<ハイテクバブル崩壊>しかし前回のITバブルと比べるとはるかに健全
こんにちは。ハイテクバブルが崩壊してしまいした。昨日の3指数はS&Pが△2.06%ダウが△1.31%ナスダックが△2.99%と今週4回目の大幅下落で最大下落。
ハイテク株の高PERは当然とされてきたが普通に近づいている。前回バブルとは全く違う。前回の主役シスコと今回の主役アマゾンを比較する。適正価格に近づいたがオーバーシュートしてさらに下落の可能性はあり。保有者はどうする?
ハイテク株は適正価格がわかりにくい。
ハイテク株の高PERについてはずっと問題視されてきました。高成長が高PERを支えていたのです。アマゾンなどは今年初めは300もありました。普通の株式の基準ではとても買えない水準です。配当もありません。下落した現在の投資指標は(SBI証券)
12,21 | 株価 | 下げ率 | 予想PER | 配当 |
AMZN | 1377 | 5.7 | 74.7 | 0 |
MSFT | 98.2 | 3.2 | 22.9 | 1.8 |
AAPL | 150.7 | 3.9 | 11.8 | 1.9 |
GOOGL | 991.3 | 3.2 | 24.6 | 0.0 |
FB | 125.0 | 6.3 | 18.1 | 0.0 |
V | 124.3 | 3.5 | 24.3 | 0.8 |
MA | 175.2 | 4.1 | 29.5 | 0.7 |
NVDA | 129.6 | 4.1 | 19.6 | 0.5 |
PERはアマゾンを除けばそうかけ離れた数字ではありません。ディフェンシブ銘柄のMCDやKOとかわりません。さらにAAPLやMSFTは配当もそこそこあります。これを見ると「ハイテクは高成長だから高PERが当然」という主張で買われてきましたが下げる時は考慮されないようです。これからも10%を超える成長をするなら「適正価格」に見えます。
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前回のドットコムバブルとの相違点。主役のシスコは?
1990年代の後半から2000年にかけてITバブルが発生して崩壊しました。.comとつけば何でも株価が上がったので「ドットコムバブル」と呼ばれました。PERは100以上の株がごろごろ生まれました。その時の主役はネットワーク機器のシスコシステムズでした。現在でもダウ銘柄で頑張っています。41.85ドルPER14.9配当3.1%と高配当株のカテゴリーに入りそうです。PERもS&Pより割安です。この18年前の主役は地味な銘柄に変貌を遂げたのです。リーマン以降順調に上昇してきましたがバブル時の60ドルをいまだに抜けないでいます。バブルのすさまじさを感じます。下は長期チャート。
今回の主役はアマゾンでしょう。10年チャートです。
PERは75と依然として高いです。驚異的な成長率を見込んでの過熱分が飛んだところです。来年以降は売り上げも10%台に減速はするそうですが。2年ではこんな感じ。
これだけ下落してもまだ年初より高いですね。
下落したハイテク株は買いか?→まだ下落の可能性はある。
ハイテク株が通常のS&Pよりは成長率が高いのは事実です。競争力もあります。財務も健全です。だから通常のPERに近づいた現在「過熱感はほぼとれた」と見ています。ただし基準とするS&P自体も下落中です。また一旦下落トレンドになるとオーバーシュート(行き過ぎる)ことが知られています。だいたい20%くらいが多いようです。投資家心理も悪化しておりどこまで下落して止まるかはだれにもわかりません。
保有している場合はどうする?→一旦売って買いなおすorそのまま保有
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このまますぐに景気後退→株価大幅下落に進むとは考えていません。何しろ米国はまだ「景気過熱を抑えるために利上げをしている」段階だからです。たとえFRBがこれから引き締めすぎのミスをするとしてもまだ先の話です。(その前兆ととらえたのかも知れないが)。今回の下落はあくまで「行き過ぎの是正、高すぎの調整」ととらえています。とすると保有者の選択肢は?
A 長期投資目的はそのまま保有・・・オーバーシュート分の下落は耐える。
欠点はさらに下落すると気分が悪いこと。復活するまで何年かかるかが不明なこと。
B 一旦売却して、底を確かめて改めて買う。
欠点は売った時が底だったというケースがある。最近のチャートを見てみると。
下値が切り下がって下落トレンドが鮮明です。一旦リバウンドはありそうですが戻り売りで上値は限られそうです。以上です。投資は自分の判断でお願いします。
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