でも、自分がどのような考えで、何に投資して途中経過がどうなのか、というようなブログなら、私は毎日読み続けたいです。意気込みが伝わるからです。運よく何億儲けたというブログより、何万倍も価値があります。
 良くしたもので、そんな人が必死に投資資金を増やそうとすれば、いろんなところからお金がわいてくるのではないでしょうか。仕事にも身が入ります。
(5)投資額はその人のリテラシーを越してはいけない。
 私もシニアですが、退職金を全額投資して失敗するシニアがあとを絶ちません。リテラシーが全然ないのに、多額のお金だけが存在したからです。「今時、利子も安いしここはご主人思い切って投資ですよ。何しろ政府も勧めています」とか、銀行やら不動産やらに言われると、何しろ相手は営業のプロですから、「よしここは勝負だ」と簡単に大金をそれこそ投げてしまいます。毎月お金が入ってくる「毎月分配型投信」も中身は複雑なデリバティブが組み合わされていたりします。(そもそも米国株なのになぜレアル建てなのか、など意味が分からない商品も多い)投資用不動産も同様です。最近やっとリスクが認知されるようになりました。自分の運用能力以上のお金を持つことはプラスには働きません。
(6)運用できる以上のお金はあっても関係ない。
 これはシニアでなくても当てはまります。「ここに10億ある、好きに運用しろ」といわれたとします。(仮定に無理があるけど)「よーし、待ちに待ったチャンスだ。思い切ってやるぞ」という人の割合はどのくらいでしょう。この前、ネットで、「5億の宝くじが当たったらどうする?」というのがありましたが、「貯金する」とか「旅行にいく」とか地味でした。仕事もやめない人がほとんどでした。一番多額なので「家を建てる」というものでしたが、普通の場所だと5千万も要らないでしょう。
 投資の場合も、10億フルに投資できるのは余程の腕前か、あるいは度胸があるかではないでしょうか。ほとんどの人は、「とりあえず1億程投資して、あとは様子を見ながら・・・」という人が多いと予想します。つまりほとんどの人にとって、10億もの投資資金は「身の丈以上」なのです。
(7)若い方は投資額より経験値。
 20代、30代の方は、これからたくさん稼げます。だから、現在の投資でたとえ失敗しても、ダメージはほとんどありません。むしろ、失敗が経験につながれば成功とさえ言えます。十数年前に、株を勧める専門家が、「失敗しても大丈夫なようにお小遣いの範囲で投資しましょう」とか言ってました。私はずいぶん違和感を覚えたものです。「本気で聞いていたのに、この人にとっては単なる趣味か・・・」と失望したものです。私はその頃は、持ち金すべてを投資していたからです。命がけです。
 額の多寡より、その人の持っているお金のどのくらいの割合を投資しているかで「本気度」がわかります。もちろん100%が最強です。100%投資は学べます。全部なくしても(米国株では信用も売りもないので全部なくすことはありえないが)また稼げばいいのです。

まとめ
 投資リテラシーを高めることがとにかく大切だと信じている。自分はシニアで出遅れているが負けないように努力したい。若い方はリスクが取れるので、思い切った投資で、能力を高めるといいと思う。

以上です。みなさまのよい投資を!
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