2月と同じなら今回も嵐が過ぎたら買いが正解になるが・・・
米国株投資家のみなさんこんにちは。
別ブログ「ケンの楽しいリタイア生活」も多くの方に訪問いただきありがとうございます。
先にリタイアした者として、役立つ内容にしたいと思っています。
引き続きよろしくお願いします。
さて米国株ですが、昨日は金融株を除きハイテクを中心に大きく下落しました。
長期金利上昇での株価下落は2月に続き既視感があるが今回はどうか?
昨日の下落は大きい順に
NASDAQ 7879.51ドル△1.81%、S&P2901.61△0.82%ダウ26627.48△0.75%
ダウの下落幅が小さいのは金融株も多く含むからと思われます。
現在長期金利は3.2%と急上昇しているが
米国債券10年モノ(長期金利)10年チャート(SBI証券より)
2016年半ばを底に上昇トレンドにあります。
2014年のピークを抜いてきています。もう少し詳しく見ると、1年チャートです。
この1年では、1月と同様の力強い伸びを見せています。
そして1月の上昇を受けて、2月初めには株式市場は大きく下落しました。
S&P1年チャートです。ヤフーファイナンス
10%以上の下落となりました。
先日1月高値を更新しました。
1月と同様なら今回の下落は、嵐が過ぎたら買いが正解になるが・・・
市場参加者は、前例を意識しますから、前回と状況がかわらなければ、今回の下落も短期間で終了して、リカバーすることになります。
つまり、底を打ったら買うのが正解になります。
さらに詳しく検証してみます。
長短金利差の逆転は株価下落のサイン
と言われており、長短金利差が近づくことに投資家は神経をとがらせてきました。
直近の米国債の金利と、FRBが予定通り今後5回の利上げをした後の金利をまとめました。
2018 | 2020 | |
10・5 | 予想 | |
FF金利 | 2.25 | 3.5 |
3か月 | 2.21 | 3.46 |
1年 | 2.6 | 3.85 |
2年 | 2.88 | 4.13 |
5年 | 3.05 | 4.3 |
10年 | 3.19 | 4.44 |
2020年の1回目の利上げをした後の状況です。
現在は長短金利差は(2年物と10年物を比べるのが標準らしいです)
3.19-2.88=0.31%です。
今回少し開きました。でも残り少ない感じはします。
2014年の2.5%を直近のピークにしてずっと低下し続けています。
いつかは多分逆転が起こるんでしょうが(逆イールド)それがいつかがわからないのです。
この手の分析では定評のある、そして私も利用させていただいているユキマツさんの最新のブログに詳しい記事とわかりやすい図があります。
米国長期金利、急上昇 - ユキマツの「長期投資のタイミング」
ここからは筆者の独断の見解になります。
今回も2月同様買うのが賢明か?
<今回のリスク、下落の原因、前回との違い>
1 長期金利の上昇。直近の高値更新。
でも長短金利はむしろ少し縮まった。これはプラス。
だから、今回は長期金利に反応したと言える。
2 中間選挙で共和党が負けそうなこと。
これはまだ十分には織り込んでいないと考える。
3 株価が高値圏に上昇している。
シラーPERで過去3番目の高値圏だそうです。
4 株価の過熱感は今回はない。
1月のRSI(14)が90を楽に超えていたのに対して、今回は60代です。
さらにハイテクはむしろ軟調でした。
5 貿易戦争の出口が見えない。
前回は、この問題はなかったです。3月からおおきくなりました。
この中で、前回と違い大きくマイナスなのは中間選挙と貿易戦争。
つまり政治がらみです。
政治がらみの判断はお任せします。
政治がらみを避けて見守るという選択肢以外を考えてみます。
債券との比較でみると株式の優位は変わらない。
債券市場は株式市場の2倍以上の規模があります。
機関投資家としては、どちらかにお金を置くしかありません。
そして、債券は株式以上に先安観が強いです。
新発債の金利が上がるのに合わせて既発債の金利も上がるから。→価格は下落。
機関投資家にもいろいろなポジションがあるでしょうが、全体としては多くの債券を抱えて、しかも含み損が発生中ならさらなる債券投資はしにくいでしょう。
米国株の優位は変わらない。
米国株は他の国と比べて相対的に割高と言われています。PERも高いです。
しかし、PERがいくら低くても新興国への投資はできません。米国の利上げが継続中だからです。
また、AIなど大きな変革で産業構造への対応が進んでいるのは、米国と中国です。
中国は貿易戦争その他で買えないとすると、消去法で米国になります。
米国株の中で考えると
大手ハイテクの優位は変わらない。
今後の利上げに対応して業績を伸ばせる企業は米国でも限られます。
さらに今後の政治的な影響を受けにくいとすれば、ハイテク大手、金融大手・・・が浮かびます。
情報セクターETFのVGT1年チャートです。SBI証券。
前回2月の下落では、下落後S&Pより早く大きくリカバリーを見せました。
昨日下落しましたがそれでも1月の高値から10%高い水準にあります。
今回の下落が大きいのは利確の面が強いと思います。
もちろん今回も当てはまる保証はありませんが・・・
<まとめ>
1 長短金利差は縮小トレンドにある。
2020年ごろまでに逆転して、そして株価も下落に転じる可能性大。
2 長期金利の上昇ごとに株価の下落は起こりそうだ。
→そしてリカバリーを繰り返しながら上昇していく。これは順調な場合のシナリオ。
3 長短金利差は接近しているがもう少し余裕があると思う。
4 今回は政治がらみなので判断は分かれる。
5 前回ほどの過熱感はなかった。
私は今回も一時的な下落と考える。そのわけは
下落トレンドに至るメインな道筋。
①実体経済が金利上昇に耐えられなくなる。②それでもFRBが金利引き上げを止めない。③腰折れする。
それを予見すると長短金利の逆転が起こります。将来を悲観して緩和に戻るだろうと予想するから。
今はまだその段階ではないと思ってます。
サブの道筋
政治的に混乱が起こる。
以上です。長い記事をご覧くださりありがとうございます。
私は、最近買った株の一部を利確して底を確認して買い戻し、買い増しを計画しています。
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