チンさん凡人投資家

投資歴40年ですが達人ではないです。特別な才能がない普通人がリタイア後の資産を株式投資で失敗なく確実に作れる方法を発信しています。お金のかからなくて楽しいリタイア生活も発信中。

「米国株超入門」原稿下書き(8)リタイア後に必要なお金の手当て

米国株投資家の皆さまこんにちは!
                           2017年5月4日記
NYは小動きですが、強い感じがします。

さて、今日は「米国株超入門」原稿下書き(8)海外投資の基本プランです。

前回までのまとめと補足は
1 日本の世界経済に対する割合は7~8%ほどである。
2 従ってリスクを避けるためには金融資産の海外割合は少なくとも半分は欲しい。
3 将来の退職金や年金などの円資産を計算に入れると、相当に海外投資をしておかないと、退職時に半分にはならない。
4 円から海外投資はできるので、ドルに換える必要はない。
5 インフレに対抗できるものに投資したい。
6 インフレに対抗できるのは、株式、不動産リート、金などがある。
7 海外資産の内訳は(一つのモデルとして)
  先進国株式4:新興国株式1:不動産リート2くらいです。
 (補足)新興国株式投資について
 新興国株式は変動が激しく、景気後退の影響を受けやすいです。したがって、新興国の割合を多くしておくと、〇〇ショックの時に、含み損が強烈に発生します。実は〇〇ショックの時は絶好の全力投資のチャンスです。しかし含み損をたくさん抱えて精神的に消極的になると、投資も積極的になれません。ですから新興国はゼロにしておいて、大きく下がった時にまとめて投資する作戦も考えられます。ショックの時の下げの大きさは大まかに
船運賃(バルチック指数)>銅価格>新興国株式>日本株式>先進国株式>金>ドル>円
 の順になります。したがって、もっとも強い円から新興国株式への投資は強烈なパンチとなります。
8 投資手段としてはインデックス型のノーロード投信が有力、信託報酬が安く、分配金がゼロのタイプが理論的には、もっとも資産の増え方が大きい。
9 税金など外部への資金流出をなくしたい。
10 お薦めのインデックスは
 (1)MSCIコクサイインデックス(除く日本)
 (2)MSCIエマージングマーケット(韓国入り、FTSEには韓国は除外)
 (3)世界リートインデックス(除く日本)
11 ドルコスト平均法と組み合せて積み立てで増やせる。このタッグをしのぐ投資法は10%もない。
12 何があっても絶対に売らないようにしたい。売らなければ資金流出はない

 

 今日は「リタイア後に必要なお金の手当」です。
 十分な方の場合
 リタイア後の収支を考えます。年金やその他の収入で十分なら、それ以上の現金収入を増やす必要性はないです。税などの負担が大きくなるからです。また余るお金をどうするかという問題が出てきます。そこで投資に回すなら、収入をあえて増やした意味がありません。分配金の出ないタイプの投資をしておいた方が効率がいいです。
 また、人間、お金が余分にあるとその分ムダ遣いもしやすくなります。家族や周りにもそのことが知られると、何かにつけて当てにされることになります。やっかいなのは、たいていもっともな理由がついていることです。情にも流されます。情報が知られてからは断るのは難しくなります。無理に断ると「たくさん持ってるんだから少しくらい出してくれてもいいのに」と思われます。そのような立場にならないためには、必要以上の日本円は預金口座にないのが一番です。もっとも、周りから「頼られたい」「世話をしたい」と思っておられる方の場合は当てはまりません。
 生活資金が年金等で十分にまかなえる方は、年金も含めると相当円資産の割合が高いと予想されます。したがって、お子様等に資産を残すことも含めて、リスクを減らすためには「円資産」を海外資産に移すことが必要です。短期間に一気に資金を動かすのはリスクも大きいしストレスもたまります。何年もかけて無分配型のインデックス投信に毎月同額を投資するのが精神的な負担が軽くてお薦めです。しかし、もし5千万円を移すとなると、毎月50万円投資しても8年余かかることになります。やはり相当な作業ではあります。ない人から見ると、何ともうらやましい悩みですが、当人には結構なプレッシャーでしょう。ですから、その予想がたっているなら、早い時期から海外投資をしておく方がスムーズです。

