チンさん凡人投資家

投資歴40年ですが達人ではないです。特別な才能がない普通人がリタイア後の資産を株式投資で失敗なく確実に作れる方法を発信しています。お金のかからなくて楽しいリタイア生活も発信中。

リタイア前後の株式投資のポイント(2)配当のワナ、誤解。

リタイア時の投資の要点を自分なりにまとめています。

今日はリタイア前後の株式投資のポイント(2)です。

昨日は、投資を特にする必然性はない。と考えると余裕が生まれてミスが減る。という内容でした。

 

2日目の今日は最も誤解が多い、配当についてです。

 

リタイア後の投資の目的は主に3つあると思います。

(1)増やす。

(2)配当を受け取る。

(3)時代の変化に備える。です。

 

(1)増やす。

長期的には通貨は下落します。

つまりインフレです。現時点ではデフレで困っていますが、歴史的には民衆はインフレで苦しみました。

それに対抗するには、不動産、株式、金・・・が有力です。

中でも、株式は企業にその源泉が起因するので有力です。

 

長期的には株式の価値は増大し続けます。

 

(2)配当を受け取る

米国企業でしたら、年に4回配当を出します。

とても魅力的です。

しかし、魅力が大きすぎるがゆえに、多くの誤解、ワナを生んできました。

これについてはあとで特集します。

 

(3)リスクヘッジとして

通貨の価値の下落スピードは一定ではありません。

大きな出来事、戦争、内乱、災害等で大きく下落します。

日本では、戦後のインフレが知られています。

 

しかもこの時は、預金も封鎖され、引き出しが少額に制限されたため、預金で財産を保有していた人は、紙くずになってしまいました。

 

土地で保有していた人との差は「天と地」の差があります。

 

今後もそんな事態があるとは限りませんが、先日の北海道の地震による停電のように、いつでも不測の事態は起こりえます。

 

予測していた人は多くなかったでしょう。

 

オール電化の家ではご飯も炊けません。

 

簡易ガスコンロ、ランプ、LED電灯、など複数の方法を確保する必要があります。

 

今後大幅なインフレが起こらないという保証はありません。

 

ましてや我が国は世界一の借金大国です。大幅インフレになって現金の価値が十分の一になっても政府はむしろ喜ぶでしょうから、複数の財産を持つのは必須です。

 

投資の目的を明確にすること、分けること。

リタイア時のミスの原因は多くがこのことに起因していると感じます。

リタイアして退職金をもらい、「さて投資でもするか」「銀行に知り合いがいるから相談してみるか」となると投資は「人まかせ」になります。

丸投げです。

一番大きな問題は売るサイドと当事者の利害は決して一致しないということです。

売る方は①たくさんの量を②手数料が大きい商品を 売ることが命題です。

 

一方買う方の目的はハッキリしません。

だから、いくらでも理由はつけられるのです。

結論 まず投資の目的を明確にしてからでも投資は遅くない。

営業担当がどれだけプレッシャーを受けているかは今回のスルガ銀行のパワハラを見ても明らかです。

 

目的を明確にするために、リタイア者が一番多く陥る配当のワナを見てみます。

 

(1)毎月分配型投信の問題点

配当が受け取れるという点に特化した商品が「毎月分配型」です。

金融庁が問題視して、下火になっていますが、それほど被害を受ける人が多かったのです。もっとも商品そのものに罪はないのですが。

 

古来、人類が永久機関や錬金術、はたまた不老不死の薬に魅せられたように、DNAに強く作用するものがあります。

 

給料の代わりに毎月配当を受け取れるというのは、「魅力的過ぎる」商品です。

 

その魅力が強烈なゆえに、本体の元本が減っていることにも気づかない人も多いくらいです。

 

「特別分配」と通知書に書いてあれば「ああ、努力して特別に分配してくれているんだろうな」くらいに解釈します。

 

皆さんはご存知でしょうが、「特別分配」というのは「タコの足食い」です。元本を切り崩しているにすぎません。だから税金も徴収されません。

 

なぜ知っているかというと、私も「世界リート毎月分配」を保有しているからです。少額ですが。

 

リーマン後に買って、分配金を含めると3倍近くになっています。

しかし、グーグルやビザなどがリーマン後から十倍を超えていることを考えると、そんなに効率がいいわけではありません。米国S&Pよりも低いくらいです。

 

合理的な投資効率を考えると有利な商品ではありません。

「心の満足」にマッチしているといえます。

 

もっともそれらの仕組みを知ったうえで投資する分には何の問題もありません。

 

(2)高配当株・優待株

「毎月分配」ほどではないけど、論議がわかれるのが高配当株、優待株へのスタンスです。

肯定派は「毎年100万円が受け取れると生活に余裕が生まれる」と言います。

 

否定派は「投資効率を考えると有利とは言えない」と言います。

 

似ているものに日本独自の文化として「株主優待」があります。

缶詰セットがもらえるものから、食事代の割引券や、ANAやJALでは航空券が安くなったりして、そのために保有している人も多いそうです。

 

私の知り合いにも専用の財布に優待券を詰めている人もいます。

「今月中に使わないと」と楽しそうです。

企業にも株主にもメリットがあるように思います。

 

「仕組みをわかって投資しているなら何の問題もない」と思います。

 

世の中には何億、何十億と持っていても「一切使わず」、ケチにケチって誰からも好かれず、そっくり残して死ぬ人もいるそうです。

 

資産が株式なら、わざわざ売って切り崩して使うには抵抗があります。

 

でも配当として強制的に配られれば、「再投資」する人もいるでしょうが、「配当で旅行でもいくか」という気分にもなります

 

生活が充実し、幸せ度が増すならメリットは大きいです。

 

高配当株や優待株を持つ理由は大いにあります。

 

一方、高配当株投資が「最も効率がいいか」と言う点では、そうともいえません。

だから、最高の効率を求めて「高配当株投資」をするのは無理があると感じます。

 

「この1千万」は自分の幸せ投資だ。というように明確に分離して割り切って投資するのがわかりやすいと思います。

 

今日の結論

自分の投資目的が

①資産の拡大②配当の受け取り③リスクヘッジ

のどれに重点を置くか、またはそのミックスかをハッキリさせてから投資に向かうとミスや後悔がぐっと減ると感じます。

 

次回は「適正な投資の額」についてです。

 

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