チンさん凡人投資家

投資歴40年ですが達人ではないです。特別な才能がない普通人がリタイア後の資産を株式投資で失敗なく確実に作れる方法を発信しています。お金のかからなくて楽しいリタイア生活も発信中。

新卒一括採用、終身雇用は効率的か?日本に投資するのが厳しい理由(2)

米国株投資家のみなさんこんにちは

2018年4月15日(日)

中東情勢の緊迫化で原油が値上がりしています。

XOMは処分してしまいましたがシェルとかコノコとかの保有があります。

1月の高値で売りそびれていて、もうチャンスは当分ないかと思っていましたが、意外に早く来ました。

もう少し値上がりを待って処分の予定です。原油がさらに値上がりすれば「早すぎる利確」となりますが、あまり欲はかかないようにします。

さて、昨日の続きです。

理想的な労働環境とはどんなものだろう?

今働き方改革が議論されています。残業時間を減らすことが試みられています。

労働に対価を払わない「サービス残業」などはもってのほかですが、このような慣習が生まれてきた背景も関係があるかなと思っています。

新卒一括採用と、終身雇用の制度です。

企業と労働者の双方からのメリットとデメリットを考えてみたいと思います。

<企業からすると都合のいい制度>

ブラック企業という形態があります。反対語はホワイト企業なのでしょうか。

自分の会社がブラックだという方はさすがに少ないでしょうが、では「ホワイトだ」と言い切れる方は、日本ではとても少ない気がします。(すみません統計はありません)

何らかの形で無理をするのが当然の風土があるからです。

程度の差はあれ、たいていの会社はグレーだと思います。

やめにくいインセンティブになっている。

米国を始め、女優が映画プロデューサーや監督から「セクハラ」「パワハラ」を受けたという被害報告が多くあります。

これは「断固として断った」時の負の代償がとても大きいからです。せっかく苦労してきた人気や経歴が「干されて」いっぺんに消える可能性が高いです。

失うもののレベルが高いほど「喪失感」は大きいといいますから、「名誉や人気」を失う恐怖心は常人の想像を絶するのでしょう。

新卒者の新人研修も「社風を叩き込む」とか「根性を入れる」とかで、相当にきついものが多かったです。

何時間も歩き続けるとか、駅前で大声を上げ続けるとか、厳しさで売る研修を請け負う会社もありました。

普通なら、「そんなことをさせられるのは理不尽だ」といって断る人も多そうですが、「新卒として就職した経歴」に傷がつきます。

たいていのことは耐えるのが当たり前の「伝統」ができます。

少しくらいこぼれおちても大丈夫なように多めに採用しておけば問題ありません。

企業にとっては好き勝手に新入社員を扱える都合のいい制度と言えます。

<労働者にとってはどうか?負担が大きい制度と言える>

一方新卒者としてはどうでしょうか。

メリット

1 一旦入社すれば、その後の努力や成果を問われることは少ない。

多くの人が定年まで職を確保できます。

自分の能力をさらに高めるために、学校に入りなおす人もほとんどいません。

必要な教育は会社の経費でなされます。

2 自分のプライドが保てる。社会からの評価が高い。

新卒入社して、そのままその会社で経歴を終えるのは、「保守本流」「まっとう」「理想」なことです。

たまに自分で会社を立ち上げて成功した人がいても「あくまで例外」「失敗も多い」と嫉妬する必要もありません。

デメリット

1 入った会社と運命を共にすることになる。

自分の一生を担保に、全額その会社の株を買うのと同じです。

会社が成長分野から外れたり、ビジネスモデルが通用しなくなると、本人の努力では改善の手段がありません。

入社前の段階でその会社の将来の可能性を見通すのは至難です。

だから、必要以上に多くの優秀な人材がビジネスモデルが安定している公務員に集中することになります。

2 入る時期が限定される。

もう少し学びたいとか、留学したい人は時期がずれます。

3 欠点の少ない人材でないといけない。

オールラウンドの人材が好まれますから、特定の分野に能力がある人や、逆に欠けた分野がある人は、就職が難しくなります。

欠点が多いにも関わらずここまで続いた理由は?

戦後日本は工業で大発展を遂げました。

その内容は、日本が発明したというより、「より正確でより品質のいいものを安価に供給できた」という面が強いと思います。

それに合わせて、「突出している必要はなくて、協調性のあるレベルのそろった」人材が求められたのでしょう。

時代は大きく変わりましたが、この時の成功体験が強烈なので、システムとして続いているのでしょう。

それに、このシステムは学生の方から一方的に変えることはできません。

企業はこの「既得権益」は余程のことがないと手放さないでしょう。

アパートの「敷金」と一緒で、制度変更には長い長い時間がかかります。

スポーツで見ると非効率なのは明らか

実力や効率が目に見える形で現れる、スポーツに置き換えるとこの形態がいかに非合理、非効率かは歴然です。

選手を一括採用して、全員をオールラウンダーにしたチームが勝つ可能性は低いです。

また転職もなければ、リーグトップの捕手なりキーパーがいるチームにいる2番手選手は、実力が日本で2位でも出場の機会はありません。

トレードして他のチームで先発する方が、本人のためにもチームのためにも、リーグ全体のためにも有利なのは明らかです。

でもそんなスポーツの世界でも、合理的な戦力補強が行われるようになったのは最近のことです。米国もしかりです。

携帯電話は有線電話がない地域の方が劇的に普及したそうです。

労働環境も、「伝統」や「慣習」のない地域の方が、より理想的なシステムを作りやすいかもしれません。AIとかに考えてもらえば簡単に解決しそうです。

でも現時点では、現実の姿で考えるしかありません。

非効率なシステムに縛られている日本の労働環境は、労働者の不利益やストレスになっているばかりでなく、日本企業の将来性にも不利だと思います。

1Q決算の本格化で来週は市場も活気づきそうですね。

それではみなさんのよい投資を!

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