 足りない方の場合
 年金では生活費その他が足りない場合です。ここで取り上げるのは、資金がある場合です。一番方法として簡単なのは、預金を必要なだけ毎月取り崩していく方法です。西欧の方、特にイタリアやスペインなどのラテン系の方は、この方法でもあまりストレスを感じない方が多いそうです。しかし、日本人の方で、ストレスを感じないというのはほとんどいないと思います。国民性の違いでしょう。
 ですからストレスが少ない。ことが一つの条件になります。

 毎月分配型投信のいい点、良くない点
 このニーズに合致したものに、毎月分配型投信というのがあります。大人気です。全投信の半分を占めるそうです。「毎月お金がもらえる」というのは、確かに魅力的です。日本人の気質にもピッタリ合っているのでしょう。一つの例として
 アセマネoneの「世界リートインデックスファンド」という世界の(日本も含む)リート対象の投信があります。(リンクの貼り方をやっと習ったので、リンクを張っておきます、広告目的ではありません。)
 郵貯銀行で売っています。そのせいか、時価総額が2164億円もあります。
 4401円(5月4日)信託報酬年0.918%
 配当金は毎月50円出ています。年600円。税抜き480円。年の利回りは昨年で13.76%だそうです。(アセマネoneより)これを4401万円持っていると、毎月40万円の配当がもらえます。1100万円で月に10万円。十分な気がします。チャートを見てみます。2006年設定だそうですが10年チャートしかありません。

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 もともとは1万円でスタートしたのでしょう。リーマンで¼くらいになって、少し上がってからはほぼ横ばいできています。同じように世界のリートを対象としたものに、

SMTグローバルリートインデックスオープン(三井住友トラスト)があります。
15164円 時価総額127.48億円(5月4日)信託報酬年0.594%配当金なし
チャートは、10年です。

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 リーマン後からは4倍ほどになっています。本来は似たような運用でしょうから、同じようなチャートになるはずです。しかし、まったく違ったものになっています。その差は分配金の有無にあります。計算上は分配金をもらわない方が増えています。税金もありませんから外部流出もありません。
 下のタイプでも、その都度必要なだけ売れば現金が得られます。でもこのタイプを買った人は多分売らないことでしょう。

 この2つの例を出したのは、2つとも私が保有しているからです。確か2009年の夏頃に買いました。理論上は、下のタイプの方がパフォーマンスがいいのでほめなきゃいけないんでしょうけど、ちょっとしか値上がりしていないけど、毎月お金をもらった上の方がありがたく感じるから不思議です。

 元金は増えなくていい、あるいは減ってもいいと考える人には、毎月分配のタイプを選択するのもアリです。自分の足りない分を補えます。少なくとも今までの8年は元本も減らずに、毎月もらえたのです。(注意:分配金の額は変動します。)

 毎月分配のタイプの投信の弱点を上げるとすれば
(1)分配金に税がかかるので、増やすのには効率が悪い。
(2)投信にもよるが、元本がどんどん減っていくものがある。(注意:特別分配は元本の切り崩しです。したがって税はかからない。特別とついているのでありがたがっている人もいますが、いわゆるタコの足食いなのでありがたくはありません。)
(3)分配金を日本円でもらうので、海外資産の割合は増えない。
 これが一番大きい問題だと思います。
 将来に備えて、海外資産の割合を高めたい方には向きません。逆の効果を生んでいるからです。

 海外資産の割合を増やしながら、現金も得たい。元本も増やしたい。
 という、虫のいい要求をする人がいます。はい私です。
 こういう人は、話がややこしくなります。長くなりますので次回にします。

ここまで長い文をお読みいただきありがとうございます。 
それでは皆様のよい投資を!

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