チンさん凡人投資家

投資歴40年ですが達人ではないです。特別な才能がない普通人がリタイア後の資産を株式投資で失敗なく確実に作れる方法を発信しています。お金のかからなくて楽しいリタイア生活も発信中。

S&P500は50日線を割ったが、この後は?

米国株投資家の皆さまこんにちは。米国株永久投資を目指すチンギスハンです。
              2017年7月7日(金)七夕記
 S&P500は下落し2409ドル(-0.94%)でした。チャートを見ると

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  これから50日線を下に抜けて下落する可能性があります。
 年前半は、すべてをいいように解釈してきた部分があります。年後半は、「本当はどうなのかな」と見つめなおす時期に来ているようです。

リーマン以降株価は上がり続けてきた→ドルは下がり続けてきた。

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 リーマン以降米株は約3倍の値上がりをしてきました。もちろん米国企業の努力によっての、利益の増大という面が主体です。しかし、FRBによる何回もの金融緩和で0.8兆ドルから4.5兆ドルまでFRBの資産は拡大しました。その分ドルは減価したわけです。これでは、軌道を外れてしまう。ということで、FRBは資産拡大をやめ、今年後半から縮小に入る予定です。考えてみれば、至極当然の流れです。

 金融緩和の巻き戻しによる株価下落
 そうなると、企業の成長分はそのまま続くでしょうが、資産拡大=ドル下落による、株価の部分は逆行することになります。健全化のためにはやむを得ない下落だと思います。それがどのくらいの幅になるのかは私にはわかりませんが、1割の調整は自然だと考えます。つまり、今後下落しても、「わっ、大変だ。下落が始まった」と大騒ぎする必要はないということです。今まで非常手段で行った金融緩和の後始末は大変です。国民特に市場関係者の理解を得られないからです。(損が発生するので当たり前ですが)だから、非常に保守的にしかもゆっくりやるでしょう。緩和しすぎた部分を少し手直しするにとどまると予想します。4.5兆ドル→3兆ドル余と発表されています。
 しかしどんなに保守的でも矢印が逆になるわけですから、株式市場に影響がないわけがありません。株式市場と対話しながらの資産縮小になるでしょう。「ヤバい」と思えば、ひっこめて凍結するでしょう。FRBのさじ加減は到底知る余地もありませんが、議事録で幹部の意見が割れたようですから、FRBも米国経済にそんなに自信を持っているわけではなさそうです。しかし10%くらいの下落は織り込んでいるし放置するでしょう。

これからは資産縮小に頭を抑えられる展開か。
 FRBとしては、できるだけ本来の姿に戻したいでしょうから、米国経済が耐えられるかどうかとの天秤になります。後退の兆候が見えれば、蛇口を緩めながら、慎重に進むと思われます。とすると、米国株は下落したからすぐに「援助の手」が伸びてくるわけではありません。大幅な下落はない代わりに(金融引き締めを一時ストップするから)上値も限られると考えます。

米ドルの価値下落に歯止めか
 長期的には米ドルも減価していくわけですが、そのスピードを調節したことにより、世界の通貨の中では相対的に米ドルの価値は強くなります。それがすぐにドル高というわけではありませんが、中期的には、ドルおよびドル資産は安心感があります。

日本円は金融正常化のきっかけがないか
 ねらってもできないのと、初めから狙わないのは天と地の差があります。金融正常化を米国は実行しています。欧州は狙っています。日本は考えもしていません。金融引き締め(正常化)は人気の出ない政策なので、狙っていてもなかなかできません。ましてや、ポピュリズムで目指しもしなければ勝手にきっかけがやってくることはありえません。日銀は2%の物価目標を金科玉条としています。金融じゃぶじゃぶで、労働市場がこれだけ改善していて、政府支出が大きいにも関わらず達成できないのは、構造的な問題があるからです。

物価目標が達成できた時は、日本円は歴史的な減価の入り口か。
 各国が金融緩和を競っていた時は目立ちませんでしたが、日本だけがいつまでも金融緩和を続けていれば、いずれ日本円が見放されるのは明らかです。

まとめ
1 FRBの金融正常化政策により米国株は頭を押さえられ停滞の可能性が高い。
2 ドルの下落に歯止めがかかることにより相対的に米国株は10%程度の下落の可能性が高い。
3 金融正常化の意志がない日本円は長期的には減価リスクが大きい。(目先の円安が進むという意味ではありません)
4 日本からの投資を考えると、多少の下落リスクはあっても「将来的に減価必至」の円から逃れられる意味は大きい。

先行きがはっきりしない中での投資は精神的に抵抗がありますが、下げたところでは着実に仕入れたいです。個別株で難しければ、ETFも入れていこうと計画しています。

以上です。みなさまのよい投資を!
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