チンさん凡人投資家

投資歴40年ですが達人ではないです。特別な才能がない普通人がリタイア後の資産を株式投資で失敗なく確実に作れる方法を発信しています。お金のかからなくて楽しいリタイア生活も発信中。

一時的な調整に終わると思う理由。

米国株投資家のみなさんこんにちは、チンギスハンです。

2018年2月3日(土)記

朝起きてビックリ、「どさっと下がってます」「ん?」「昨日は確か雇用統計の発表の日」

<米国雇用統計>

非農業部門 +20万人(予想17.7万人)前回14.8万人

失業率 4.1%(予想4.1%)

ここまでは順調です。

平均時給 対前月比0.34%(0.2%)対前年比2.9%とあります。順調です。

米国では、賃金の伸びがインフレ率2%をうわまらないことが悩みでした。

今回、見事に達成されています。

目標達成→FRBの金融引き締め懸念→株価下落

のパターンだったんですね。S&Pはー2.12%の下落。

チャートを見てみます。

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(1)直近の高値では、長期平均線からのかい離は+13%ほどもありました。

(2)RSI(14)も90弱と驚異的な買われすぎ水準にありました。

(3)だれもが「そろそろ調整が必要だ」と感じていました。

(4)そこに来て今回の、「順調すぎる雇用統計→連想→引き締め来るぞ」

 きっかけを探していただけだ、という見方もあります。

(5)値幅では直近高値から4%ほど調整したところです。

(6)チャート的にはまだ調整は終わったとは見えません。

長期金利の急上昇は誰もが不安だった。

誰もが長期金利の上昇には気をもんでいました。

昨日の長期金利は2.85%(+2.92%)と急上昇しています。

私たちは株価の値下がりについ目が行きますが、債券の下落は激しいです。

米国長期債券ETF、VGLTは73.58ドル(-0.98%)

株価からすると、1%もないじゃんと軽く思いますが、債券での動きは株価×5倍くらいは優にありますから、これは大幅下落に入ります。

米国は昨年3回の利上げ(0.25%✖3)と資産縮小着手とかなり「金利正常化」を思い切ってやりました。

それでも株式とかの資産価値の上昇は続いたわけです。

さらに懸念だった、賃金上昇も数字で確認できたことで、FRBはさらに強気の政策になることが予想されます。

景気を腰折れさせずに、バブル化させずに金融正常化は難易度がとても高い

中央銀行はたいてい間違うとされています。

引き締めが緩すぎてバブル化するか(グリーンスパン時)、引き締めしすぎて腰折れするかのどちらかだというのです。私は詳しく調べたわけではないので、統計はありません。

今回もやはり難しいとは思います。イエレン氏はしっかり役目を果たしました。

パウエル議長はよりハト派(利上げ慎重派)だそうです。トランプ政権の意向ともピッタリ合います。

トランプは、不動産業出身のせいもあり、低金利を望むでしょう。金融以外の米企業も望むでしょう。ドル高にもなりにくいですし。

確率からすると、株価上昇の可能性は高い。

中央銀行がどちらかに間違うとすると、今度の場合は「引き締めが遅すぎて資産がバブル化する」方に間違う可能性が高いといえます。

とはいえ、それを見越して投資するのは「ギャンブル」になってしまいます。ここは冷静に、どちらでも対応ができるようにしておきたいです。

長期金利がこのまま上昇しすぎたときに困る投資は?

長期金利の伸びが遅い場合は、今まで通りなので問題はありません。

問題なのは、長期金利の上昇が予想以上である場合です。この場合は、ほぼすべての投資が打撃を受けます。

(1)債券 

トランプ政権は大型の公共投資を発表しました。これが順調に行われると「新規国債発行」が大量に出ることになります。これは長期金利の上昇に拍車をかけるとともに、債券価値を下げます。→債券には近づかないのが無難。

(2)不動産。

(3)株式

①高配当株

 債券と競合します。3%が一つの区切りと言われています。今2.85%なので接近しています。配当目的の場合は注意が必要です。

②ハイテク株

 以前は、ハイテク企業は借金が大きく、その割には稼ぐ力が弱かったので、金利の影響を大きく受けました。しかし、今は、アップルやマイクロソフトなど、海外に膨大な資金をため込んでいます。この図式はどの企業にも当てはまるわけではないです。

しかし、超大手以外は影響はあると思います。キャッシュフローのチェックが重要か?

③金融株

 金融は一般には金利上昇は有利と言われています。しかし腰折れすれば激しく売られますから、程度によります。

今後の米国株の行方。

ここまで、大方の予想以上に上昇してきましたから、神経質な動きになると感じます。

上昇のエネルギーは

①好調な米国企業の業績②トランプ政権が企業寄り、株高を望む政権だ。

③米企業はイノベーションの先端にいる。いろんな技術の収穫期にきている。

下落の要因は

①FRBの引き締めすぎ②買われすぎを示すいろんなデータ③「高すぎるんじゃあないか」という投資心理。利確して下落に備えたいという心理。

これらが綱引きして、時によって揺れ動くので、「ちょっとのこと」で大きく動くことが予想されます。特に長期金利やFRBの動向で動くと感じます。

下は米長期金利5年チャートです。

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確かにこの1月あまりの伸びは急ピッチです。これが落ち着くまでは、大きな投資行動は控えた方がリスクが少ないです。

でも長期金利もしばらくすれば落ち着き、株式市場もまた上昇軌道に戻ると考えています。

引き続き長期金利の動向には注意です。

以上です。「戦線を拡大せずに投資を見直すハイテク編」を上げようと思っていたのですが、こちらになりました。次回にします。

何かの参考になれば幸いです。それでは皆様のよい投資を!

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